新型コロナ感染拡大で飲食業の苦境が広がるが、「焼肉店」の倒産が急減している。2020年の「焼肉店」の倒産は14件(前年比33.3%減、前年21件)で、過去10年間で最少を記録した、と東京商工リサーチが発表した。
コロナ禍で三密回避が求められているが、焼肉店の排煙装置による換気や"一人焼肉"などがプラスに働いたようだ。無煙ロースター最大手のシンポ(株)によると、一定の条件下の焼肉店は、焼肉無煙ロースターや上引きフードの導入で空気を店外に排気し、約3分半で客席全体の空気を入れ替えることができるという。
2011年には北陸で100円焼肉「えびす」による多数の食中毒患者が発生し、業界全体が沈んだ。その後、倒産は減少に転じ、2015年は18件まで減少した。だが、大手チェーン店の出店増など、業界内の競争が激化すると、2018年は24件まで増加した。2019年以降、一人焼肉など新たなブームも生まれ、減少した。
しかし、再度の緊急事態宣言の発令で、20時以降の営業自粛を早い期間にどこまで挽回できるか不透明。今後は昼間のランチタイムの来店客だけでなく、デリバリー開拓も必要かもしれないと東京商工リサーチは分析する。
提供元・フードリンクニュース
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