プラチナカードを持つなら年会費がある程度かかったとしても、よりスペックが充実したものを選びたい。年会費5万円(税別)の三井住友カード プラチナは、年会費以上のスペックを持つ1枚と考えていいのか検証してみた。

「三井住友カード プラチナ」はVISAとMasterCardのデュアル発行でより便利

三井住友カードは、三井住友カードが発行するクレジットカードの中でも最上位に位置するカードだ。年会費は5万円(税別)と高額だが、特典・サービスが充実しており、使い方次第では年会費以上の価値がある。ちなみに「三井住友カード プラチナ」では国際カードブランドをVISAだけでなくMasterCardも選べる

三井住友カード プラチナの基本情報

年会費 本会員5万円(税別)、家族会員無料
国際カードブランド Visa・MasterCardとのデュアル発行可能
申し込み対象 原則として満30歳以上で本人に安定継続収入のある方
利用可能枠 総利用枠原則300万円~

注目すべき点はデュアル発行といってVISAとMasterCardの両ブランドで2枚のカードを発行することも可能だ。三井住友カード プラチナの場合、1枚目は通常の年会費5万円(税別)で、2枚目は年会費5,000円(税別)となり、家族カード会員は1枚目、2枚目ともに年会費無料だ。

デュアル発行のメリットは使える加盟店が増えることのほか、三井住友カードが提供するものとは別に各カードブランドが提供する特典・サービスについて、そのどちらも利用できることが挙げられる。

三井住友カード プラチナの特典・サービスについて紹介するが、デュアル発行でMasterCardブランドのカードも作ると、特典・サービスをさらに充実させられるということは覚えておきたい。
 

>>>「三井住友カード プラチナ」の詳細を見る(公式サイトへ)

ポイント還元率は0.5% ポイントアップの仕組みも紹介

三井住友カード プラチナの利用で貯まるポイントは「Vポイント」で、プラチナ会員の場合、ポイントの有効期限は獲得月から4年間となる。ポイントはクレジット利用1,000円(税込)ごとに1ポイント(5円相当)が付与され、ANAマイルに交換した場合は0.6%の還元率となる(1マイル→2円相当として計算)。還元率は低いが、獲得ポイントをアップさせる方法もある。

6ヵ月間のカード支払い金額合計が50万円以上の場合に、その金額の0.5%相当額(2,000円以上最高3万円まで)の「三井住友カードVJAギフトカード」が年2回プレゼントされるのだ。さらに前年度のクレジット利用累計金額に応じて当年度の利用時にボーナスポイントが付与。

ボーナスポイント

前年度クレジット利用累計金額 当年度利用額50万円到達時ボーナスポイント 当年度利用額50万円到達以降のボーナスポイント
300万円以上 300ポイント 10万円ごとに60ポイント
100万円以上300万円未満 150ポイント 10万円ごとに30ポイント
50万円以上100万円未満 100ポイント 10万円ごとに20ポイント

なお、プラチナ会員だけに限らないが、自動リボ払いサービス「マイ・ペイすリボ」の利用により、リボ払い手数料の請求がある月のカード利用代金についてポイント2倍になるほか、ポイントサイト「ポイントUPモール」経由でのネットショッピングで2~3倍のポイントアップとなる。

プラチナカード定番の特典「プライオリティ・パス」は選択希望制

一般的にプラチナカードの多くが世界の主要空港のラウンジを無料利用できるプログラム「プライオリティ・パス」へ無料登録できるのだが、この三井住友カード プラチナでは希望選択制となっている。

カード会員には「メンバーズセレクション」として、複数の特典・サービスの中から1つを選んで受け取る特典が付帯しており、その中にプライオリティ・パスがあるわけだ。メンバーズセレクションでは以下のプレゼントから選べる。

