アメックスのプラチナカードは、年会費が14万3,000円(税込)と高額であるにもかかわらず、そのスペックやステータスの高さから人気がある。年会費以上のメリットがあると言われるこのカードの特典・サービスには、どのような魅力があるのだろうか?

目次
1,アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カードの基本スペックと審査基準
2,アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カードの5つのメリット
3,アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カードのポイント還元率は?
4,アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カードの2つのデメリット
5,アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カードはどんな人におすすめか?

1,アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カードの基本スペックと審査基準

「アメックス・プラチナ(アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カード)」は、7つの空港ラウンジプログラムが提供され、最高級ホテルでの優待なども充実している。他のカードには見られない多彩な付帯保険も魅力だ。

それらには、14万3,000円(税込)の年会費相当のメリットがあるのだろうか?まずは基本スペックから見ていこう。

アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カードの基本スペック……年会費、空港ラウンジ、付帯保険など

券面
国際ブランド アメリカン・エキスプレス
年会費 14万3,000円(税込)
家族カード4枚まで無料
ポイント
サービス
メンバーシップ・リワード
通常ポイント
還元率
0.5%
ポイント
交換対象
ANAマイル
楽天ポイント
Tポイント
空港ラウンジ
サービス
・7つの空港ラウンジプログラム
※世界1,300ヵ所以上のラウンジを利用できる
・国内28空港+ハワイ・ホノルル
付帯保険 海外旅行傷害保険(自動付帯)
国内旅行傷害保険(利用付帯)
海外航空便遅延費用保険(自動付帯)
キャンセル・プロテクション
リターン・プロテクション
ワランティー・プラス
ホームウェア・プロテクション
ゴルフ・スキー・テニス保険
個人賠償責任保険
追加カード 家族カード
ETCカード
プラスEXカード
電子マネー 【Apple Pay経由】
QUICPay

審査基準・審査難易度……年収500万円以上が目安

パートやアルバイトの人は申し込むことができないが、年金受給者は申し込める。

審査基準に関してクチコミ情報から推測すると、年収500万円以上で審査通過の可能性が高くなるようだ。勤務先や勤続年数、持ち家か賃貸かなどの属性も考慮されるとはいえ、年会費14万円超のプラチナカードであることを考えると、ハードルは比較的低いと言えるだろう。

ステータス性……以前は招待制だったが、現在は申し込み制に! 

「アメックス・プラチナ」は、以前はインビテーション(招待)がないと申し込みことができず、公式サイトではカード自体が紹介されていなかった。このカードはプラチナランクでありながら、年会費の高さも相まって他社ブラックカードに匹敵するステータス性を感じさせていた。

2018年のリニューアルにより公式サイトでカードが紹介され、インビテーションなしで申し込めるようになった。より身近になったわけだが、年会費が安くなったわけではなく、ステータス性は依然として高いままだ。カードはメタル素材となり、カード自体の高級感は増している。

アメックス・ゴールドとの違い……空港ラウンジ、ホテル優待、付帯保険が大幅に強化

参考までに、アメックス・プラチナのワンランク下にあたる「アメックス・ゴールド(アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード)」とスペックを比較しておこう。

アメックス・プラチナ アメックス・ゴールド
税込年会費 14万3,000円 3万1,900円
家族会員
税込年会費
4枚まで無料 1枚目無料
2枚目以降
1万3,200円(税込)
メンバーシップ・
リワード・プラス
無料 3,300円(税込)
空港ラウンジ
サービス
・7つの空港ラウンジ
プログラム
・国内28空港+
ハワイ・ホノルル
・プライオリティ・パス
(年間2回まで無料、
以降1回32米ドル)
・国内28空港+
ハワイ・ホノルル
レストラン1名分無料
空港手荷物無料宅配 2個まで無料 1個まで無料
ホテル・メンバーシップ
ファイン・ホテル・
アンド・リゾート
フリー・ステイ・ギフト
旅行傷害保険 海外最高1億円(自動付帯)
国内最高1億円(利用付帯)
海外最高1億円(自動付帯)
国内最高5,000万円
(利用付帯)
航空便遅延費用保険 海外最高6万円(自動付帯) 国内最高4万円(自動付帯)
ショッピング保険 年間500万円限度
その他の付帯保険 キャンセル・プロテクション
リターン・プロテクション
ワランティー・プラス
ホームウェア・
プロテクション
ゴルフ・スキー・
テニス保険
個人賠償責任保険
キャンセル・プロテクション
リターン・プロテクション

