インフレのとき「生活支援」と称して減税や補助金をばらまく政策がよくありますが、逆効果です。
減税や補助金で財政赤字が増えるとインフレが加速する
- 政府の補助金や減税により、人々の手元に使えるお金が増える。
- 需要が高まると、価格が上昇する。
- 例:ガソリン補助金で需要が増え、補助が終わると価格がリバウンドする。
財政赤字の拡大 → インフレ予想 → 金利上昇
- 財政赤字が増えると消費が増え、インフレ予想が高まる。
- インフレ予想が広がると、企業は値上げし、消費者は早めに買い物をする。
- 金利は自然利子率+予想インフレ率で決まるので、金利が上昇する。
- 企業は金利をコストに転嫁して、さらにインフレが進む。
Q. 財政赤字を増やさずにインフレを抑える方法は?
バラマキ減税や補助金はやめ、ターゲットを絞る
- 低所得者や特定の品目にターゲットを限定して一時的に支援。
- 企業が賃上げしやすい環境を整える。
- 技術投資や生産性向上を支援して、供給力を高める。
日本銀行の慎重な利上げ
- 過剰なインフレを抑えるために、段階的に金利を引き上げる。
- 急激な利上げは景気後退を招くため慎重に行う。
インフレのときは生活が苦しくなるので、どこの国でも財政出動(減税や給付金)を増やす「物価対策」がおこなわれます。でも財政赤字が増えると消費が拡大してインフレが加速するので、まず利上げでインフレを抑制することが大事だ、というのが歴史の教訓です。