2020年11月時点でメガバンクの普通預金金利は0.001%。100万円を1年間預けたとしても、利息はたったの10円(税引前)だ。しかし、この低金利時代に預金金利を一気に10倍、そして100倍にする裏技がある。

証券口座と銀行口座の連携で金利アップ!

この預金金利をアップする方法とは、証券口座と銀行口座を連携させること。有名なサービスではSBI証券の「ハイブリッド預金」、楽天証券の「マネーブリッジ」がある。金利優遇だけでなく、振込手数料無料などの特典もある。

この2つのサービスについて詳細を見ていこう。

楽天証券 SBI証券
口座開設数
2020年3月31日現在
375万7,172口座 512万4,782口座
現物国内株式取引手数料
(最低手数料)
0円(税込) 0円(税込)
IPO取扱銘柄数
(2019年度)
28社 86社
取扱投資信託本数 2635本 2649本
取扱外国株 米国、中国、ASEAN
計6ヶ国
米国、中国、ASEANなど
計9ヶ国
取引開始までの日数 2営業日程度 最短翌営業日

楽天証券 SBI証券
口座開設数
2020年
3月31日現在
375万
7,172口座
512万
4,782口座
現物国内
株式取引
手数料
(最低手数料)
55円(税込) 55円(税込)
IPO取扱
銘柄数
(2019年度)
28社 86社
投資信託
取扱数
2,635 2,649
取扱外国株 6ヶ国 9ヶ国
取引開始
までの日数
2営業日程度 最短翌営業日

SBI証券のハイブリッド預金の特徴は?

住信SBIネット銀行とSBI証券では銀証連携サービスとしてSBIハイブリッド預金という円預金サービスを提供している。同預金に入金することでSBI証券の口座に買付余力として自動的に反映し、株式や投資信託などへの投資に利用できる。住信SBIネット銀行にハイブリッド預金として資金を預けつつ、預金でありながらいつでもその資金を利用しSBI証券で投資ができるサービス。

ハイブリッド預金は単に銀行に預けた資金で証券投資が可能となるだけではなく、好利率である点も特徴の一つ。年0.010%(税引前)と一般的な普通預金の10倍もの金利が適用される。SBIハイブリッド預金には好金利という大きなメリットがあるが、実は金利以外にもさまざまなメリットがある。

ここからはハイブリッド預金のメリットを見ていこう。

メリット1,年0.01%の好金利

SBI証券のハイブリッド預金であれば年0.01%(税引前)の金利がつく。一般的な普通預金の金利年0.001%(税引前)と比較すると10倍の金利だ。投資先がなく他社の証券口座で眠っているような余剰資金や金利の低い普通預金などはハイブリッド預金への移動を検討してもいいだろう。

メリット2,利払いは年2回ではなく毎月

ハイブリッド預金の利払いは毎月行われている。毎月第三土曜日に利息が計算され翌日に入金される。一般的な金融機関の普通預金の利払いは多くが年2回だ。しかしハイブリッド預金では年12回もの利払い日があり、毎月利息を受け取れるメリットがある。

メリット3,預金保険制度の対象

SBI証券のハイブリッド預金は銀行預金という性質上、元本保証ならびに預金保険制度の対象となっている。 預金保険制度とは万が一預金をしていた金融機関が破たんした場合でも、元本1,000万円までとその元本に対する利息が保護される制度だ。ただし元本1,000万円を超える部分については、破綻時の金融機関の財産状況に応じて支払いが行われる。

メリット4,ATM利用料・振込手数料が一定回数無料 

ハイブリッド預金などの住信SBIネット銀行のサービスを利用している場合には、同社が提供しているスマートプログラムの対象となる。同プログラムでは顧客の利用度に応じてランク1からランク4までに分けられ、ランクによってATM利用料・振込手数料の無料回数が変化する。具体的な回数は以下の通りだ。

ATM利用手数料
無料回数
振込手数料
無料回数
ランク4 月15回 月15回
ランク3 月7回 月7回
ランク2 月5回 月3回
ランク1 月2回 月1回

楽天証券のマネーブリッジの特徴

「マネーブリッジ」とは、楽天証券と楽天銀行に同一名義の口座を開設して、口座連携させるサービスのことで、SBI証券のハイブリッド預金とほぼ同じだと考えてもらってよい。都市銀行の普通預金金利よりはるかに高い金利で注目を集めている。