ゴールドでは有料の「メンバーシップ・リワード・プラス」が、プラチナでは無料で適用される点に注目したい。「メンバーシップ・リワード・プラス」とは、対象店舗でボーナスポイントが付与されたり、ポイント交換レートが上がったりするアメリカン・エキスプレスのポイントアッププログラムのことだ。

空港ラウンジサービスとして、ゴールドでは世界1,300ヵ所以上のラウンジを無料利用できるプライオリティ・パスが付帯するが、無料になるのは年2回まで、それ以降は1回32ドルの利用料がかかる。一方、プラチナでは「アメリカン・エキスプレス・センチュリオンラウンジ」「プライオリティ・パス」に加え、航空会社のラウンジサービスを含めて7つの空港ラウンジプログラムを利用できる。クレジットカードとしては最高レベルの内容だ。

そのほか、プラチナではゴールドにはない「ホテル・メンバーシップ」「ファイン・ホテル・アンド・リゾート」「フリー・ステイ・ギフト」などのホテル関連特典が充実している。付帯保険も、プラチナのほうが種類・補償額ともに圧倒的に充実している。

>>アメックスのプラチナカードの詳細を見る(公式サイトへ)

2,アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カードの5つのメリット

ここからは、ハイスペック・ハイステータスカードの代名詞とも言える「アメックス・プラチナ」のメリットを紹介していこう。

メリット1,7つの空港ラウンジプログラムを利用できる 待ち時間に有名シェフの料理も

一般的に、プラチナカードには世界1,300ヵ所以上の空港ラウンジを無料で利用できるプライオリティ・パスが付帯する。「アメックス・プラチナ」では、プライオリティ・パスを含む7つのラウンジプログラムを利用できる「アメリカン・エキスプレス・グローバル・ラウンジ・コレクション」が提供される。内訳は以下のとおり。

「センチュリオン・ラウンジ」はアメックスがプラチナ以上の会員向けに運営するラウンジで、北米11空港と香港1空港に設置されている(2020年9月9日現在)。受賞経験のあるシェフが監修した料理やドリンクを、上質な空間とサービスで楽しめる。

そのほかのラウンジプログラムも、一般的なカードラウンジ(クレジットカード会員向けラウンジ)とは一味違う内容になっている。例えばデルタ・スカイクラブの羽田空港の新ラウンジでは、ビュッフェやソムリエ監修のワイン、その場で調理されるヌードル料理などが提供され、シャワールームも完備している。

このカードの空港ラウンジサービスは、様々なクレジットカードの中でも最高レベルと言えるだろう。海外旅行が多く、空港での時間も優雅に楽しみたいという人にとっては大きなメリットになるはずだ。

メリット2,トラベル関連の特典・サービスが充実

このカードは空港ラウンジだけでなく、トラベル関連の優待も充実している。

特典・サービス名 内容
手荷物無料
宅配サービス
海外旅行の出発・帰国時、
自宅-空港間をスーツケース2個まで無料で配送
(対象空港:羽田空港、成田国際空港、
中部国際空港、関西国際空港)
トラベル・クーポン 「アメリカン・エキスプレス・トラベル オンライン」で
10万円(税込)以上を予約した場合に使える
3万円分のクーポンが入会初年度にプレゼントされる
ハーツレンタカー優待 ハーツレンタカーの上級会員
「ハーツGoldプラス・リワーズ ファイブスター」に
無条件で登録でき、最大15%の優待や
アップグレード特典を利用できる

