カシオ計算機とアシックスは、スポーツを通して健康で活気ある社会の実現を目指した価値共創事業を本格的にスタートさせることを発表した。両社はスポーツが心身の健康にもたらす効果に注目。カシオがもつウエアラブルデバイスの開発力やセンシング技術のノウハウと、アシックスがもつスポーツ工学の知見やデータという強みを生かし、一人一人にパーソナライズされたユーザー体験の提供を進めていく。
両社は共創事業の第1弾として、ランナー向けパーソナルコーチングサービス「ランメトリックス(Runmetrix)」の提供を開始する。新型コロナウイルス感染症の影響を受けてスポーツ・健康への意識がこれまで以上に高まっているほか、デジタル技術を用いたリモートでのコーチングシステムに対する需要が増すことが予想されていることから、アプリとモーションセンサー、「ジーショック(G-SHOCK)」を組み合わせたランナー向けのパーソナルコーチングサービス「ランメトリックス」を開発。GPSや9軸センサーを搭載したモーションセンサー「CMT-S20R-AS」を腰に装着して走ることで、走行距離やペース、ピッチ、ストライドに加えて体幹の傾きや骨盤の回転、接地衝撃などフォームに関する指標を20種類以上算出。それらの指標をもとにアプリ上で3Dフォーム分析や改善のためのアドバイスを掲示し、目的に合わせた練習プランや、解析結果をもとに提示されるストレッチ、筋力トレーニングからなる“からだづくりプログラム”を作成する。
また、「ジーショック」の「GSR-H1000AS」を活用すると、ランニング中にペースや距離、心拍などの情報も確認でき、さらにモーションセンサーと連携することで、フォーム指標をリアルタイムで確認することや、フォームの乱れを検知して通知することも可能になる。
価格は「CMT-S20R-AS」が1万4,080円(税込)、「GSR-H1000AS」と「CMT-S20R-AS」がセットになった「GSR-H1000AS-SET」が5万7,200円(税込)。全国の主要家電量販店やECサイト、アシックス直営店各店およびアシックスオンラインストア、全国7カ所にある「ジーショック」のアンテナショップで3月4日に発売する。アプリは1月27日に先行してリリースし、3月4日以前はスマートフォンのGPSを利用することで走行時間や距離、軌跡などランニング計測と記録の管理ができるという。
両社は共創事業の第2弾としてウォーキングの新サービス「ウォークメトリックス(Walkmetrix)」の提供も予定しており、10月の導入を目指している。

文・鍋倉萌子/提供元・SEVENTIE TWO
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