「防衛・外交筋は、派遣されるかもしれない部隊について、『平和維持軍』ではなく『保証軍』として説明されるべきだとしている。」と報道されているが、全くその通りである。

ウクライナ和平合意、保護策なければプーチン氏は「破る」と英首相 「有志連合」の軍事指導者会議 - BBCニュース
イギリスのキア・スターマー首相は20日、ロシアとウクライナが和平合意に至っても、それが守られる体制が伴わなければ、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は合意を破るだろうと発言した。ロンドンではこの日、各国の軍事指導者らによる会議が行われた。20カ国以上が出席し、ウクライナの安全保障を保証するための部隊派遣の提案について...

目的設定のところから曖昧模糊あるいは単なる混乱が見られる活動について、政治家から「そこをとにかくうまい具合にやれる計画だけ作れ」と命令されても、担当者には困惑しかないだろう。

率直に言って、イギリスとフランスの勇み足で、メディア向けニュースが先行しすぎている。他の欧州諸国もついてきているようには見えない。

もちろんロシアの再侵攻を防ぐ抑止策は必要である。イギリスとフランスの貢献を、意味ある形で位置付けられるのであれば、それは意義深いだろう。だが今スターマー首相とマクロン大統領が語っていることは、混乱、あるいは控えめに言って曖昧模糊としたものでしかない。

「欧州軍」が「国連平和維持活動」によって代替されるかもしれない、とマクロン大統領が語った、という報道もある。 しかし両者は全く別のものだろう。代替関係にはならない。併存はありうるだろう。

マクロン仏大統領は国連平和維持軍を欧州部隊のウクライナ派遣の代替として検討=報道
フランスのマクロン大統領は、あり得る和平合意を守るために、欧州部隊の派遣可能性の他に、ウクライナへの国連平和維持軍の派遣する可能性も検討している。 — ウクルインフォルム.