TOCANAでも過去にたびたび紹介しているが、火星ではこれまでにも数々の奇妙な発見が報告されてきた。墜落した“謎の物体”が「火星版ロズウェル事件」として騒がれたり、探査機が“触手を持つカニ”のような奇妙な物体を捉えたこともある。また、火星の地表には“謎のドア”が出現し、自然現象なのか人工物なのか議論を呼んだ。さらに、イーロン・マスクも注目する“正方形の構造物”が発見され、その正体を巡る憶測が飛び交っている。そんな中、新たな謎として浮上したのが、今回発見された巨大な”反射ディスク”だ。

発見の経緯

 NASAの探査機「マーズ・リコネッサンス・オービター(MRO)」が撮影した画像を詳細に分析した結果、火星の表面に謎の構造物が映り込んでいることが判明した。この発見が、科学者や宇宙ファンの間で大きな話題となっている。

 問題の画像(F02_036488_2211_XI_41N335W)は、2014年5月9日にMROによって撮影されたものだ。撮影場所は火星の北部、アラビア・テラ地域のデューテロニルス・コレス東部に位置する。この異常な構造物は、画像解析の専門家であるジーン・ウォード氏によって発見された。

巨大な反射ディスクと謎のリング

 ウォード氏が指摘する最大の特徴は、直径約240メートル(サッカー場2〜3面分に相当)にも及ぶ巨大な円盤状の物体だ。表面が強く光を反射しているように見え、異質な存在感を放っている。

 さらに、その近くにはもうひとつの異常な構造が確認された。それは直径約120メートルのリング状の物体であり、地形の一部とは異なる特徴を持っている。

火星で発見された巨大な
(画像=画像は「Anomalien.com」よりより引用)

 この2つの物体の正体については、現時点では明確な結論が出ていない。専門家の間では、火星の極寒環境下で形成された氷の塊や、地質学的な現象による自然形成物ではないかと考えられている。しかし、一部では人工的な構造物や、宇宙船の残骸といった仮説も浮上している。