「ジャックスカードプラチナ」は年会費が2万円台と手の届きやすいプラチナカードながら、ポイント還元率の高さと旅行傷害保険の充実度で注目すべき1枚だ。審査に通過するための基準や、海外空港ラウンジ無料利用などの特典も含めて、このカードの魅力を紹介しよう。

目次
1,審査に通過するため必要なのは?
2,「ジャックスカードプラチナ」の基本スペック
3,ポイント還元率 1.5%が2%までポイントアップ
4,特典・サービス コンシェルジュサービスにグルメ優待など
5,付帯保険 海外旅行は最高1億円が自動付帯で家族特約も
6,「ジャックスプラチナカード」はどんな人におすすめか?

1,「ジャックスカードプラチナ」の審査に通過するため必要な年収は?

「ジャックスカードプラチナ」の年会費は2万円(税別)と、プラチナランクとしては安い水準である。申込み制で、公式サイトには「年齢23歳以上で安定した収入のある電話連絡可能な方(学生を除く)」とある。

審査基準を公開していないため口コミ情報に頼ることになってしまうが、通過するための年収の目安は500万円。過去にジャックスカードを利用していて、ロイヤルステージ(年間利用額300万円以上)やプラチナステージ(年間利用額200万円以上)の会員だと審査に通りやすいようだ。

ショッピング枠の限度額は200万円に設定されることが多く、その後希望して審査に通ると400万円に上がることもあるようだ。なお、キャッシング枠は10万円から最高50万円となっている。

2,「ジャックスカードプラチナ」の基本スペック

「ジャックスカードプラチナ」は、どんなクレジットカードなのだろうか? 申込みをする前に基本的なスペックを確認しておこう。
 

国際ブランド Mastercard
年会費 2万円(税別)
家族会員は年会費無料
申し込み資格 年齢23歳以上で安定した収入のある
電話連絡可能な方(学生を除く)
ポイントサービス ラブリィポイント
還元率 通常1.5%
※年間利用額に応じて最高2%までポイントアップ
空港ラウンジ 国内32空港

年間6回まで世界1,000ヵ所超の空港ラウンジ利用が無料
特典・サービス ・Mastercard「Taste of Premium」の
トラベル・レジャーサービス
(海外用携帯電話・Wi-Fiレンタルサービス、
国際線手荷物宅配、空港クローク、ゴルフ、
ヘリクルーズ、歌舞伎・能)
・「J'sコンシェル」の優待(旅行商品・ホテル・
旅館・各種レジャー施設・エステ・ヘアサロン、スパ)
・対象レストランの所定コース料理を2名予約で1名分無料
・コンシェルジュ
付帯保険 最高1億円の海外
国内旅行傷害保険
(家族特約つき、海外は自動付帯、国内は利用付帯)
航空便遅延費用保険
ショッピング保険

プラチナカードは旅行やグルメ系の優待・サービスが手厚いものが多いが、還元率はそこまで高くないカードが多い。しかし「ジャックスプラチナ」は、通常でも1.5%と超高還元率だ。

3,「ジャックスカードプラチナ」のポイント還元率 1.5%が2%までポイントアップ

通常の還元率は1.5%だが、ポイントアップの方法を用いることで還元率を2%まで上げることができる。

貯まるポイントとポイント還元率――200円で1ポイント+2ポイント

ジャックスカードのクレジット利用で貯まるのは、「ラブリィポイント」だ。

通常の「ジャックスカード」では、月間のクレジット利用合計金額200円ごとに1ポイント(1円相当)が付与され、ポイント還元率は0.5%。「ジャックスカードプラチナ」では、プラチナカード特典として200円につき2ポイントが加算される。つまり200円で3ポイント、ポイント還元率は1.5%になる。

一般的なクレジットカードが0.5%、高還元率とされるカードで1%であることを考えると、「ジャックスカードプラチナ」は超高還元率カードと言えるだろう。

0.5~1%の差は取るに足りないと思うかもしれないが、年間では大きな差になる。参考までに、年間クレジット利用額ごとのポイント還元額を還元率別に整理した。
 

年間利用額 60万円
(月5万円)
120万円
(月10万円)
240万円
(月20万円)
360万円
(月30万円)
還元率0.5%の
獲得ポイント
3,000円相当 6,000円相当 1万2,000円相当 1万8,000円相当
還元率1%の
獲得ポイント
6,000円相当 1万2,000円相当 2万4,000円相当 3万6,000円相当
還元率1.5%の
獲得ポイント
9,000円相当 1万8,000円相当 3万6,000円相当 5万4,000円相当

