営業の仕事が好きだが、なかなか結果につながらないと頭を抱えている人も多いのではないだろうか。「稼げない営業」から「稼げる営業」に変わるために必要なものは何か。トップセールスマンの思考から成功への近道を紹介する。

根拠のない自信こそが必要

ビジネスマンとして稼ぐ方法のうち、イメージしやすいのは「トップ営業」になることでしょう。トップ営業とはつまり、最も結果を出している営業マンのことです。とくに、結果が収入に直結するフルコミッションの営業マンは、トップクラスにもなると、年間数千万円以上の収入を実現しているケースもあります。

私自身、過去、フルコミッションの営業を経験してきました。その過程で明らかに結果が出ている営業マンと、そうでない営業マンを数多く目にしてきました。では、結果を出す営業マンと出さない営業マン、つまり、稼げる営業マンと稼げない営業マンは何が違うのでしょうか。多くの違いのなかで、最も重要かつ圧倒的な違いが一つあります。

それは、「自分が一番優秀な営業マンであると思い込んでいる」かどうかということです。

「売りに行く」のが目標ではない

生保セールスの流儀やしきたりは、会社によって大きく異なります。前章でも述べたように、外資系や国内のカタカナ保険会社は「飛び込み営業」や会社を訪問する「職域営業」は行いません。私が勤める第一生命など、国内漢字会社だけが伝統的にこの手法を使っています。

(中略)

飛び込み営業中に断られる理由として、最も多いのが「すでに加入しているから」と言われるパターンです。「親戚が生保会社に勤めているから」とか「大学の先輩からも頼まれているので」という返事もよく聞かされました。何度も同じようなやりとりをしていると、その方が本当のことをおっしゃっているのか、その場しのぎで適当なことを口にしているだけなのか、だんだん察しがつくようになってきます。口調や表情から微妙な心の動きがわかるようになるのです。

「この方は、反射的に自己防衛本能が働いているだけ。ちゃんとお話しすれば、聴く耳を持ってらっしゃるに違いない」そう感じたときには、改めて訪問することにしました。

断られてからが勝負だと思えるか

好きで始めた仕事なのだから、必ず3年は続けようと心に決めていました。しかし、営業職1年目は、ともかく挫折と苦しみの連続でした。人によってはまず、身内や学校時代の友人など、知り合いにお願いして契約してもらう場合もあるのですが、私は周囲の反対を押し切ってこの業界に飛び込んだのですから、そのような方法は一切採らないと決めていました。ですから、「ユニット」という自分の担当地区の住宅街で、いきなり飛び込み営業を始めたのです。

(中略)

同じ断るにしても、人にはさまざまな事情が背景にあります。それぞれの人生ですから、生命保険へ加入するタイミングや生保そのものに対する考え方も千差万別です。少しでもお話ができたなら、たとえ断られてもお客さまの情報や考え方を丹念にキャッチしていくことが大切です。

失敗を重ねるうちに、そのコツが私には見えてきました。

1日に会う人数は最低でも5人

プルデンシャル生命保険で個人で業績日本一とチームで業績日本一のダブルの偉業かつTOTを達成した小林一光氏のマインドセットや習慣術、紹介を生むワザ、富裕層にアプローチする方法について聞いた。

(中略)

やはり活動量ですね。会っている数やコンタクトを取っている数。それがものすごく大事です。具体的には電話をかけるか直接会うか、今であればSNSやメールもあるので、とにかくその数を増やして習慣化していく必要があります。

これは第1回でお話した「見込み客の発見に8割注力する」と同じで、こちら側でコントロールできる数字なんですね。そこを意識して習慣化していく。多いときは1日で7~8人、1週間で40人は会っていました。少なくとも最低1日5人。連休などで週に活動できる日が3日間しかなくても15人くらいには必ず会っていました。

関係性を築くために必要な力とは?

私たちは信頼している人、心を開いている人、つまり好きな人の話は聞きますが、尊敬していない人、心を開いていない人、嫌いな人の話は聞きません。そこで重要なのが「ラポール」です。

営業職の人であれば、ほとんどの人が聞いたことあるであろう「ラポール」ですが、あらためて説明しようとすると、意外とわかっていない人も多いのでは?そこで、まずはいまさら聞けない「ラポールとは?」について説明します。

レベル1:FOR YOU「相手のために」

「セールスが苦手」とか「営業って、うしろめたい」と思っている人は、「自分の売上のため」と思っていることが多いです。「自分のため」「会社のため」「売上のため」と思っていると、お客様への説明がうしろめたくなり、力が出なくなります。

そこで、セールスの目的をお客様のためと思うようにするのです。「相手のため」「お役立ち」と思えば、説得に力が出ます

自分を肯定的に捉えることから

ZUU online
(写真=Tawan Jz/Shutterstock.com、ZUU onlineより引用)

トップセールスマンになるために必要なものは、高度な知識だけではない。ここで紹介した中でも「自分が一番優秀な営業マンだと思い込む」ことは、誰でも簡単にできることではないだろうか。まずは自分という“商品”を肯定的に捉えるところから始めてみよう。

提供元・ZUU online

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