Amazon創業者は大の『007』ファン
しかし今回の発表により、次期ジェームズ・ボンドは「これまで通り男性であり、英国または英連邦出身である」ことが正式に決定し、こうした懸念の一部は払拭された。Amazon MGM Studiosは「ボンドの精神を守る」と明言し、キャラクターの根幹が揺るがないことを強調している。
また関係者によると「Amazon創業者のジェフ・ベゾス氏は熱狂的なボンドファンであり、シリーズの核となる要素は守られる。だからこそ、今回のメモを発行し、ファンを安心させる必要があった」とのことだ。
さらにシリーズを長年支えてきたバーバラ・ブロッコリ氏とマイケル・G・ウィルソン氏は、Amazonとの交渉において「ボンドの英国的なアイデンティティは絶対に維持されるべき」という条件を強く主張。シリーズの伝統が守られる形となった。
しかし、Amazon MGM Studiosの関係者によれば、「次期ボンドを有色人種の俳優が演じる可能性は議論の対象になっている」とのことで、最終的なキャスティング決定に注目が集まっている。
次期ボンド俳優の候補は?
現在、次期007を演じる俳優について正式な発表はないものの、有力候補としてアーロン・テイラー=ジョンソン、リチャード・マッデン、イドリス・エルバ、トム・ハーディ、ヘンリー・カヴィルらの名前が挙がっている。
また、監督候補にはクリストファー・ノーランの名前が浮上しており、彼が次回作のメガホンを取る可能性があると報じられている。
前作『ノー・タイム・トゥ・ダイ』から次回作へ
最後のボンド映画は、2021年公開の『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』 で、ダニエル・クレイグがジェームズ・ボンドを演じた。彼の退任後、新たなボンドのキャスティングについてさまざまな憶測が飛び交っていたが、今回のAmazon MGM Studiosのメモにより、ボンド像の基本的な方向性が維持されることが明確になった。