忠誠心を求めて — マンソンメモ ディスカバー・ニッケイ

忠誠心を求めて — マンソンメモ
1941 年秋、日米関係が悪化し、戦争が差し迫る中、西海岸に住む 11 万人の日系アメリカ人の存在が、強制収容の問題を前面に押し出した。フランクリン D. ルーズベルト大統領は、戦争が起こった場合に日系アメリカ人の忠誠心がどうなるかを知りたいと考え、ホワイトハウスで新設された情報部および「事実調査」部門の責任者、ジョン...

収容された日本人たちはアメリカ政府によって勝手にスパイ活動を行う可能性があるとか、政府転覆を目論む可能性があるとされて、正当な調査も裁判も何もなく家や財産を奪われて家族と離れ離れになり強制収容所に入れられたのです。日系人とは言ってもアメリカ生まれで完全にアメリカ人だった日系人もいましたし、日本からやってきたばかりの移民一世や二世もいたのです。アメリカ政府が日系人に対して謝罪をしたのは何と1990年になってからです。

そしてドイツやイタリアの人々は強制収容されることはありませんでした。

『敵性外国人法』をトランプ政権は南米のギャングや麻薬カルテルに対して適用するということを言っていますが、今後はかつての日系人のように特定の人種や宗教を持った人達や、政府に異論を唱える人々が逮捕拘束されて追放されるという可能性もあります。

またトランプ政権は、アメリカ史上最も勲章を受けた部隊である日系人で構成された第442連隊戦闘軍(442nd Regimental Combat Team)の記載を政府のサイトから削除してしまいました。つまり日系人の貢献をアメリカの歴史から消し去りたい、という意図なのです。

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