「海外空港ラウンジサービス」=プライオリティ・パス

世界140ヵ国1,200ヵ所以上の空港ラウンジを無料で利用できるプライオリティ・パスがもらえる。

「名医によるセカンドオピニオンサービス」

各専門分野を代表する医大教授クラスの医師によるセカンドオピニオンにより、症状・病状に応じた専門臨床医を紹介してもらえる。

「上質なビジネスアイテム」

高品質と機能性を兼ね備える洗練されたビジネスアイテムをプレゼント。

「暮らしを彩るライフアイテム」

ライフスタイルを華やかに演出する選りすぐりの品をプレゼント。

「毎日を愉しむコレクション」

一級品のゴルフボールや好きな花などを選べるカタログギフトをプレゼント。

「食の逸品プレゼント」

各地の名産品など食の逸品をプレゼント。

プライオリティ・パスを選ばない場合は、国内主要空港のラウンジサービスしか利用できない。利用においては本会員のほか同伴者1名まで無料利用でき、家族カード会員の同伴者も1名まで無料となる。空港ラウンジの一覧は以下の通り。

ラウンジサービスが利用できる国内主要空港一覧

新千歳空港 函館空港 青森空港 秋田空港
仙台国際空港 新潟空港 富山空港 成田国際空港
羽田空港 中部国際空港 小松空港 伊丹空港
関西国際空港 神戸空港 岡山空港 広島空港
米子空港 山口宇部空港 徳島空港 高松空港
松山空港 福岡空港 北九州空港 長崎空港
大分空港 熊本空港 鹿児島空港 那覇空港

プライオリティ・パスが自動付帯しないのはマイナスポイントにも思えるが、海外にほとんどいかない人や空港ラウンジを使わない人にとっては、ほかのプレゼントを選べることはかえってメリットだろう。

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旅行関係の特典・サービスは充実!スイートルーム50%オフも

プラチナカードで充実している旅行関係の特典も充実している。

プラチナホテルズ――国内約50のホテル・旅館の優待を提供

プラチナ会員だけが受けられるホテルの特典である「アップグレードホテルズ」では、国内約50のホテル・旅館の優待料金適用、部屋や料理などのアップグレードも提供される。

また「スペシャルプライスホテルズ」では、国内約10のホテルにおいてスイートルームを50%オフで利用できる。

「スペシャルプライスホテルズ」のスイートルーム50%オフ適用ホテル一例は以下の通り。
 

エリア ホテル名 ルームグレード
宮城・仙台 仙台ロイヤルパークホテル ガーデンサイド スカイテラススイート
東京・池袋 ホテルメトロポリタン アンバサダースイート(ツイン)/ガバナースイート(ダブル)
東京・白金台 シェラトン都ホテル東京 エグゼクティブフロア ジュニアスイート(禁煙)
愛知・伏見・栄周辺 名古屋観光ホテル スイートルーム
京都・北山・宝ヶ池 グランドプリンスホテル京都 ロイヤルスイート/ロイヤルハリウッドツイン
大阪・キタ ウェスティンホテル大阪 エグゼクティブスイート
兵庫・淡路島 ウェスティンホテル淡路 エグゼクティブスイート(ツイン/ダブル)
広島 グランドプリンスホテル広島 スイートルーム(瀬戸内クルーズ/ジャパニーズモダン)

一流ホテル・旅館宿泊予約プラン by Relux――高級宿泊施設をお得に利用できる

厳選された一流ホテル・旅館を最安値で宿泊予約できるサービスRelux(リラックス)で、通常のRelux提供料金からさらに優待割引を受けられる。割引率は初回10%オフ、2回目以降7%オフ。

また、VISA提供の特典として「VisaプラチナKaligo」専用ページからホテルを予約すると、「Kaligo.com」で通常付与されるマイルやポイントが30%追加される。

そのほか、国内外の旅行商品・航空券・ホテルにプラチナ会員優待価格が適用される「Visaプラチナトラベル」、高品質な旅を提案する銀座並木通り「JTBロイヤルロード銀座」でのポイント6倍付与などの特典も提供。