ポイント交換対象――主要他社ポイントにほぼすべて対応

貯めた「ラブリィポイント」は賞品への交換のほか、カタログギフト、ギフト券や他社ポイント、JALやANAのマイルなどに交換・移行できる。

主な交換対象と必要ポイント数は、以下のとおりだ。
 

交換対象 獲得ポイント・金額など 必要ポイント数
Amazonギフト券 1,000円分 1,100P
App Store & iTunes ギフトカード
Google Play ギフトカード
図書カードNEXT
クオ・カード 3,000円分 3,300P
VJAギフトカード
マックカード
dポイント 1,000P 1,000P
au WALLETポイント
楽天スーパーポイント
nanacoポイント
Tポイント 900P
Pontaポイント
JALマイル 500マイル
ANAマイル 600マイル

主要ポイントに対応しているので、使い道に困ることはないだろう。

ポイント還元率をアップする方法――年間利用額300万円以上で通常還元率2%に

「ジャックスカードプラチナ」には、ポイント還元率がアップする仕組みがいくつかある。それを知ってうまく活用することにより、さらに効率良くポイントを貯められる。

・ラブリィ☆アップステージ
年間のクレジット利用額応じて、翌年1年間のベースポイント(通常ポイント)の還元率が上がる「ラブリィ☆アップステージ」という仕組みがある。

「ラブリィ☆アップステージ」によるポイントアップは、以下のとおりだ。
 

年間利用合計金額 ベースポイント還元率 プラチナ特典還元率 合計還元率
300万円以上 1% 1% 2%
200万円以上 0.95% 1.95%
150万円以上 0.9% 1.9%
100万円以上 0.85% 1.85%
50万円以上 0.75% 1.75%
50万円未満 0.5% 1.5%

「ジャックスカードプラチナ」の場合、プラチナ特典で1%ポイントがアップする。年間利用額300万円以上の場合、ベースポイント1%+プラチナ特典1%で還元率は2%になる。

・ラブリィ☆アップステージプラス
「ラブリィ☆アップステージプラス」では、年間のクレジット利用額に応じて「Jデポ」がプレゼントされる。これは、クレジット利用代金から「Jデポ」の金額分が差し引かれる形のキャッシュバックの仕組みだ。「ラブリィポイント」とは別のものだが、これもポイントアップの一種と言えるだろう。

年間利用金額ごとの「Jデポ」付与額は、以下のとおりだ。
 

年間利用合計金額 「Jデポ」額面
300万円以上 1万円分
200万円以上 5,000円分
150万円以上 3,000円分
100万円以上 2,000円分
50万円以上 1,000円分

クレジット利用が年間300万円の場合、ラブリーポイントが6万円相当分貯まり、Jデポが1万円分付与されるので、還元率は2.3%になる。

・JACCSモール
ポイントサイト「JACCSモール」を経由して、いつも利用しているネットショップで買い物などをすると、最高12%のポイント還元を受けられる。登録ショップはAmazon、楽天市場、Yahoo!ショッピング、PayPayモール、Apple公式サイト、じゃらんなど多数。

・「街でためる」対象店舗の利用
「街でためる」は「JACCSモール」の実店舗版にあたるサービスだ。「JACCSモール」から店を選んで事前にエントリーした上で店舗で買い物をすると、クレジット利用ポイントとは別に「ラブリィポイント」や「Jデポ」が付与される。

「街でためる」対象店舗はヤマダ電機、ジョーシン、ツクモ、サンドラッグ、コナカ、つるやゴルフ、オリックスレンタカー、たかの友梨、YSPなどだ。

年間利用額が多ければ多いほど、還元率がアップしていく仕組みだ。

4,「ジャックスカードプラチナ」の特典・サービス ジャックスの優待だけでなくMastercardの優待も

「ジャックスカードプラチナ」では、空港ラウンジサービスのほか、さまざまなトラベルサービスが提供される。また、多種多様な店舗で優待を受けられる「J'sコンシェル」、Mastercardが提供する優待サービス「Taste of Premium」なども利用できる。

