「PayPay証券」は、有名企業の株を1,000円からスマホだけで取引できるサービス。国内株だけでなく米国株や米国ETF、IPO銘柄にまで少額で投資できるとあって話題だ。今回は、このスマホ投資方法が投資初心者に適しているのか、メリットやデメリット含め解説していこう。

目次
1,PayPay証券の3つのメリット
2,PayPay証券の3つのデメリット
3,「PayPay証券 日本株」の概要
4,「PayPay証券 米国株」の概要
5,自動積立サービス「つみたてロボ貯蓄」の概要
6,「誰でもIPO」の概要
7,PayPay証券が向いている人とは?

1,PayPay証券の3つのメリット  手軽な取引、銘柄選びが簡単、少額投資

PayPay証券

少額投資が話題になっている昨今。中でもスマホで取引が完了するサービス「PayPay証券」が注目を浴びている。これを提供するのは、PayPay証券株式会社。「日本初のスマホ証券」を標榜するスマートフォン取引専用証券会社だ。主要株主にはソフトバンク、みずほ証券、東海東京フィナンシャル・ホールディングスなどが名を連ねている。

本サービスの提供開始は2016年6月。以来システム開発や運用をすべて自社で行っており、急速に技術革新が進むフィンテック業界で「何よりも簡単」「最も使いやすい」「今までにない金融サービス」と評判だ。このサービスの特徴は、以下の3つに集約される。

メリット1,とにかく手軽で簡単に取引できる

ワンタップバイサービスを利用するには、最初に取扱商品ごとに用意された専用アプリ「PayPay証券」をApp StoreまたはGoogle Playからスマートフォンにダウンロードする。

ワンタップバイの口座はすべてのアプリに共通しているので、ダウンロードしたアプリの1つで口座開設をすれば、その後は同じIDとパスワードを利用してすべてのアプリでも取引を行うことができる。

アプリは以下の5種類で、用途に応じてアプリを使い分ける仕組みになっている。

  • 「PayPay証券 日本株」
  • 「PayPay証券 米国株」
  • 「つみたてロボ貯蓄」
  • 「PayPay証券 10倍CFD」
  • 「誰でもIPO」

スマートフォンにダウンロードしたアプリで、口座開設からすべての取引、口座管理までできる。操作画面もシンプルでわかりやすい。

>>PayPay証券の詳細はこちら

メリット2, 厳選された銘柄の中から選ぶだけ

PayPay証券の主力商品である株式取引最大の特徴は、市場から仕入れた株式を利用者に売却する仕組みを採用していることだ。取扱銘柄はいずれも業績が好調な、誰もが知る有名企業。厳選された優良銘柄ばかりなので、通常のネット証券などよりも銘柄選びで苦労しないはずだ。投資初心者にとっては、大きなメリットと言えるだろう。

メリット3,株式を1,000円単位で購入できる

従来の株式投資に対しては、「損をしたら怖い」「多額の資金がないとできない」「ギャンブルに似ている」といった印象を持つ人が少なくない。

PayPay証券は、国内株も米国株も1,000円単位で購入できるため、一般の株式投資のようにまとまった資金を必要としない。これは、ユーザーがマーケットからではなく、PayPay証券から投資商品を購入する仕組みだからだ。

>>PayPay証券の詳細はこちら

2,PayPay証券の3つのデメリット 手数料、選択肢の少なさ、情報収集など

PayPay証券の利用を検討しているなら、デメリットも押さえておきたい。一般的なネット証券と比べて、やや見劣りする点を紹介しよう。

デメリット1,コスト面では最安水準というわけではない

手軽で便利な反面、コスト的には取引手数料相当額や為替手数料、入出金手数料はネット証券の最安値水準には及ばない。負担に感じるほどのコストではないが、注意したいポイントだ。

デメリット2,取扱商品や銘柄が少ない

購入できる商品が厳選されているということは、選べる銘柄が少ないということでもある。投資経験を積んで投資対象を広げたいと考えた時、選択できる商品や銘柄が限定的で手詰まり感を覚えることがあるかもしれない。

デメリット3,投資情報が少ない

専用アプリはシンプルな設計で銘柄も厳選されているため、最低限の情報しか入手できない。ネット証券のアプリ内で提供されているマーケット情報や経済カレンダーなどの経済・金融関連情報は提供されていない。

PayPay証券アプリに共通するサービスのメリットやデメリットを見てきた。次項からは、5つあるアプリの中でも、特に投資初心者が始めやすい「PayPay証券 日本株」「PayPay証券 米国株」「つみたてロボ貯蓄」について詳しく説明していこう。

