シャコガイは生物学的には「ユニークな生態」でよく知られた存在です。なんと彼らは体内に「藻の仲間」を共生させているのです。

シャコガイの外套膜には褐虫藻と呼ばれる単細胞藻類が付着しており、シャコガイは彼らに生息場所を提供する代わりに、彼らが光合成で生み出す栄養分をもらっています。もしかするとシャコガイの「海苔の香り」はこの褐虫藻の香りなのか…?と思ったりもしましたが、ハッキリとは分かりません。
シャコガイがこのような生態をしている理由は、彼らの暮らす南の海には二枚貝の餌となるプランクトンが少ないからだと考えられています。栄養の少ない海で大きく育つための戦略なのです。
<脇本哲朗/サカナ研究所>