出典:Getty Images(写真=The Motley Fool Japanより引用)

モトリーフール米国本社、2020年12月3日投稿記事より

株式市場は11月に急伸し、ダウ工業株30種平均(NYダウ)は史上初めて3万ドルの大台に乗りましたが、実体経済は依然不安定であり、水面下では、近いうちに調整局面が訪れるのではないかとの懸念が広がっています。

米国内では600万人以上が失業保険を受給しており(昨年同時期は200万人弱)、失われた雇用の多くは新型コロナウイルスのパンデミックが終息した後も戻って来ない可能性があります。

実体経済と株式市場の乖離が懸念される中、市場が暴落した時にグロウジェネレーション(NASDAQ:GRWG)とアドビ(NASDAQ:ADBE)の2銘柄はグロース銘柄として、注目に値するかもしれません。

1. グロウジェネレーション

水耕栽培を活用した大麻栽培は土を必要とせず、温室や庭よりも省スペースでの栽培が可能になります。

こうした効率性を強みに、水耕栽培用品などを販売するグロウジェネレーションの事業は急成長しており、2020年1-9月累計の売上高は1億3,140万ドルと、前年同期の5,430万ドルから2倍以上に増加しています。

その上、11月にはアリゾナ、モンタナ、ニュージャージー、サウスダコタの4州で嗜好用大麻が、ミシシッピー州で医療用大麻が合法化され、同社にとっては強力な追い風です。

同社は第3四半期決算発表時にガイダンスを引き上げ、2021年の売上高が2億8,000万~3億ドルになるとの見通しを示しました。

2020年通期見通しの1億8,500万~1億9,000万ドルから50%以上の増加です。

しかし、同社の株価は非常に割高で、予想株価収益率(PER)は約195倍(2019年末時点は19倍)、株価売上高倍率(PSR)は8.8倍となっています(執筆時点)。

ナスダックの上位100銘柄の平均予想PERは35倍未満、平均PSRは5倍未満です(執筆時点)。

株価は年初来で703%上昇して最高値付近にあるため(執筆時点)、押し目買いが狙いかもしれません。

2. アドビ

ソフトウェア大手のアドビは、サブスクリプション契約を通じて消費者に商品を提供することで成長を続けています。

例えば、人気ソフトのフォトショップは月額22.99ドルで利用でき、また月額52.99ドルを支払えばアドビのクリエイティブ・クラウドが提供する全てのアプリを利用することができます。

かつてのように最初に高額のソフトウェアを購入する方式と異なり、サブスクリプション契約はユーザーにとっては価格が手頃であり、アドビにとっては安定収入につながります。

パンデミックの最中も業績は好調で、2020年8月までの3四半期累計の売上高は前年同期比15%増の94億ドルでした。

このうち、継続的に発生する収益は87億ドルで売上高の92%を占め、この割合は2017年度の84%強から上昇しており、収入の安定性を示しています。

2018年11月期、2019年11月期と2期連続で23%を上回る増収率を達成し、利益率についても過去5四半期連続で25%以上を維持しています。

同社の製品は、デジタル化が進む世界においてまさに時宜を得た製品であり、コロナウイルスによるテレワークにもマッチしています。

株価は年初来で40%以上上昇しており、予想PERは42倍でグロウジェネレーションほど高くはありませんが、ナスダックに比べると高いです。

PSRも約18倍で、将来性を見越した高いプレミアムがついた水準です(執筆時点)。

アドビの成長性に疑問の余地はなく、長期保有に最適の銘柄ですが、やはり足元の株価は割高で、市場の急落で株価が落ち込んだタイミングが買い場かもしれません。

提供元・The Motley Fool Japan

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