また、映画『サブスタンス』のストーリーと今回の受賞結果を重ねる声も多かった。本作は、年齢を重ねた女性が若さを取り戻すために秘密の薬を使うという物語であり、「デミ・ムーアがマイキー・マディソンに負けたのは、まるで映画のストーリーそのもの」「ハリウッドはまた若手を優遇し、ベテランの才能を無視した」とのコメントも散見された。
さらには、Huluでのアカデミー賞の配信が途中で止まったことを指摘し、「Huluがデミ・ムーアの敗北を見せるのに耐えられなかったんだろう」「勝利を確信してお祝いのツイートを書きかけていたのに…」といった皮肉めいた投稿もあった。
意外な勝者、マイキー・マディソンのスピーチ
受賞したマイキー・マディソンはスピーチで「とても現実とは思えない」「ハリウッドが遠い存在に感じていたが、今ここに立てていることが信じられない」と語った。また、自身が主演した映画『ANORA アノーラ』が性産業に従事する女性の物語であることに触れ、「この経験を通じて出会った素晴らしい女性たちに敬意を表したい」と述べた。
さらに、同じくノミネートされていたデミ・ムーアを含む候補者たちに対して「彼女たちの知性と美しさ、素晴らしい演技に敬意を表したい」とコメントし、ムーアに向けても称賛の言葉を贈った。
デミ・ムーアにとって、今回のアカデミー賞は非常に悔しい結果となった。彼女は受賞こそ逃したものの、『サブスタンス』での演技が高く評価され、多くの賞を獲得してきた事実に変わりはない。しかし、ファンの間では「なぜムーアが受賞できなかったのか」という疑問がくすぶり続けているようだ。