群れで行動するためか、釣りと氷下魚の遊泳の時間帯とスポットが合えば、入れ食い状態になることも多いのが嬉しいポイントです。

初心者向きのターゲット

「釣りが初めて」という人と行くと、条件が合えばたくさん釣れるので喜んでもらえます。針にかかってからも逃しにくい魚なので、釣り初心者の練習としても最適でしょう。

「氷下魚(コマイ)」が氷の下でも凍らない理由 実は冬以外にも釣ることが可能コマイは釣りの対象としても好適(撮影:川辺真理子)

釣れた氷下魚の処理方法

釣れて持ち帰った氷下魚は、体を包丁で逆さになでるようにして鱗をとり(鱗はほとんどありませんが)、頭と内臓を落とし、特に血合いの部分を念入りに全体を洗います。

水をふき取り塩を全体にまぶしたら、ネットに入れて1~2日外で干します。概ね乾いたら、あとは焼くだけ。しっかり焼けば骨まで食べられ、栄養満点です。

「氷下魚(コマイ)」が氷の下でも凍らない理由 実は冬以外にも釣ることが可能コマイの切り身(撮影:川辺真理子)

カチカチに干して作られた珍味も絶品。1匹が手のひらサイズで食べやすい大きさなので、つい手が伸びてしまいます。鮮魚としても安価でしたが、珍味としても6本ほど入った袋でも300円程度と安価です。

どんな魚も釣りたては新鮮で美味しいです。春先に北海道東部で釣りをする機会があれば、是非海に糸を垂らしてみてはいかがでしょうか。

参考文献

上田 吉幸、前田 圭司、 嶋田 宏、 鷹見 達也(2003)、新 北のさかなたち、北海道新聞社
山本保彦、(1997)、現代おさかな事典 漁場から食卓まで、株式会社エヌ・ティー・エス
一般社団法人 日本魚類学会(2018)、魚類額の百科事典、丸善出版株式会社

<川辺真理子/サカナトライター>