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2024/09/19
【映画レビュー『トランスフォーマー/ONE』】ハイクオリティなリアル映像に彩られた、ドラマチックで理想的な前日譚-観終わった直後にシリーズを復習したくなる
リアルを追求したCGによる“映像体験”
なんといっても今作の魅力はそのあまりにリアルな映像。今作にはこれまでのシリーズと異なり実写の人間が登場せず、完全にCGのキャラクターたちがCGの世界で冒険し、CGの世界で戦う映画だ。
にもかかわらず、今作はいつものシリーズの延長線上にあるとたしかに感じさせられた。現実には存在し得ない世界が描かれるものの、その質感や陰影はあまりにリアルで、“本当にどこかに存在するサイバトロン星”で撮影した映画かのようにすら見えてくる。
近年は『スパイダーマン:スパイダーバース』シリーズや『ミュータント・タートルズ:ミュータント・パニック!』、日本では『プロメア』など、アニメーションによる表現を極限まで突き詰めた結果生まれる独自の世界観を魅力とする映画が多くトレンドになっていたように思うが、今作の改めて真っ向からリアルを追求した映像は、見事な直球でサイバトロン星での“映像体験”を我々に与えてくれた。
豪華キャスト陣の安定した声の演技
声優陣も非常に心強い。オライオン・パックス役にはクリス・ヘムズワース(『マイティ・ソー』シリーズ)、D-16役にはブライアン・タイリー・ヘンリー(『エターナルズ』)、スカーレット・ヨハンソン(『ブラック・ウィドウ』)、バンブルビー役にはキーガン=マイケル・キー(『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』)、ほかにもジョン・ハムやローレンス・フィッシュバーン、スティーヴ・ブシェミと、豪華ハリウッドスターが集結した。
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