3,「PayPay証券 日本株」の概要 投資できる商品や手数料など

>>PayPay証券の詳細はこちら

この国内株専用アプリには、優良上場銘柄を厳選した「日本の上場株」と、国内の代表的なETFが対象の「まるごと国内株」というメニューが用意されている。

厳選126銘柄に投資できる「日本の上場株」 オリエンタルランド、ソニーなど

国内市場に上場する銘柄のうち、若い世代にも身近であることや、業績が安定していることを重視した優良企業126銘柄が用意されている。

【取扱銘柄の一例】
アサヒグループホールディングス 〈2502〉
味の素 〈2802〉
旭化成 〈3407〉
オリエンタルランド 〈4661〉
サイバーエージェント 〈4751〉
ソニー 〈6758〉
カシオ計算機 〈6952〉
キヤノン 〈7751〉
NTTドコモ 〈9437〉
ファーストリテイリング 〈9983〉

日経平均株価に連動する国内ETF4銘柄に投資できる「まるごと日本株」

日経平均株価に連動するETF4銘柄を厳選しているので、株式投資初心者でも値動きがわかりやすく取引しやすいだろう。

【取扱銘柄】
日経225上場投信 〈1321〉
日経ダブルインバースETF 〈1357〉
日経レバレッジETF 〈1570〉
日経インバースETF 〈1571〉

国内株の取引手数料

国内株の取引では約定の都度、買付と売付ともに「基準価格」の0.5%相当額をスプレッド(取引手数料相当額)と定めている。利用者には、買付なら基準価格にスプレッドを加算した金額が、売付なら基準価格からスプレッドを減算した金額が「取引価額」として提示される。

※国内株の「基準価格」とは、東京証券取引所が公表し、指定の情報配信ベンダーを介して配信される気配基準値を参考に、公正かつ適正に算出される価格を指す。

4,「PayPay証券 米国株」の概要 投資できる商品や手数料など

PayPay証券 米国株

この米国株専用アプリでも日本株アプリと同様に、優良上場企業を厳選した「個別米国株」と、米国優良銘柄全体に投資する米国ETF「まるごと米国株」というメニューを利用できる。

厳選37銘柄の「個別米国株」 アップル、アマゾンなども購入できる

米国株の個別銘柄に関しては、

  1. ニューヨーク証券取引所またはNASDAQに上場
  2. 革新的な技術やモノ、サービスで世界を牽引している企業や、世界中の人々に便利さと楽しさを提供している企業
  3. 日本に馴染みのある企業 といった観点で米国の優良企業37銘柄を厳選している。

【取扱銘柄の一例】
アップル 〈AAPL〉
アマゾンドットコム 〈AMZN〉
コストコ 〈COST〉
ウォルト・ディズニー 〈DIS〉
フェイスブック 〈FB〉
アルファベット 〈GOOGL〉
ギャップ 〈GPS〉
インテル 〈INTC〉
コカ・コーラ 〈KO〉
マクドナルド 〈MCD〉

「まるごと米国株」ではS&P500に連動する米国ETF3銘柄を用意

最新の米国市場を反映する、S&P500に連動するETF3銘柄を採用。世界を代表する米国優良企業にまとめて投資できる。

【取扱銘柄】
SPDR S&P500 ETF 〈SPY〉
Direxion Daily S&P500 Bull 3X ETF 〈SPXL〉
Direxion Daily S&P500 Bear 3X ETF 〈SPXS〉

米国株の取引手数料

米国株の取引手数料は、現地の立会時間中(現地時間9:30~16:00、日本時間23:30~6:00、夏時間22:30~5:00)に取引が成立した場合は、「基準価格」の0.5%が取引手数料相当額、つまりスプレッドとなる。

なお、現地の立会時間外に成立した取引のスプレッドは、基準価格の0.7%と定められている。

利用者には、買付の場合は基準価格にスプレッドを加算した金額が、売付の場合は基準価格からスプレッドを減算した金額が「取引価額」として提示される。

※米国株の「基準価格」とは、米国各証券取引所の中から、最適な条件による気配基準値あるいは直前に終了した市場の終値を参考に、合理的かつ適正な方法で算出される価格を指す。

