小林慶行監督も杉山について「攻撃面では『数字を出してくれ』『アタッキングサードで彼の質を出してほしい』ということを言っています。守備のなかでも、約束としてハードワークをしてくれというのがありますが、実際にそういったプレーが練習のゲーム形式であったり、横浜FC戦でも出ていた。今まで自分たちの右サイドにはいなかったタイプなので、化学反応を期待したいです」と語っており、千葉の攻守における新たなスパイスとして加わることが期待される。

杉山直宏 写真:浅野凜太郎

求められる運動量と結果

「徐々にチームのやり方には慣れていますが、やっぱり結果が欲しいですね」と言うように、出番こそ充実していないなかで、いち早く目に見える結果を欲している杉山。チームもリーグ戦では直近5試合3得点にとどまっており、杉山が持つ個人のクオリティで状況を打開したいところだ。

「自分は足元にボールを入れてもらってもプレーできる。後ろの壱晟(MF髙橋壱晟)とかには、どんどん自分につけてくれと言ってある。そこのコミュニケーションを取りながらやっていきたい」と話すように、今後チームメイトとの連携が深まれば、さらなる化学反応が期待できるかもしれない。現状ややロングボールでの攻撃が目立つチームにおいて、杉山のように地上戦で勝負できるプレイヤーの起用は千葉としても重宝するだろう。

「運動量が求められるなかで、この暑さでもそれを出すことが大事だと思います。強度の部分はもっと高めていきたいポイントです」と、課題についても触れた杉山。球際や運動量も疎かにはしない姿勢をみせた。千葉の前線ではどうしても運動量が重要視される。スタメン奪取のためには何としてもクリアしたいポイントだ。


杉山直宏 写真:浅野凜太郎

目指すはプレーオフ圏内

千葉は8月17日(土)にホームのフクダ電子アリーナで行われる第27節で、いわきFC(現7位)と対戦する。いわきは順位が一つ上の相手だが、勝点の差はわずか3ポイント。これ以上の差を広げないためにも必ず勝利したい一戦だ。