タックルやデュエル(1対1の対人戦)などの守備的スタッツでは、第2節で好成績を残している鎌田。タックルは2回のうち1回成功し、デュエルは5回のうち4回勝利している。ウェストハム戦でのタックルは2失点後であったものの、わずかな出場時間で2回の試行数を記録。第2節終了時点でタックル成功率は67%となり、チーム内のMF登録プレイヤーの中でエベレチ・エゼに次ぐ高い順位である。
わずか2試合ではあるが、ここまでの比較ではボランチ起用の方が良いのではないかと思える。ここで、ウェストハムとの前回対戦時、同ポジションで出場していた選手とのスタッツを比較してみよう。次の表は2024年4月のホームゲームで途中出場し、鎌田と近しい時間プレーしたMFナウイロ・アハマダとの比較結果である。
熾烈なポジション争い
記録したスタッツと記録のないスタッツが両者似ているという特徴があった。ただし細かく見ていくと、多くの項目で鎌田よりもアハマダの方が高い数値を記録している。ここで示したスタッツ以外の重要な項目などもある前提だが、鎌田がボランチで出場する場合、アハマダ以上の成績を残さなければならない。そのほか守備的MFなどタイプもあるが、ウィル・ヒューズ、レルマやシェイク・ドゥクレあるいはウォートンとポジション争いが強いられることになりそうだ。
ブレントフォード戦でのポジション(シャドー)であれば、MFマイケル・オリーセやアイェウは移籍したが、センターフォワードでもプレーすることがあるFWオドソンヌ・エドゥアール、そのほかFWイスマイラ・サールやエゼなどとのポジション争いが待っている。
パレスで指揮を執るオリバー・グラスナー監督にとって、プレミアリーグでのビーズ(ブレントフォードの愛称)との試合は前節が初めてだった。2023/24シーズンの途中でパレスの監督に就任したグラスナー氏は、就任後、多くの試合で3-4-2-1のフォーメーションを採用。今シーズンの2試合も同布陣で臨んだ。