最近は、自由な働き方ができるフリーランスエンジニアを目指す人が増えています。
しかし、これからエンジニアを目指そうと思っても「何から始めれば良いのかわからない」「本当にエンジニアになっていいのか不安」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
ご安心ください。筆者は銀行員時代、プログラミング知識がゼロの状態からエンジニアへの転職を果たし、現在もフリーランスエンジニアとしての活動を続けております。
この記事では、これからフリーランスエンジニアを目指す方に向けて、初心者でも失敗しないプログラミングの勉強法について解説していきます。
目次
そもそもプログラミングとは?
プログラミングの勉強をはじめるメリット
元銀行員のプログラミング勉強法はたったの4ステップ
プログラミング初心者におすすめのオンライン学習サービス
プログラミング初心者に向けたQ&A
まとめ
そもそもプログラミングとは?
プログラミングは「プログラムに対して指示を出すこと」です。
そもそもプログラムとは、コンピュータに処理させたい作業を順番に書き出したもので、プログラミング言語を使って表されています。コンピュータは指示されたことしか実行できないため、「処理Aをしたら次に処理Bをして」と説明する必要があります。こういった指示を出す際に用いるのがプログラミング言語です。
私たちが普段使っているインターネットバンキングやネットショッピングも、プログラムのもとで動作しています。プログラミングは、私たちの生活に欠かせないものだと言えるでしょう。
プログラミングの勉強をはじめるメリット
ここからはプログラミングの勉強をはじめる4つのメリットについて解説していきます。
メリット1. 需要が高い
1つ目のメリットは、エンジニア人材の需要が高いことです。
経済産業省は2019年3月に「IT人材需給に関する調査」を公開しました。以下の表は、2030年時点で、IT業界の需要別にどれだけのエンジニアが不足するかをまとめたものです。
需要予測 不足数 高位シナリオ(需要の伸びが約3~9%) 約79万人 中位シナリオ(需要の伸びが約2~5%) 約45万人 低位シナリオ(需要の伸びが1%) 約16万人 この表を見てわかるとおり、どのシナリオにおいてもエンジニア不足になることが分かります。
「これからフリーランスエンジニアを目指したいけど、将来的に業界がダメになって仕事をもらえなかったらどうしよう……」と悩んでいる方は、安心してプログラミングの勉強を始めましょう。
メリット2. 高単価を狙える
2つ目のメリットは、高単価を狙えることです。
エンジニアの場合、案件によっては月収100万円を超えるケースも少なくありません。とくに、トレンドの技術や人工知能(AI)分野は高収入の傾向にあります。
メリット3. 場所を選ばずに働ける
3つ目のメリットは、場所を選ばずに働けることです。
ギークス株式会社が行なった調査によると、ITフリーランスのリモートワーク実施率は82.6%。昨今はシステムの多くがクラウド上で管理されているため、インターネット環境さえあればどこでも働ける時代となりました。
案件によっては、サーバーを自社内においている場合があるため、必ずしもクラウド環境があるとは限りません。しかしクラウドのほうがセキュリティリスクが低いという意見もあり、多くのシステムでクラウド化の動きが強まっています。
今後も各企業でシステムのクラウド化が進み、フリーランスエンジニアはより場所を選ばない働き方ができるようになるでしょう。
メリット4. プログラミングさえ取得すればすぐに活動できる
4つ目のメリットは、プログラミングさえ取得すればすぐに活動できることです。
エンジニアは、特別な資格を必要としません。プログラミングのスキルさえあれば、その時点でエンジニアとしての活動ができるのです。
またスキルの習得についても、Web上に無料で良質なコンテンツがさまざまあるため、すぐに学習を始められます。
もしエンジニアになるか迷っている方がいれば、一旦勉強をはじめて自分に合うかどうかを徐々に見極めていきましょう。
元銀行員のプログラミング勉強法はたったの4ステップ
私は未経験からプログラミングを身に付けるために、以下の4ステップで学習を進めました。
ステップ1. 作りたいものを決める
まずはじめに、どんなものを作りたいのかをざっくりと決めましょう。作りたいものが明らかになれば、どのプログラミング言語を学ぶべきか分かります。
以下の記事では、プログラミングで実現できるものをまとめているので、こちらを参考に決めるのもおすすめです。
そうはいっても「作りたいものがなかなか決まらない」という方もいるでしょう。そんな方におすすめしたいのは、需要の高い言語を選択することです。
これからフリーランスエンジニアを目指すという方は、以下の記事を参考にプログラミング言語の選定をするとよいでしょう。