さらに、ゴールド会員と共通の特典となるが、宿泊予約サービス「Hotels.com」での優待割引も付帯する。

そのほかの旅行関連の特典――国際線クロークやWi−Fiルーターが優待価格で利用できる

そのほかトラベル関連としては、
 

  • 「Visaプラチナ空港宅配」:自宅・空港間の宅配が優待価格になる
  • 「Visaゴールド国際線クローク」:国際線利用時に空港での手荷物一時預かりが20%オフになる
  • 「Visaプラチナ海外Wi-Fiレンタル」:海外モバイルWi-Fiルーターのレンタルが優待価格になる
  • 海外レンタカー優待:「ハーツGoldプラス・リワーズ・ファイブスター会員」のステータス利用
  • 「プレミアムカーレンタル」:プレミアム輸入車のレンタル15%オフになる
  • 「Visaプラチナ ホテルダイニング」:ホテル内レストランで使える3,000円相当の割引クーポンをプレゼントする
  • 「Visaプラチナ空港送迎ハイヤー」:羽田空港か成田空港と自宅との間を優待価格で送迎する

など、プラチナカードにふさわしい特典が用意されている。

グルメの特典・サービスはコース料理1名分無料やワインの特別販売も

プラチナカードにはコース料理を2名以上で利用すると、1名分が無料になる特典がついたものが多いが、三井住友カード プラチナにも「プラチナグルメクーポン」が付帯しており、東京・大阪を中心に約100店舗のレストランで利用できる。そのほか、
 

  • 「Visaプラチナ ラグジュアリーダイニング」:星付など厳選した高級レストランで利用できる5,000円相当の割引クーポンを提供する
  • 著名なソムリエ・田崎真也氏が厳選し自ら直輸入したワインが特別販売される「プラチナワインコンシェルジュ」の利用
  • 完全会員制ワインクラブ「ザ・コンコルド・ワインクラブ」が厳選したワインの購入、クラブイベントへの参加

など食通はうれしいサービスもラインアップ。

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レジャー・イベントの特典ではゴルフの優待価格、宝塚歌劇の貸切公演優待など

レジャー・イベント関連に関しては、ゴルフと観劇の特典のほか、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの特典も用意されており、一人のシーンでも、家族のおでかけでも、便利でお得に活用できそうだ。特に注目したい優待を下記にピックアップする。

名門ゴルフコースが優待価格で利用できる

国内外の名門コースを優待価格でプレーできる「Visaプラチナゴルフ」のほか、「三井住友VISA太平洋マスターズ」のペア観戦入場券がプレゼントされる。来場した会員には食事券・飲み物券と大会記念品も進呈

宝塚歌劇優先販売

三井住友カード貸切公演にてプラチナ会員用のSS席を用意し優先的に販売。

ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの三井住友カードラウンジが利用できる

人気アトラクションの待ち時間を短縮するユニバーサル・エクスプレス・パスを、1人につき1日1枚プレゼント。さらに事前予約によりUSJ内三井住友カードラウンジを利用でき、ソフトドリンク無料サービスやアトラクション「JAWS」への優先搭乗が提供される

プラチナオファー

プラチナ会員限定のイベントやプロモーションを案内。過去のイベントとしては、男子プロゴルファー・深堀圭一郎プロとのラウンド、高級時計ブランド「ロジェ・デュブイ」試着会、洋館でフレンチとシャンソンを楽しむイベントなどがあった。

コンシェルジュ・ラウンジ特典・サービスも無料で利用可能

年中無休24時間受付のコンシェルジェサービスや、銀座・日本橋の大丸東京店にあるサロン「D’Sラウンジトーキョー」、名古屋・栄で三井住友銀行が運営するプライベートラウンジ「SMBCパーク栄」を利用できる。

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旅行保険は海外・国内ともに最高1億円が自動付帯

カード付帯の旅行傷害保険については海外・国内とも、旅行代金のクレジット決済の有無を問わず保険が適用される自動付帯となっている。

海外旅行傷害保険は家族特約付き

海外旅行傷害保険は、傷害死亡・後遺障害が最高1億円、傷害・疾病治療費用が1事故の限度額500万円、賠償責任補償が1事故の限度額1億円。これは家族にも適用される家族特約付きで、家族の補償金額は傷害死亡・後遺障害が最高1,000万円、傷害・疾病治療費用が1事故の限度額500万円となっている。
 