米国株と米国ETFの為替手数料

米国株や米国ETFを売買するにあたって円貨と外貨を交換する際は、1米ドルあたり±35銭の為替手数料が発生する。

利用者に対しては、買付の場合は、市場動向を踏まえた上で決定された為替レートにこの為替手数料を加算したレートが、売付の場合は減算したレートが適用される。

>>PayPay証券の詳細はこちら

5,自動積立サービス「つみたてロボ貯蓄」の概要 2つのコースから選択できる

専用アプリ「つみたてロボ貯蓄」を使った株式などの積立サービスであり、銀行預金に代わる資産形成方法として利用することもできる。以下の自動引き落としの定期定額積立投資コースが用意されている。

  1. 「高分配・高配当コース」
  2. 「積み株コース」

コース1,「高分配・高配当コース」――積立投資した残高に応じた分配金・配当金を受け取って資産運用をするコース

高分配・高配当コースでは、高利回りと高配当を実現している米国ETFと米国BDC(Business Development Companies:米国市場に上場する中小および新興企業対象ファンド)を厳選している。

搭載されているロボ貯蓄シミュレーターを使うと、現在の積立プランの条件で分配金や配当金がいくらになるかを簡単に見積もることができ、その結果次第ではプラン内容を適宜変更することもできる。

【取扱銘柄の一例】
・米国BDC ARCCエイリスキャピタル 〈ARCC〉――3ヵ月配当、利回り8.69%(年利)
・米国ETF PFF優先株式&インカム証券 〈PFF〉――毎月分配、利回り5.55%(年利)

コース2,「積み株コース」――目的別に名前を付けて、1銘柄1,000円以上、1,000円単位で個別銘柄に積立投資するコース

積み株コースの投資対象は、米国のS&P500の値動きに連動するSPDR S&P500 ETFと、米国株の中でも世界的に有名なマクドナルド 〈MCD〉 やP&G 〈PG〉 などの優良銘柄だ。

実際に積立投資を始めると、投資元本の評価額や含み益などがグラフでビジュアル化されるので、積立状況が一目瞭然で便利だ。買付や終了、休止、売却も自由に設定できる。

2つのコースの取引単位を比較

「高分配・高配当コース」と「積み株コース」の取引単位は、購入代金の入金方法によって異なる。以下の一覧表を参考にしてほしい。
 

高分配・高配当コース 積み株コース
証券口座の預り金 3万円以上100万円未満、
1万円単位
1,000円以上100万円未満、
1,000円単位
「おいたまま買付」

連携先

みずほ銀行 3万円以上100万円未満、
1万円単位

・1回の振替金額は1万円以上
・複数プランを買い付ける場合は、プランの合計金額

三菱UFJ銀行
三井住友銀行
ゆうちょ銀行
南都銀行
ソフトバンクカード 3万円以上10万円以下、
1万円単位
1,000円以上10万円以下、
1,000円単位
ドコモ口座 3万円以上20万円以下(月間)、
1万円単位
1.000円以上10万円以下、
1,000円単位

どちらのコースも、定期定額で長期間積み立てる「ドルコスト平均法」の効果で株価変動や為替リスクを平準化できるため、投資初心者に適している。

つみたてロボ貯蓄の手数料など

つみたてロボ貯蓄の2コースのうち「高分配・高配当コース」では、約定毎の手数料相当額は発生しない。

同コースの為替手数料は1米ドルあたり±1円に設定されており、買付または売付の際は、あらかじめ為替手数料が加算あるいは減算された為替レートが適用される。

米国株を投資対象とする「積み株コース」については、一般の米国株や米国ETF同様に、現地の立会時間中は基準価格の0.5%、時間外なら0.7%のスプレッド(手数料相当額)が約定毎に発生する。為替手数料は1米ドルあたり±35銭だ。

入出金手数料

入金は、ネットバンキングやATM、銀行口座から、ワンタップバイ指定のみずほ銀行口座に送金することで完了する。入金時の振込手数料は、利用する銀行や振込方法によって異なる。

出金は、あらかじめ登録されている銀行口座に送金される。利用者負担となる出金時の振込手数料は以下のとおりだ。

出金時振込手数料(税込)

3万円未満 3万円以上
みずほ銀行本支店宛て 110円 220円
みずほ銀行以外宛て 275円 385円

※ソフトバンクカードとドコモ口座に出金(チャージ)する場合は、手数料無料

「おいたまま買付」サービスと送金手数料

ワンタップバイでは、一般的な振込方法による入出金以外に、「おいたまま買付」(即時口座振替)サービスを利用できる。

おいたまま買付とは、事前に所定の銀行などと口座連携手続きを行うことで、株式などを購入するたびに送金をすることなく、連携する銀行口座残高やサービスから直接決済できるサービスのことだ。

