英語学習者の皆さんの中には、ネイティブのような綺麗な発音を身につけたいと考えている方も多いのではないかと思います。英語の発音は正しいステップでトレーニングを積み重ねれば誰でも上達することができます。
そこで、今回は英語の発音練習に取り組む際にぜひとも心がけたいおすすめの5ステップをご紹介したいと思います。ネイティブ並みの発音を身につけたい方はぜひ参考にしてください。
ネイティブ発音を身につけるための5ステップ
英語の発音練習をするときは、下記の手順でトレーニングを進めるのがおすすめです。
- 母音・子音
- 単語
- 文章
- 音の変化
- イントネーション・リズム ここではそれぞれのステップについて詳しく説明していきます。
1. 母音・子音
英語には、26の母音と24の子音が存在しています。発音の練習をするときは、まずこれら一つ一つの音について正しい口と舌の動かし方を学び、正しい音を出せるようになるまで繰り返しトレーニングすることが重要です。
母音、子音の発声トレーニングは、口と舌の形を図柄や動画などのビジュアルで確認し、頭でしっかりと理解した後に、実際のネイティブ音声を聴きながら真似するというトレーニングが最も有効です。なお、このときに発音記号もしっかりと頭に入れておくと、後から知らない単語などに出くわしたとき、どのように発音するかがすぐに分かるようになり、より学習効率が高まります。
母音・子音ごとの口や舌の動き、ネイティブ音声も収録されているおすすめの発音関連書籍を下記にご紹介しておきます。スクール通学ではなく独学で発音を学ぶという方はぜひ参考にしてください。
- 日本人のための英語発音完全教本
- DVD&CDでマスター「英語の発音が正しくなる本」
2. 単語
それぞれの母音・子音について正しい口と舌の動かし方をマスターしたら、次は単語ベースで発音練習に取り組んでいきます。このときのおすすめのトレーニング法は、自分が練習したい発音が出てくる単語をいくつか並べ、繰り返し練習するという方法です。例えば母音の中でも特に日本人が発音を苦手とする音の一つ「ˈɚː」の発音練習をするときは、「bird」「girl」「turn」「word」などの単語を繰り返して練習します。
最初は口と舌の動きや形を意識しながらゆっくりと発音するように心がけ、ネイティブの音声と同じ音になっているかを確かめながら進めましょう。自分の声を録音して聴いてみるのもおすすめです。口と舌の動きを意識しなくても自然と正しい発音ができるようになるまでひたすらこのトレーニングを繰り返します。
また、単語を用いて練習するときは、発音記号だけではなくアクセントにもこだわりましょう。アクセントは後にネイティブのイントネーションやリズムを身につけるうえでの基礎となります。アクセントを間違ってしまうといくら綺麗な発音でも意味が伝わりづらくなりますので、意識してトレーニングしましょう。
3. 文章
単語ベースの発音は綺麗にできるようになってきたら、ようやくここで文章を使った発音トレーニングに移ります。しかし、文章とは言っても長い文章である必要はありません。最初は60word程度の短文で十分です。同じ文章を使い、繰り返しトレーニングするのがコツです。
文章を使って練習をするときも、はじめから速く読もうとする必要はありません。最初は一つ一つの単語が正しく発音できているかどうかを確かめながら、ゆっくりと読み進めます。意識せずとも綺麗に単語を発音できるようになっていれば、徐々に読むスピードを速めます。
4. 音の変化
短い文章を使い、多少はたどたどしかったとしても正確な発音ができるようになってきたら、次は音の連結(リンキング)や脱落(リダクション)といった音の変化についても学びます。音の連結は一つの単語中でも起こりますし、単語と単語をつなげるときにも起こります。上記で紹介した書籍なども参考にしながら、どういうときに音が連結したり脱落したりするのかをまずは頭でしっかりと理解し、その上で連結や脱落を意識した発音のトレーニングをします。
音声変化のトレーニングをするときも練習材料は短い文章で大丈夫ですが、読むスピードはできるかぎりネイティブスピードを意識して練習するようにしましょう。単語ベースで正しく発音することができていれば、ネイティブスピードで話たときに自然と綺麗な連結や脱落の音が出せるようになります。
5. イントネーション・リズム
最後は仕上げとしてネイティブならではのイントネーションやリズムを学びます。このイントネーションやリズムについては、ネイティブの音声をリスニングしながら感覚を身につけていくのが一番のおすすめです。できる限り多くの音を聴き、その音声をシャドーイングしながら真似ることで英語特有のリズム感を体に覚えさせましょう。
シャドーイングのときのポイントは、本人になりきることです。正確にはプロソディシャドーイングと呼ぶのですが、発音練習をするときは聴こえてくる音声の意味にまで意識を傾ける必要はありません。聴こえてきた音声を聴こえてきた通りに発生することだけに意識を集中し、トレーニングを繰り返しましょう。自分のシャドーイング音声を録音して客観的に聞いてみるのもおすすめです。
まとめ
いかがでしょうか?今回はネイティブの発音を身につけるための効率的な学習ステップについてご紹介しました。発音練習をするときは、いきなりむやみやたらに音読を始めたりするのではなく、まずは母音・子音一つ一つの音をしっかりと正しく再現できるようにするという基礎からスタートすることが重要です。
目と耳、頭を使って正しい「型」を理解し、口と舌を使いながら実践してみて、それを繰り返すことで徐々に動きを自動化していく。そして自分の発音が正しいかどうかを自分の録音音声とネイティブ音声とを比較しながらチェックし、違和感がある点を修正する。この繰り返しでトレーニングを続けていけば、確実に発音は上達していきます。ぜひ参考にしてみてくださいね!
<この記事を書いた人>
English Hub 編集部
提供元・English Hub
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