海外旅行傷害保険
担保項目 保険金額
傷害死亡・後遺障害 最高1億円
傷害治療費用
(1事故の限度額)
500万円
疾病治療費用
(1疾病の限度額)
500万円
賠償責任
(1事故の限度額)
1億円
携行品損害
(自己負担額3,000円)
(1旅行中かつ1年間の限度額)
100万円
救援者費用
(1年間の限度額)
1,000万円

 

海外旅行傷害保険・家族特約
担保項目 保険金額
傷害死亡・後遺障害 最高1,000万円
傷害治療費用(1事故の限度額) 500万円
疾病治療費用(1疾病の限度額) 500万円
賠償責任(1事故の限度額) 1億円
携行品損害(自己負担額3,000円) 100万円
(1旅行中かつ1年間の限度額)
救援者費用(1年間の限度額) 1,000万円

国内旅行傷害保険も手厚い補償

一方で国内旅行傷害保険は、傷害死亡・後遺障害が最高1億円となっている。
 

国内旅行傷害保険
担保項目 保険金額
傷害死亡・後遺障害 最高1億円
入院保険金日額(事故発生の日から8日目以降、入院・通院の状態にある場合、1日目から支払われる) 5,000円
通院保険金日額(事故発生の日から8日目以降、入院・通院の状態にある場合、1日目から支払われる) 2,000円
手術保険金 最高20万円

その他の保険

そのほか、限度額2万円の航空便遅延保険が海外旅行の場合は自動付帯、国内旅行の場合はカードで代金を支払った場合に付帯。限度額500万円のショッピング保険(お買物安心保険)も付帯する。
 

航空便遅延保険
担保項目 保険金額
海外旅行の場合 国内旅行の場合
乗継遅延費用
(1回の遅延の限度額)
2万円 2万円
出航遅延・欠航・搭乗不能費用
(1回の遅延の限度額)
2万円 2万円
手荷物遅延費用
(1回の遅延の限度額)
2万円 2万円
手荷物紛失費用
(1回の遅延の限度額)
4万円 4万円

 

お買物安心保険(動産総合保険)
補償限度額 500万円
対象となる利用 海外利用・国内利用
自己負担額 1事故につき3,000円
対象期間 購入日および購入日の翌日から200日間

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特典・サービスを積極活用すれば、年会費以上の価値がある

トラベル・グルメ・レジャーの各分野におけるハイクラスなサービス・特典の数々、海外・国内最高1億円の旅行傷害保険などを総合的に考えるのなら、5万円(税別)と高額な年会費ではあるものの、積極的にカードを活用するのであればリーズナブルなカードだろう。

今回はVISAブランドのみ説明したが、5,000円(税別)をプラスしてMasterCardブランドのカードのデュアル発行にすれば、VisaとMasterCard両方の特典を利用でき用途はさらに広がる。

気になる審査難易度についてだが、申し込み自体はインビテーション(招待)なしでも可能で、年収条件としては最低でも500万円以上、できれば700~800万円以上は欲しいところだ。もしくは三井住友カード ゴールドを取得し、毎年200万円以上の利用を2年以上続けてクレジットヒストリー(クレジット利用履歴)を積むとインビテーションが届きやすいともいわれている。

一般論としてインビテーションが届いてからの申し込みだと審査を通る可能性が高くなるといわれるので、年収条件が気になる人は先にゴールドカードの取得をするといいだろう。

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モリソウイチロウ
執筆・モリソウイチロウ
「ZUU online」をはじめ、さまざまな金融・経済専門サイトに寄稿。特にクレジットカードに詳しく、専門サイトでの執筆も行っている。雑誌、書籍、テレビ、ラジオ、企業広報サイトなどに編集・ライターとして関わってきた経験を持つ。
「ZUU online」をはじめ、さまざまな金融・経済専門サイトに寄稿。特にクレジットカードに詳しく、専門サイトでの執筆も行っている。雑誌、書籍、テレビ、ラジオ、企業広報サイトなどに編集・ライターとして関わってきた経験を持つ。

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