手荷物無料宅配サービスは「2個まで無料」なので、空港まで重たいスーツケースを引きずっていかなくても済むので、重宝するはず。

メリット3,高級ホテル関係の優待も多種多様

空港ラウンジやトラベル系に加えて、旅行をさらにお得・快適にしてくれる以下のホテル関係の優待も提供される。

  1. ファイン・ホテル・アンド・リゾート
  2. ホテル・メンバーシップ
  3. フリー・ステイ・ギフト

それぞれの詳細を解説していこう

・ホテル優待1,ファイン・ホテル・アンド・リゾート――数々の高級ホテルでの優待

1,100ヵ所以上の最高級ホテルやリゾート施設ホテルを優待料金で利用できるほか、部屋のアップグレード、アーリーチェックイン/レイトチェックアウト、朝食サービスなどの特典が提供される(空室状況による)。

「ファイン・ホテル・アンド・リゾート」では、平均550米ドル相当(2連泊の場合)の特典を利用できると紹介されている。宿泊するホテルにもよるが、単純計算で2連泊を3回繰り返すと年会費を上回るメリットを得られる計算だ。「ファイン・ホテル・アンド・リゾート」には、以下のような最高級ホテルブランドが名を連ねている(一部抜粋)。

国内

ザ・リッツ・カールトン アマン グランドハイアット パークハイアット
コンラッド ザ・ペニンシュラ ジ・オークラ シャングリ・ラ
ニューオータニ ラグジュアリー
コレクション
フォーシーズンズ セント レジス

海外

ザ・リッツ・カールトン JWマリオット アマン ウェスティン
ウォルドーフ・アストリア エディション オベロイ グランドハイアット
パークハイアット ハイアットリー
ジェンシー
ヒルトン コンラッド
ザ・ペニンシュラ シャングリ・ラ ラグジュアリー
コレクション
フォーシーズンズ

・ホテル優待2,ホテル・メンバーシップ――高級ホテルの上級会員資格が付与される

通常は年間登録料または宿泊回数条件クリアが必要になる、各ホテルグループの上級メンバーシップ/VIPプログラムに無条件で登録でき、部屋のアップグレードなどの特典を受けられる。対象は以下のとおり。

  • 「ヒルトン・オナーズ」ゴールド会員
  • 「Radisson Rewards」Goldエリートステータス
  • 「シャングリ・ラ ゴールデンサークル」ジェイド会員
  • 「マリオット ボンヴォイ」ゴールドエリート会員

例えば、ヒルトンの上級会員であるヒルトン・オナーズのゴールド会員になるためには

  1. 1年間に20回の滞在
  2. 1年間に40泊の宿泊
  3. 年間7万5,000ヒルトン・オナーズ・ベーズポイントの獲得

のいずれかをクリアしなくてはならない。ゴールド会員になると、ヒルトン系のホテルで5泊目無料や、2人目宿泊無料、空室状況に応じて部屋のアップグレードサービスなどが提供される。

「アメックス・プラチナ」には、4つの高級ホテルグループでさまざまなメリットがある上級会員資格が付帯している。高級ホテルに年に数回宿泊する人は、これだけでも年会費の元が取れるだろう。宿泊料が高額であればあるほど、部屋がアップグレードされたときのお得度も大きくなる。

・フリー・ステイ・ギフト――オークラやヒルトンの系列ホテルに無料で宿泊できる

年に一度のカード更新時に、国内の対象ホテルで1泊できるペア無料宿泊券がプレゼントされる。「SPGアメックス」などのステータスカードにはよく見られるサービスだが、「アメックス・プラチナ」でも利用できる。

無料で宿泊できるホテルには、「ホテルオークラ東京ベイ」「ロイヤルパークホテル」「東京プリンスホテル」「ヒルトン小田原リゾート&スパ」などがある。

メリット4,グルメ関連特典も強い!コース料理1名分無料、人気店貸し切りなど

旅行関係に強いイメージがあるアメックスだが、「アメックス・プラチナ」では非常にお得なグルメ関係の特典も利用できる。

・2 for 1ダイニング by 招待日和――コース料理1名無料

国内約200ヵ所のレストランを2人以上で予約すると、1人分のコース料金が無料になるサービス。対象店舗は、ハワイやシンガポール、台湾など海外にもある。参考までに、東京・京都・大阪の対象レストランの一部を紹介しよう。

対象レストランの一部

アンティカ・オステリア
・デル・ポンテ
重慶飯店 麻布賓館 グランファミーユ
・シェ松尾
ラ・ロシェル南青山
サバティーニ・ディ・
フィレンツェ東京店
ラージマハール
銀座店
GINZA kansei 鮨 銀座 天川
リストランテ・
タントタント
ふぐ・はも割烹
由兵衛
懐石 北瑞苑 網焼ビフテキ
小松屋