特典1,国内空港ラウンジ+年間6回の海外空港ラウンジ無料利用

国内32空港のラウンジを無料で利用できるほか、世界1,000ヵ所を超える空港ラウンジを無料で利用できる「ラウンジ・キー」のサービスを年間6回まで使うことができる。年間6回という制限つきではあるが、行きと帰りに使うとして、海外旅行が年に3回までであれば事足りるだろう。

なお、国内空港ラウンジサービスと「ラウンジ・キー」はいずれも、家族カードによる利用もできる。それ以外の同伴者は有料で、国内ラウンジは1,000円程度、「ラウンジ・キー」対象ラウンジは32米ドルがかかる。

回数無制限で利用できる国内空港ラウンジのある空港は、以下のとおりだ。
 

新千歳空港 函館空港 旭川空港 青森空港
秋田空港 仙台国際空港 新潟空港 富山空港
小松空港 成田空港 羽田空港 富士山静岡空港
中部国際空港 関西国際空港 神戸空港 大阪国際空港(伊丹)
岡山桃太郎空港 米子空港 広島空港 出雲空港
山口宇部空港 高松空港 徳島空港 松山空港
北九州空港 福岡空港 大分空港 長崎空港
熊本空港 宮崎空港 鹿児島空港 那覇空港

特典2,空港での各種サービス優待、パッケージツアー最大5%オフなどのトラベルサービス

旅行を便利でお得にしてくれるトラベルサービスも、プラチナランクにふさわしいレベルだ。もちろん、年会費が5万円を超えるような他社プラチナカードは、これ以上の特典・サービス内容となるが、2万円(税別)という年会費を考えれば十分な内容と言っていいだろう。

次に、トラベル関係の主な特典・サービスを紹介する。

・Mastercard「Taste of Premium」のトラベルサービス
海外用携帯電話・Wi-Fiレンタルサービス、国際線手荷物宅配、空港クロークなどで優待を受けられる。加えて、海外ホテル・国内高級ホテル・高級旅館でも優待がある。

・「J'sコンシェル」のトラベルサービス
国内・海外旅行、ホテル・旅館の割引など、さまざまな優待が用意されている。

・「ジャックス・トラベルデスク」の優待
「ジャックス・トラベルデスク」で申し込むと、大手旅行会社の国内・海外パッケージツアーが3~5%オフになる。

特典3,コース料理が1名分無料になるグルメ・レジャーの優待

グルメ・レジャー関係の優待も充実している。

・ダイニング by 招待日和
Mastercard「Taste of Premium」のグルメサービス。国内主要エリアにある約200店舗のレストランで、所定のコースを2名以上で予約すると1名分が無料に。1人1ヵ月あたり2回まで利用できる。

・「J'sコンシェル」のグルメサービス
ホテルのブッフェや星付きレストランなどが優待価格になる「プレミアムダイニング」のほか、飲食チェーン店や居酒屋で特典を利用できる「食べタイム」がある。

・Mastercard「Taste of Premium」のレジャーサービス
Mastercard「Taste of Premium」が提供する、国内ゴルフ、会員制ゴルフ、海外有名ゴルフコース、ヘリクルーズ、歌舞伎・能などの優待を利用できる。

・「J'sコンシェル」のレジャーサービス
観光施設、アミューズメント施設、カラオケ、水族館、演劇、コンサート、映画館、リラクゼーションサロン、エステ、ヘアサロン、スパなど、さまざまなサービスを優待価格で利用できる。

特典4,24時間365日のコンシェルジュサービスも 

Mastercardが提供するコンシェルジュサービスを、電話で24時間365日利用できる。対応可能な相談内容の例は、以下のとおりだ。

  • インフォメーション……旅行先に関する情報、パスポートやビザの手続きなどの案内。
  • トラベル……パッケージツアーや航空券の予約、特別な旅行の提案などのサポート。
  • エンターテイメント……コンサート、ミュージカル、スポーツイベントなどのイベント手配を代行。
  • グルメ……要望に合うレストランの紹介・予約に対応。
  • その他……ゴルフコース情報、ビジネス関連サービス、フラワーギフト相談、ギフト手配と配送

