続いては、目印の大まかな役割をみていこう。
アタリを取る
一番メインとなる役割は、渓魚からのアタリを捉える事だ。引き込む・僅かに浮き上がる・止まる・震えるといった反応や違和感が出れば、即アワセを入れたい。
変化するタナに対応
目印は仮結びのような形で水中糸に結わえ付けるので、簡単に指で動かすことが出来る。ポイントの大まかな水深を把握したら、基本は「底近くを餌が流れる」程度の深さに目印を調整して、仕掛けを投入する。そして一番下の目印が水面近くに来るように調整しながら、竿をコントロールしていく。後は状況に応じて、竿の動かし方や目印の位置を微調整しながら釣っていこう。
仕掛けの位置を把握
目印のカラーリングは、先述した通り大変目立つものが多い。これは我々人間が目視しやすいよう、自然界にない色が大半を占めているためだ。自然の中に溶け込む釣りの最中であっても、仕掛けの位置や向きをはっきりと視認できるはずだ。

目印を複数付ける理由
一般的に目印は三つ程度付けることが多く、二つや四つの人もいる。なぜ複数の目印を付けるのか、その理由をみていこう。
ラインの動きを把握
ラインが非常に細く見づらい渓流餌釣りの場合、一つしかつけていないとラインの正確な向きが判り辛い。その点、複数付けていれば、ラインが流れる向きや「どのように引っ張られている(流れに乗っている)か」が大変判りやすい。
時に一番下を水没
全ての目印が水面より上に来るように調整するのが一般的だが、流している最中に僅かに深くなっているところを攻めるなら、一番下を水没させて一番上と二番目でアタリを取る、といった事も可能となる。
複数沈めるテクニック
餌の流れをほんの僅かに遅くしたい時に、わざと目印を水没させる事で流れの抵抗を受けやすくするという方法もある。これは渓魚達がスレている際、餌をほんの少し長く見せて食いつくための間を与えるのに効果的なテクニックだ。