これらの中には、税込3万円を超えるコース料金が1人分無料になる店舗もある。その店で「2 for 1ダイニング by 招待日和」を年に5回ほど利用すると、それだけで年会費の元が取れる。

・日本の極 KIWAMI 50――レストランを貸し切りで堪能

予約を取りにくい人気レストランを年間で50店舗ほどアメックスが貸し切り、会員が食事を楽しめるサービス。抽選で決まった参加者は、その日だけの特別メニューを味わうことができる。これは、他のプラチナカードではなかなか見られないサービスだ。

抽選に当たれば、一流店やほかのアメックスホルダーとの交流のきっかけにもなるだろう。そのほか、アメックスのゴールド以上のサービスとして「おうち de KIWAMI」が提供される。これは、名店の味を自宅に届けるサービスだ。

メリット5,9つの付帯保険で安心を提供!旅行傷害保険は最高1億円 

「アメックス・プラチナ」の付帯保険の特徴は、補償額の大きさもさることながら、ほかのクレジットカードではあまり見られない保険が含まれていることにある。

・付帯保険1,海外・国内旅行傷害保険……最高1億円で家族特約もあり

海外・国内ともに最高1億円の旅行傷害保険が付帯する。海外保険は、旅行代金をカードで支払ったかどうかにかかわらず付帯する(自動付帯)。国内保険は、旅行代金をカードで支払った場合に適用される(利用付帯)。

家族特約として、カード会員の配偶者や生計をともにする子ども、両親などにも保険が適用される。

旅行代金をカードで決済した場合(海外)

保険金の種類 本会員 本会員の家族 家族カード
会員
家族カード
会員の家族
傷害死亡・後遺障害 最高1億円 最高1,000万円 最高1億円 最高1,000万円
傷害治療費用 最高1,000万円
疾病治療費用 最高1,000万円
賠償責任 最高5,000万円
携行品損害 1旅行中最高100万円(免責金額3,000円・年間限度額100万円)
救援者費用 保険期間中最高1,000万円

旅行代金をカードで決済した場合(国内)

保険金の種類 本会員 本会員の家族 家族カード
会員
家族カード
会員の家族
傷害死亡・後遺障害 最高1億円 最高1,000万円 最高1億円 最高1,000万円
入院保険金 日額5,000円
手術保険金 最高20万円
通院保険金 日額3,000円

旅行代金をカードで決済していない場合(海外)※国内は補償なし

保険金の種類 本会員 本会員の家族 家族カード
会員
家族カード
会員の家族
傷害死亡・後遺障害 最高5,000万円 最高1,000万円 補償なし
傷害治療費用 最高1,000万円 補償なし
疾病治療費用 最高1,000万円 補償なし
賠償責任 最高5,000万円 補償なし
携行品損害 1旅行中最高100万円(免責金額3,000円・年間限度額100万円) 補償なし
救援者費用 保険期間中最高1,000万円 補償なし

・付帯保険2,海外航空便遅延保険……最高6万円

海外旅行時に、航空機の遅延や欠航、手荷物の遅延や紛失などを原因として生じた宿泊費や食事代、衣類購入費などの出費が補償される。

保険項目 補償金額
乗継遅延費用保険金 最高3万円
出航遅延・欠航・搭乗不能費用保険金 最高3万円
受託手荷物遅延費用保険金 最高3万円
受託手荷物紛失費用保険金 最高6万円

・付帯保険3,個人賠償責任保険……最高1億円

居住する住居の問題や、日常生活での行為によって生じた他人への賠償責任について、1事故につき1億円を限度に補償される。会員と同居の家族、別に住む未婚の子どもに適用される。

・付帯保険4,キャンセル・プロテクション……年間最高50万円

急なケガや出張などで、予定していた旅行やコンサートなどをキャンセルした場合、その費用が年間50万円まで補償される(配偶者や子どもの傷害による通院を原因とする場合は年間最高15万円)。