ステップ2. 学習サービスを利用する
作りたいもの/学ぶ言語が決まったら、プログラミング言語の学習に進みます。学習方法はさまざまありますが、私がおすすめするのは学習サービスの利用です。
学習サービスは、動画やゲーム感覚で楽しめるものが多く、モチベーションを保ったまま進められます。
ステップ3. 動くものをゼロから作ってみる
次はいよいよ動くものを作るステップです。このステップは、一番の鬼門となります。なぜなら、自分でコードを考えながら実装を進め、エラー対応も行う必要があるからです。
プログラミング初心者が挫折する理由の一つが、エラーにつまづくことです。「エラーは起きて当たり前」という精神で進めていきましょう。
動くものは、ステップ1で決めたものを選択するとよいでしょう。作りたいものがなかったという人は、以下のような簡易的なアプリを作るのがおすすめです。
・掲示板
・TODOアプリ
・お問い合わせフォーム
このステップを乗り越えられれば、エンジニアとしてのスタートラインに立てるまで後少しです。つまずくこともあると思いますが、何とか踏ん張って頑張りましょう。
ステップ4. サービスを公開する
最後のステップは、自分で作ったサービスの公開です。公開することで、サービスの改善点が分かるだけでなく、サービスがポートフォリオの役割を果たしてくれます。
作ったサービスを公開するには、サーバー設定・ドメイン取得・DNS設定などのインフラ知識が必要です。こういったインフラの知識はエンジニアの業務でも扱うため、このステップを通して学習しておきましょう。
プログラミング初心者におすすめのオンライン学習サービス
私がおすすめするプログラミング学習サービスは以下の2つです。
・Progate
・ドットインストール
それぞれ特徴を解説していきます。
1. Progate
Progateは、ゲーム感覚でプログラミングを学べるサービスです。スライド形式で講義が進んでいき、スライドの途中でに実際にプログラムを書くことで知識の定着を図っていきます。
講義を進めていくと同時に自身のレベルが上がっていくため、RPGゲームのような感覚でプログラミングの勉強を楽しめます。
無料会員は「HTML初級編」「Ruby基礎編」とはじめとした18の講座を受けられます。また月額980円の有料会員になれば、Progateで公開している全82の講座が学習可能に。
まずは無料からはじめてみて、物足りないようであれば有料に切り替えるのがおすすめです。
2. ドットインストール
ドットインストールは、3分間の動画でプログラミングを学べるサービスです。文章で理解しづらい作業が動画で実演されているため、視聴しながら実際に自分の手でプログラムを書けます。
また、すべての動画が3分以内で提供されているため、通勤中や休憩時間などに学習を進められるのが特徴です。
おすすめの勉強方法は、前日手元で実践しながら見た動画を翌日の電車で見ることです。「この部分でつまずいたな」と思い出しながら視聴できるため、より学んだ知識がとして定着しやすくなります。
プログラミング初心者に向けたQ&A
ここでは、実際に私がプログラミングを学んでいたときに感じた疑問をご紹介します。
Q1. 本当にプログラミングが身についているのか不安になる
1つ目は、今のやり方で本当にプログラミングが身についているのかという疑問です。
とくに、独学でやっている方はこのような不安を感じやすいと思います。私もすべて独学だったので、現在のスキルがどの程度なのか分からない状況でした。
このような悩みを持つ方におすすめしたいのが、SNSを通じて情報発信をすることです。発信する内容は、日々の学習記録や実際に自身で作ったサービスがよいでしょう。発信することで客観的な意見をもらえるため、今の自分に足りないものが分かってきます。
また、SNSをとおして切磋琢磨する仲間と繋がれるのも魅力です。
Q2. 資格取得って意味あるの?
2つ目は、資格取得をする必要はあるのかという疑問です。
結論から伝えると、資格は不要です。私自身も資格をいくつか取得しましたが、エンジニアとして活動する上で不要だと感じました。なぜなら、エンジニアの世界は資格を持っている人ではなく、コードをかける人が評価されるからです。
また、資格取得は目的と手段が入れ替わりやすいです。最初は知識習得のために資格の勉強をしていたものの、途中からは資格取得が目的の勉強となってしまう人が多く見られます。
資格取得を目指す場合は、明確な目的を持った上で学習を進めましょう。
まとめ
エンジニアは今後も需要が伸びると予想されるため、早くから学習をはじめるのがおすすめです。
はじめるときは、この記事で紹介した4ステップを参考に学習を進めてみてください。
(執筆:長谷川貴之 編集:木村優美)
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