連携対象金融機関とサービス、ならびに購入代金の送金手数料(税込)など

連携先 送金額と送金手数料 備考
2万円未満 2万円以上
みずほ銀行 1回あたり110円 無料 ・株式の取引単位は1万円以上1万円単位
・メンテナンス時間以外、24時間対応可能
・購入時のみ対応
三菱UFJ銀行
三井住友銀行
ゆうちょ銀行
南都銀行
ドコモ口座 1回あたり152円 ・購入できるのは米国株のみ
・取引単位は千円以上千円単位
・出金(チャージ)手数料は無料
・月間送金額は総額20万円まで
・ドコモ口座「払い出し」サービスは使用不可
ソフトバンクカード ・取引単位は千円以上千円単位
・現金バリュー利用者が対象
・連携にはソフトバンクカードの
アプリダウンロードが必要
・出金(チャージ)手数料は無料

※「つみたてロボ貯蓄」では、積立契約(プラン)ごとに送金手数料が発生する

>>PayPay証券の詳細はこちら

6,「誰でもIPO」の概要 1株からIPO投資ができる

ワンタップバイでIPO投資をする場合は、専用アプリ「誰でもIPO」をダウンロードする必要がある。取扱実績としては、ワンタップバイのサービス開始から2019年10月末日までにソフトバンク〈9434〉のIPOが1件あっただけだ。

しかし、ワンタップバイのIPOは1株から購入でき、ネット証券などに比べてIPO投資に必要な資金が少なくて済むため、検討の余地は十分ある。

一般的なIPOでは、「公募・売出価格×100株(単元株)」が最低投資金額になる。前受金制なら、ブックビルディングまたは抽選参加前に資金が拘束されるか、入金が求められる。後払い制なら、当選後に当選株数分の購入代金を入金する。

たとえばIPO銘柄の公募・売出価格が2,500円に決定した場合は、通常は100株分の25万円の資金を用意できなければ、当選したとしてもIPO銘柄を購入できない。

一方ワンタップバイでは、IPO銘柄でも1株から購入できるため、最低投資金額は2,500円だ。この程度の必要資金なら、株式投資に不慣れで不安がある人や余裕資金が少ない人でも気軽にIPOに参加できはずだ。

>>PayPay証券の詳細はこちら

7,PayPay証券は株式投資をこれから始める人に最適

ワンタップバイ利用者の約7割は、投資初心者だという。ワンタップバイの取扱商品は、厳選された国内株と国内ETF、米国株と米国ETF、国内株のIPO、ロボ貯蓄シミュレーターを搭載した自動積立投資、レバレッジ10倍のCFD取引だ。商品ラインナップや簡単な操作、低額から取引できるように考案された商品設計など、株式投資に対するハードルを下げる工夫が随所に見られる。

投資初心者だけでなく、多忙で株式投資のために時間を確保できない人にとっても、ワンタップバイが役立つことは間違いない。この機会に少額から試してみてはいかがだろうか。

>>PayPay証券の詳細はこちら ※本文中に掲載されている一覧表はすべて、2019年10月31日現在のワンタップバイのホームページを参照して、執筆者が作成
※記事内の銘柄数はすべて、2019年10月31日現在で、ワンタップバイのホームページにて公表されていた数値

文・近藤真理(フリーライター)

実際に株式投資を始めてみる

口座開設数1位、IPO取扱数1位、投信本数1位、外国株取扱国数1位
>>SBI証券の口座開設はこちら

口座開設数2位、外国株や投資信託に強く、マーケットスピードも使える
>>楽天証券の口座開設はこちら

米国株の取り扱いが豊富、ワン株も取引可能

>>マネックス証券の口座開設はこちら

株主優待名人の桐谷さんも開設、少額取引の手数料が0円
>>松井証券の口座開設はこちら

取引コストが抑えられ、中上級者も検討したい
>>ライブスター証券(新:SBIネオトレード証券)の口座開設はこちら

IPO当選確率を上げるなら!ツールも魅力的 >>岡三オンライン証券の口座開設はこちら

手数料が業界最安値水準な上に取引でポイントがたまる
>>DMM 株の口座開設はこちら

現物・信用ともに低コスト!
>>GMOクリック証券の口座開設はこちら 

【関連記事 PR】
【初心者向け】ネット証券おすすめランキング
日本の証券会社ランキングTOP10 売上高1位は?
ネット証券会社比較 手数料の安い4社
楽天証券のメリットとデメリット SBI証券と比較
ネット証券会社のシェアランキング1位はSBI証券