・付帯保険5,リターン・プロテクション……年間最高15万円

このカードで購入した商品の返品を店舗側が受け付けない場合、1商品につき最高3万円、年間15万円までの範囲で、アメックスから商品代金が払い戻される。

・付帯保険6,ショッピング・プロテクション(ショッピング保険)……年間最高500万円

このカードで購入した商品が購入日から90日以内に偶然の事故で損害をこうむった場合、年間500万円まで補償される(免責金額1事故1万円)。

・付帯保険7,ワランティー・プラス/ホームウェア・プロテクション……年間最高50万円

ワランティー・プラスは、カードで購入した電化製品・パソコン・時計・カメラなどの保証期間を、メーカー保証終了後2年間延長するもの。ホームウェア・プロテクションは、それらの製品が偶然の事故で損害を受けた場合に所定の割合で補償するものだ。いずれも5,000円以上の損害額が対象となり、両方合わせて年間50万円まで補償される。

・付帯保険8,ゴルフ・スキー・テニス保険……最高1,000万円

スポーツ中の事故や用具の破損、盗難などを補償する保険が付帯する。ゴルフ保険の補償額は最高1,000万円、スキー保険は最高500万円、テニス保険は最高250万円だ。

海外旅行傷害保険における傷害・疾病治療費用が、最高1,000万円と高額であることに注目したい。海外では医療費が非常に高くつくことがあるので、傷害・疾病治療費用の補償額は高ければ高いほどいい。他社プラチナカードの多くは、死亡・後遺障害の補償額が1億円でも、傷害・疾病治療費用は数百万円であることが多い。それを考えると、このカードの補償額は高く評価できる。

>>アメックスのプラチナカードの詳細を見る(公式サイトへ)

3,アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カードのポイント還元率は?旅行好きの人ほど高還元率に

クレジットカードを選ぶ際、提供される優待・特典と同じくらい重視したいのがポイントサービスだ。「アメックス・プラチナ」のポイント還元率やその使い道、還元率を上げる方法などを紹介していこう。

貯まるポイントと還元率……通常還元率は0.5%だが交換対象によって変わる

貯まるポイントは「メンバーシップ・リワード」で、基本的にクレジット支払い100円ごとに1ポイントが貯まる。ポイント還元率は、交換対象によって大きく変わる。また、ポイントアッププログラム「メンバーシップ・リワード・プラス」に無料で登録できることから、その適用の有無によっても変わる。

ここでは「メンバーシップ・リワード・プラス」に登録の上、カード利用代金の支払いに充当したという前提で0.5%としておこう。なお「メンバーシップ・リワード・プラス」に登録すると、ポイントの有効期限は無期限になる。

貯まるポイント メンバーシップ・リワード
ポイントの貯まり方 100円につき1ポイント
通常還元率 0.5%
有効期限 無期限

ポイント還元率をアップする2つの方法……「メンバーシップ・リワード・プラス」で大幅増加

ここからは、ポイントアップの方法を2つ紹介しよう。

・方法1,「メンバーシップ・リワード・プラス」への無料登録で付与率・還元率アップ

「アメックス・プラチナ」では、通常年間3,300円(税込)がかかるポイントアッププログラム「メンバーシップ・リワード・プラス」に無料で登録できる。

これが適用されると、海外利用分と対象加盟店の利用分はポイントが3倍になる(100円で3ポイント)。対象加盟店はAmazon、Yahoo!JAPANの各サービス、iTunes Store/App Store、JAL公式ウェブサイト、HIS公式ウェブサイト、アメリカン・エキスプレス・トラベルオンラインだ。

「メンバーシップ・リワード・プラス」では、ポイント交換レートもアップする。これも、ポイント還元率が高くなる要因の一つだ。

無料でポイント還元率と交換レートの両方を高められるので、必ず登録しておきたい。

・方法2,入会特典の条件クリアでポイントを獲得する

入会特典として、入会後3ヵ月で一定の合計利用額を超えるとボーナスポイントが付与される。

入会後3ヵ月以内
の合計利用額
ボーナスポイント
50万円達成 2万ポイント
100万円達成 2万ポイント

利用額が100万円を超えると、合計で4万ポイントが贈呈されることになる。海外旅行に行くタイミングや、家具や家電など大きな買い物の予定があるときにカードを作ると、この条件をクリアしやすいだろう。