こちらもメリットをまず見ていこう。

メリット1,年0.10%の優遇金利!一般的な都市銀行の普通預金金利の100倍

 「マネーブリッジ」の最大の魅力は、都市銀行など一般銀行の普通預金金利の100倍、年0.10%(税引前)もの優遇金利が適用されることだろう。口座連携されていない楽天銀行の普通預金金利でも0.02%(税引前)であり比較的高金利であるが、口座連携すればその5倍もの金利が受け取れる。 仮に、200万円を普通預金に1年間預けたとすると、都市銀行だと金利は20円、口座未連携の楽天銀行だと400円、口座連携後だと2,000円となり大きな違いが出る。 利払いは毎年3月31日と9月30日の年2回、1,000円以上の残高に対して、ウェブ上で表示される金利で、1年365日として日割計算される。

メリット2,自動入出金の「スイープ」(自動入出金)が利用可能

自動入出金(スイープ)を設定すると、楽天証券の預り金が買付金額に満たないときは、銀行サイトにログイン・振込手続きをしなくても、不足する金額が銀行口座の残高から自動的に入金されて、買付けを行う。 逆に、株式の売却などで証券口座に預り金がある際には、証券での出金手続きや銀行での入金確認をしなくても、夜間に自動的に銀行口座に出金されて優遇金利が適用される。

スイープは、楽天銀行にログイン後、マネーブリッジ設定画面から楽天証券のスイープ専用ページに移動して設定を行う。自動入出金の設定や自動入出金時の手数料は無料。 楽天証券の預り金は、夜間になると自動的に全額銀行口座にスイープされるが、一般的金額は楽天証券の預かり金として残し、超過する金額を振り替えるように設定も可能だ。 

スイープを設定すると楽天証券の買付可能額は、楽天証券の預り金と楽天銀行の普通預金残高を合計した金額になり、預り金=買付可能額ではない。 なお、IPO、立会外分売、海外株式、金・プラチナ、楽天FXなどはスイープの対象外になっている。

メリット3,「ハッピープログラム」を利用すれば、1回の取引でポイント2重取り可能

楽天銀行のハッピープログラムにエントリー(無料)すると、楽天証券の取引に対しても楽天スーパーポイントが付与される。 対象となるサービスは、国内株式(現物・信用新規)、外国株式、投資信託、個人向け国債、楽天FX、日経225先物取引、そして日経225オプションとなっており、所定のレートで1ポイント付与され、一定額の手数料ごとに1件で換算される。 

また、ハッピープログラムでは証券での取引でポイントが貯まるだけでなく、取引件数に応じて会員ステージが上がる。 ステージごとに、ATM手数料が最大7回/月まで無料、事前に指定した銀行間の振込手数料がいつでも無料、楽天スーパーポイントを振込手数料に充当できるといった特典を受けられる。

メリット4,楽天証券サイトで楽天銀行の残高表示が可能

「残高表示サービス」とは、マネーブリッジを申し込むと、ウェブまたはモバイルの楽天証券サイトへのログイン後の画面に、楽天銀行口座の普通預金残高が表示される無料サービスのこと。楽天銀行にログインしなくても残高が確認できるので便利だ。

魅力5無料の「らくらく入金/出金」サービス

楽天証券にログイン後「らくらく入金」「らくらく出金」専用ページから、楽天銀行口座から楽天証券口座への入金がリアルタイムにできるサービス。証券口座から銀行口座への出金は当日中に、手数料無料で実行できる。

銀行と証券の連携サービスで賢く運用を

こうした銀行と証券の連携サービスであるハイブリッド預金やマネーブリッジを使うことで金利を高めることが可能。株式投資などをしないという人でも、証券口座と銀行口座を上記のサービスで連携させ、そこに預金を置いておくだけで、金利優遇が受けられるため、ぜひ気軽に始めてみてもらいたい。

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文・MONEY TIMES編集部

 

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