また、無毒とされるクロサバフグも海域によっては有毒の個体も知られている他、シロサバフグは肝臓に微量ながらテトロドトキシンを持つことがあるため注意が必要です。

サバフグはフグの中でも比較的安価

そんなサバフグですが、中型種でありながらフグ科の中では安価であり、広く食用として流通。定置網などで漁獲され、時に大量発生することも。別名「キンフグ」とも呼ばれており、唐揚げや刺身で食べられている他、みりん干しなどの加工品としても頻繁に見かけることがあります。

全国屈指のフグの産地、福岡県ではトラフグはもちろんのことシロサバフグも有名で、古くから食用にしきたそうです。地元では「カナトフグ」と呼ばれており、伝統あるフグ籠漁で漁獲。旬は秋で玄界灘のシロサバフグはプライドフィッシュにも選定されています。

高級魚のイメージが強いフグですが、中にはサバフグのように安価で楽しめるフグも存在します。安価であっても味は良いため、見かけた際には食べてみてはいかがでしょうか。一方、シロサバフグは沿岸部でしばしば見られるフグですが、釣れても自分で調理することは避けるべきです。

<サカナト編集部>