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かつて、アーノルド・トインビーは、文明の衰退について独自の見解を示した。文明の衰退は、内部の要因によって引き起こされると考えた。
例えば、支配層が腐敗し、社会の矛盾が深まることによって、文明は内部から崩壊していく。このような状況下では、外部の侵略や自然災害などの新たなチャレンジに対して適切な対応が困難となり、文明は衰退の道を辿ることになるというのだ。
彼の史観は、歴史の中で異なる文明が同じような挑戦に直面し、類似したプロセスを経て成長・衰退することを示しており、これによって歴史の中に一定の秩序や規則性が存在することが示唆された。この視点は、歴史の理解に寄与するだけでなく、現代社会が直面する問題に対処する際の指針ともなり得る。
2022年11月にChatGPTが発表されてから2年と数か月、この間に生成AIはさらに発展し続けている。レイ・カーツワイルの著書『シンギュラリティはより近く』では、AIなどのテクノロジーは指数関数的に進化し、2045年頃にシンギュラリティ(技術的特異点)が到来すると予測している。この時点で、AIが人間の知能を超え、社会や人間の在り方に劇的な変化をもたらすとも述べている。
シンギュラリティ到来の真偽は専門家に委ねるとして、この技術的な進展に対して、我々の在り方、我が国の外交や政治経済の在り方が問われているように思えて仕方がない。
さて、米国のトランプ政権下では政府効率化省(DOGE)を設置し、イーロン・マスクが采配を振るっている。マスク氏は、DOGEによって米国連邦予算を2兆ドル削減できると考えていると報じられている。
素人の怖いもの知らずではあるが、前回の脱炭素撤退計画に続き、今回は生成AIに日本のDOGE案を考えてもらった。

生成AIによる脱炭素バブルからの撤退計画
2022年11月にChatGPTが発表されてから2年と数か月、この間に生成AIはさらに発展し続けている。生成AIの登場で、Microsoft、Google、Amazon、Metaなどの大手テック企業が、2022~2023年にかけて数万人規模...