【映画レビュー『アビゲイル』】“バレエ × 吸血鬼”斬新なコンセプトで天才子役が踊る！ ハデな恐怖と可愛げあるユーモアの絶妙なバランス

少女（の姿のモンスター）を相手に、複数の大人がパニックになりながら乱闘を繰り広げるところなどは、痛そうなシーンにもかかわらずその豪快な勢いに笑ってしまった。

粒揃いのキャストが参加！

そんなトガったコンセプトの映画『アビゲイル』だが、過去にもサマラ・ウィーヴィング（『レディ・オア・ノット』）やジェナ・オルテガ（『スクリーム』）の魅力を恐ろしい物語の中で引き出してきた監督コンビだけあって、今回もキャストがすばらしい。

クールだが人情派な主人公役には、『イン・ザ・ハイツ』のヒロイン役で知名度を上げ、『スクリーム』シリーズで監督とコラボ経験のあるメリッサ・バレラ。登場からあまりにクールな風格を漂わせるバレラは、今作のドラマにおける感情の流れの中心を安定感をもって担った。

どこかとぼけた態度が不敵なハッカー役には、『名探偵ピカチュウ』『アントマン&ワスプ：クアントマニア』などで注目されるキャスリン・ニュートン。トゲトゲした態度の登場人物が多い中、彼女がほどよく空気を緩和していた。

さらにチームの中心役としてミステリアスな強者オーラを発するダン・スティーヴンスが引き締めていたりと、豪快に押し通すスリラー作品ながら、手堅い布陣によってストーリー面でも飽きさせない作品だ。

華麗なバレエに始まり、驚愕の動きで展開する派手なバトルとスリルも楽しめる、注目キャスト集結の最新ホラー／スリラー作品『アビゲイル』は9月13日（金）日本公開。

作品情報

製作総指揮：ロン・リンチ、マクダラ・ケレハー
製作：ウィリアム・シェラック、ジェームズ・ヴァンダービルト、ポール・ナインシュタイン、トリップ・ヴィンソン、チャド・ヴィレラ
脚本：スティーヴン・シールズ＆ガイ・ビューシック
監督：マット・ベティネッリ＝オルピン＆タイラー・ジレット
出演：メリッサ・バレラ、ダン・スティーヴンス、キャスリン・ニュートン、ウィル・キャトレット、ケヴィン・デュランド、アンガス・クラウド、アリーシャ・ウィアー、マシュー・グード、ジャンカルロ・エスポジート
原題：ABIGAIL｜2024年｜アメリカ｜スコープサイズ｜ドルビーデジタル｜上映時間：1時間49分｜提供：ユニバーサル・ピクチャーズ｜配給：東宝東和
© 2024 Universal Studios
公式サイト：https://www.universalpictures.jp/micro/abigail
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