ポイントの使い道……ANAマイルへの交換なら2%還元に

ポイントは賞品のほか、各社ギフト券やポイント、マイルなどにも交換でき、各種支払いにも充当できる。ここでは「メンバーシップ・リワード・プラス」適用後の交換レートと、そこから算出できるポイント還元率(100円で1ポイント獲得した場合)を紹介しよう。ポイント還元率の算出にあたって、1マイル→2円相当とした。

交換・利用対象 必要ポイント 交換対象単位 ポイント
還元率
ANAマイル 1,000P 1,000マイル 2%
提携航空パートナー
14社のマイル
1,250P 1.6%
ヒルトン・オナーズ 1,000P 1,250p
マリオット ボンヴォイ 990P
楽天ポイント 3,000P 1,500P 0.5%
Tポイント
航空会社の支払いに充当 1P 1円 1%
アメリカン・エキスプレス・
トラベル オンラインの支払い
ホテル・旅行代理店の支払い 0.8円 0.8%
HIS アメリカン・エキスプレス・
トラベル・デスクの対象店舗
日本旅行の対象店舗
カード利用代金の支払い 0.5円 0.5%
ヨドバシカメラ・
高島屋の商品券
2,000P 1,000円分
American Express
SafeKey参加加盟店
(マルイのネット通販、
ベルメゾンネットなど)
1P 0.5~1円 0.5~1%
※ホテルグループのポイントについては季節変動が激しいため還元率算出から除外

 

ANAマイルへの交換が最もポイント還元率が高く、次が提携航空会社のマイル、航空会社の支払い、アメリカン・エキスプレス・トラベル オンラインの支払いと続く。

カードの利用・交換対象によってポイント還元率が大きく変わるが、海外旅行の多い人が航空マイルへの交換や旅行代金の支払いに使うことを想定すると、高還元が期待できる。例えば、海外旅行で得たポイントをANAマイルに交換する場合、その部分に関しては6%還元になる。

4,アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カードの2つのデメリット

「アメックス・プラチナ」はハイステータスなだけでなくハイスペックなので、使い方によっては年会費の元が取れるカードだが、以下のようなデメリットもある。

デメリット1,年会費が非常に高額

このカードのスペックを知っても、年会費が高いと感じる人もいるだろう。特に最高級ホテルをあまり利用しない人、海外旅行が年1回程度の人は年会費相当の活用ができないかもしれない。

デメリット2,国際ブランドとしての加盟店シェアが小さい

ステータスカードの代名詞になっているアメックスだが、国際ブランドとしては加盟店シェアが比較的少なく、店舗で使えないケースも考えられる。日本ではJCBとのパートナーシップにより使える店舗が多いが、海外旅行ではこれ1枚では心もとない。ダイナースクラブカードのようにMastercardがデュアル発行できるサービスも用意されていないので、加盟店シェアの大きいVISAやMasterCardと併用する必要があるだろう。

5,アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カードはどんな人におすすめ?旅行やグルメにお金をかけている人に向く1枚

「アメックス・プラチナ」が活躍するのは、最高級ホテルを利用する時や海外旅行の時だ。例えば、高級ホテルで部屋をアップグレードしたとしよう。これを金銭的な価値に換算すると、2泊で10万円近くになる。このような機会が頻繁にあれば、年会費を上回るメリットを味わえるだろう。逆に言えば、そのような機会があまりない人にとっては、高コストのクレジットカードになってしまう。

普段から旅行やグルメにお金をかけている人ほど、便利でお得に使えるカードと言えるだろう。

 

モリソウイチロウ
執筆・モリソウイチロウ
「ZUU online」をはじめ、さまざまな金融・経済専門サイトに寄稿。特にクレジットカードに詳しく、専門サイトでの執筆も行っている。雑誌、書籍、テレビ、ラジオ、企業広報サイトなどに編集・ライターとして関わってきた経験を持つ。
「ZUU online」をはじめ、さまざまな金融・経済専門サイトに寄稿。特にクレジットカードに詳しく、専門サイトでの執筆も行っている。雑誌、書籍、テレビ、ラジオ、企業広報サイトなどに編集・ライターとして関わってきた経験を持つ。

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