なぜ、このような色をしているかと言うと、胆汁色素のビリベルジンによるものだと考えられています。そのため、見た目は毒々しいですが無毒です。

このような特徴を持つのはアナハゼだけではなく、キバアイナメ(Ophiodon elongatus)の筋肉やダツ科の骨でも、同様の発色が知られています。

また、一部のウナギ科やベラ科では血漿中のビリベルジン濃度が高いことが報告されています(Assessing prevalence and correlates of blue‑colored fesh in lingcod (Ophiodon elongatus) across their geographic range)。

「口の中が毒々しいけど無毒?」釣りでよく見られる『アナハゼ』の意外な生態青色を呈したアナハゼ(提供:PhotoAC)

身近な魚にも知らないことがある

このように普段の釣りや磯遊びでよく見ている魚でも、知らないことがあるものです。

珍しい魚を観察することはもちろん、時には普通種をじっくり観察するのもいいかもしれませんね。

<サカナト編集部>