5,「ジャックスカードプラチナ」の付帯保険 最高1億円の海外・国内旅行傷害保険など

「ジャックスカードプラチナ」には最高1億円の海外・国内旅行傷害保険など、充実した内容の保険が付帯する。

海外旅行傷害保険――最高1億円が自動付帯

最高1億円の海外旅行傷害保険が、旅行代金のカードでの支払いの有無に関係なく付帯する(自動付帯)。本会員とほぼ同内容の保険が家族会員にも適用されるほか、家族会員以外でも本会員の配偶者および満19歳未満の家族には「家族特約」によって保険が適用される(保険金額は本会員と異なる)。
 

補償項目 本会員の
保険金額
家族会員の
保険金額
家族特約対象者の
保険金額
傷害死亡 最高1億円 最高1億円 最高2,000万円
後遺障害 最高1億円 最高1億円 最高2,000万円
傷害治療費用 最高300万円 最高200万円 最高200万円
疾病治療費用 最高300万円 最高200万円 最高200万円
賠償責任 最高3,000万円 最高3,000万円 最高1,000万円
携行品損害
(免責3,000円)
*1旅行かつ1年間の限度額
最高100万円 最高100万円 最高100万円
救援者費用
*1年間の限度額
最高300万円 最高200万円 最高200万円

国内旅行傷害保険    ――最高1億円が利用付帯

最高1億円の国内旅行傷害保険が、旅行代金をカードで支払った場合に付帯する(利用付帯)。本会員と同内容の保険が家族会員にも適用されるほか、これにも家族特約がつく。
 

補償項目 本会員の
保険金額
家族会員の
保険金額
家族特約対象者の
保険金額
傷害死亡 最高1億円 最高1億円 最高2,000万円
後遺障害 最高1億円 最高1億円 最高2,000万円
入院1日につき 5,000円 5,000円 5,000円
手術1回につき 5,000円×倍率 5,000円×倍率 5,000円×倍率
通院1日につき 3,000円 3,000円 3,000円

航空便遅延費用(海外・国内)――空の旅で心強い

搭乗した航空便の遅延や欠航、手荷物の紛失・遅延などに伴う出費についても補償される。
 

補償項目 本会員の
保険金額
家族会員の
保険金額
家族特約対象者の
保険金額
乗継遅延費用 最高3万円 最高3万円 最高3万円
出航遅延・欠航・搭乗不能費用 最高3万円 最高3万円 最高3万円
寄託手荷物遅延費用 最高3万円 最高3万円 最高3万円
寄託手荷物紛失費用 最高6万円 最高6万円 最高6万円

ショッピング保険――年間最高300万円まで補償

カードで購入した商品が破損・盗難・火災などで損害を被った場合、購入日より90日間、年間最高300万円まで補償が受けられる(自己負担額:1事故につき3,000円)。

海外・国内とも最高1億円の補償でどちらも家族特約つきというのは、年会費2万円(税別)のクレジットカードの付帯保険としては非常に好条件と言えるだろう。

6,「ジャックスプラチナカード」はどんな人におすすめか?

「ジャックスカードプラチナ」は、海外の空港ラウンジを利用できる回数が制限されていることや、ショッピング保険が300万円限度とそこまで高くないことなど、プラチナカードとしては若干物足りない印象がある。

しかし、ポイント還元率が通常1.5%、最高2%の超高還元であることや、海外・国内旅行傷害保険が最高1億円で家族特約つきである点は高く評価できる。これが年会費2万円(税別)で使えて、しかも家族カードが無料であることを考えると、実にコストパフォーマンスが高い1枚と言っていいだろう。

プラチナカードのステータスを確保しながら、しっかりとお得感も味わいたい人は検討してみてほしい。

文・モリソウイチロウ(ライター)
 

【関連記事 PR】
人気のプラチナカード10枚を比較 代表的クレジットカードを紹介
プラチナカードのインビテーションをもらうには?
「楽天ブラックカード」の魅力 インビテーションや年収条件も紹介
最上位ブラックカード「JCB ザ・クラス」のメリット・特徴は?
アメックスのブラックカード「センチュリオン」のメリット・特徴は?