筆者はライターとして執筆活動を行いつつ、現役コンビニ店員としても働いています。10年コンビニで働くなかでも新型コロナウイルス感染症の影響うけた2020年という年は、特に大きな変化があった1年です。本稿では、新型コロナが流行りはじめる前と後での変化をコンビニ店員の視点で紹介していきます。

■ マスクの売り上げは4倍~5倍

 お客様の視点としても店員の視点としても印象に残ったのは、まずマスク、消毒液専用のコーナーが出来たことです。コロナ禍以前は、胃薬のコーナーの端にちょこっとあるだけだったのが、棚一面を使うくらいになっています。それだけ健康に気を遣う事が多くなったのだと思います。マスクの売り上げもコロナ禍以前と比べお店にもよりますが、4倍~5倍になっているのも印象的です。

■ セルフレジ、自動レジのお店が増えた

 従来の店員が全てレジ作業を行う方式から、お客様がレジ打ちからお金の支払いまで全部自分で行うセルフレジや、レジ打ちは店員が行いお金の支払いをお客様が直接機械で行う半セルフレジの需要が高まり、導入店舗が一気に増えた印象があります。

 その他にも、お金を入れると自動で投入金額を数えてくれるタイプのレジが増え、店員自ら受け取ったお金を数えることも減ってきています。これにより、数えミスが減る都同時に、レジの接客時間も短縮されてきています。

■ コンビニ店員の身だしなみのクレームに対する変化

 これは、店員にとっては大きく変わった点になります。

 コロナ禍以前は花粉症で鼻が出そうな状態でも、マスクをしているとお客様から「マスクをしているなんて店員の身だしなみが悪い」と注意を頂く事が多かったのですが、現在はマスクをしていないとお客様から注意を受ける様になっています。

 また、手を怪我した時に店員がつける傷病用の手袋に関しても装着している時は、お客様から手袋している事に対し注意を受けることもありましたが、現在は、その様な手袋があるという事が認知された為、お客様からの注意を受けることがなくなりました。

 しかし、マスクや手袋をすることに注意がされなくなった事で、目立たないからとマスクの下で髭を伸ばしはじめたり、忙しくて髭が剃れなかったりする店員も極一部ですが、増えている問題も発生しています。

■ ファストフードの工程の見直しや材料入荷時点での変化

 店内で作るファストフードに関しても極力店員が触れる工程を減らそうと、材料の入荷時点である程度作られているものが増えていたり、作る工程の見直しもされ、より衛生面に気を付ける形になっています。

 工程が少なくなることで、素早くお客様にファストフードを提供できる面もあるものの、それにより、材料の高騰も一部発生しているので、ファストフードによっては値上がりしているものもあり、一長一短ではあるのかなと感じています。