昨年のサンマ漁は過去にないレベルの大不漁でした。例年、サンマは小型船による漁が先行して始まり、その後大型船による漁が始まるのですが、昨年の不漁を踏まえて今季は船の大小を問わず「一斉解禁」となったのです。そのため「初日の昨対比」としては大幅な増加に見えるものの、あくまで見た目上のものに過ぎないのです。

このようなゴマカシの数字を持て囃している余裕は現状全くなく、国民全体でサンマ資源の現状を受け止め、将来のための施策を考えていかないといけない状況だと言えるでしょう。

<脇本 哲朗/サカナ研究所>