王者ヴィッセル神戸など昨季の上位勢の一部が苦しいシーズン序盤戦を過ごすなか、J1で唯一開幕3連勝を果たしそこからも2連続引き分けで計5試合負けなしと好スタートを切った湘南ベルマーレ。残念ながら直近は3連敗となったが、長く続く二桁順位からの脱却そして上位進出に向けてのスタートとしては申し分ないと言えよう。
今季を迎えるにあたり、湘南は鹿島アントラーズからスピードスターMF藤井智也を獲得。その一方で、その他の新戦力はルーキーが多く他のJ1クラブと比較すると静かな冬を過ごした。しかし、開幕後には活発な移籍の動きが見られた。まず、中盤ではセレッソ大阪よりMF奥埜博亮を獲得。経験豊富で頼れるベテランが加わった。さらに、FWルキアンが流出した一方で海外挑戦中であったパリ世代のFW小田裕太郎も加入。湘南の最前線にはFW鈴木章斗やFW福田翔生といった若き点取り屋もいるが、さらに底上げを図れる補強が実現した。
昨年チームトップの11ゴールを挙げたルキアンの移籍は惜しまれるが、鈴木や福田と年齢的に近くポジション争いにより良い意味での刺激を与えるだろう小田の獲得は大きい。そこへチーム全体をコントロールできる奥埜も加え、ここにきてシーズンを戦い抜く戦力が整った印象だ。目下は連敗脱出が最重要だが、シーズン序盤の戦いぶりからますます期待の高まる補強となったことで第1位とした。