目次
年賀状が元日に届くようにするための投函期日
会社の上司に送る年賀状の書き方
2文字の賀詞はNG？ 上司に出す年賀状の書き方マナー9つ
実際に使える！ 上司へ送る年賀状に添える一言メッセージ【文例】
会社の上司に送る“年賀状”は、書き方のマナーが守れてこそ感謝の気持ちが伝わるもの。
新年早々、お世話になっている上司に失礼がないように、上司へ年賀状を送る際の書き方、マナー、好印象を与えられる新年の挨拶、一言メッセージの文例などをチェックしておこう。
年賀状が元日に届くようにするための投函期日
上司へ送る年賀状の基本的な書き方マナーについて紹介する前に、そもそもの知識として知っておきたいのが「元日」に年賀状を届けるための期日。
郵便局が指定する年賀状を元旦に届ける投函期日
12月15日～25日（一般的な期日）
忘年会やクリスマスなどの年末イベントにうつつを抜かしているうちに、年賀状が元旦に届く投函期日を過ぎてしまう……ということもあるので、年賀状は早めに準備しておこう。
会社の上司に送る年賀状の書き方
初めて上司に年賀状を出すとき、「何から書けばいいんだろう」と年賀状の書き方に戸惑ってしまう人もいるだろう。
年賀状の書き方は「基本的な構成」「書き方マナー」を押さえていれば簡単に書けるので安心してほしい。
まずは基本的な年賀状の構成について見ていこう。
上司に出す年賀状の基本構成は「氏名」「賀詞」「添え書き」
上司への年賀状の構成は大まかに「氏名」、新年の挨拶文である「賀詞」、昨年のお礼などを述べる「添え書き」、以上の3点で構成される。
より詳細な年賀状の構成については、下記を参考にしてほしい。
会社の上司に出す年賀状の構成
- ①賀詞（新年の挨拶）
- ②昨年のお礼
- ③今年もお世話になることのお願い
- ④相手の健康などを祈念する言葉
⑤自分の氏名、住所
ネットにある年賀状素材を利用する場合、素材の文言をそのまま印字する人も多いだろう。
しかし、プリントされた文字だけの年賀状では簡素になりすぎてしまうもの。
余白スペースに自筆で一言添えてみると、気の利いた年賀状になるのでぜひ試してみてほしい。
年賀状の最初に書く新年の挨拶「賀詞」
メールやSNSの普及によって年賀状の文化が薄れていくのにともない、「賀詞」という言葉もすっかり聞かなくなった。
上司に年賀状を出すにあたって、「賀詞」の意味や文例についてしっかり覚えておこう。
年賀状に書く「賀詞」とは？
- 年賀状の最初に書かれる新年の挨拶文
（文例）「謹賀新年」「恭賀新年」「謹んで初春のお慶びを申し上げます」「謹んで新春のご祝詞を申し上げます」「謹んで年頭の御挨拶を申し上げます」など
上司ら目上の人に送る年賀状には、「謹（つつしんで）」や「恭（うやうやしく）」という言葉が入った賀詞を使うのがベストだ。
ご無沙汰な上司に年賀状を送る場合、添え書きに「平素はご連絡が滞り申し訳ありません」などの気の利いた一言を入れておこう。
ただし、「無」が縁起の悪い言葉であるため、年賀状には「ご無沙汰」という言葉は使わないように気をつけてほしい。
基本構成を使った上司への年賀状の文例
上司に出す年賀状の基本構成と「謹んで」が入った賀詞を使った文例がこちら。
上述した「上司に出す年賀状の構成」の数字と照らし合わせながら、ぜひ参考にしてみてほしい。
上司の親密度にもよるが、年賀状の余白に書く一言メッセージには、近況報告や共通の趣味などのプライベートな話題を入れると、定型的な挨拶文がたった一言でより親しみのある雰囲気になる。
お世話になっている仲の良い上司に送る年賀状には、日頃のお礼も兼ねて想いの込もった一言を添えてみよう。
2文字の賀詞はNG？ 上司に出す年賀状の書き方マナー9つ
上司への年賀状の書き方には意外と知られていない書き方マナーが多数ある。
年賀状の基本構成とあわせて、上司に出す年賀状の書き方マナーもチェックしておこう。
上司に出す年賀状の書き方マナー①：色ペンは使わない
上司への年賀状は、黒インクの筆記具で書くのが基本マナー。色ペンはカジュアルな印象が強く「マナー違反」となってしまうので注意してほしい。
できれば筆や筆ペンで書くのが望ましいが、苦手な人は黒のボールペンで年賀状を書いてもOKだ。
当然のことだが、摩擦でインクが消えてしまうボールペンなどを年賀状に使用するのは控えておこう。
上司に出す年賀状の書き方マナー②：縦書きで書く
上司など目上の人への年賀状は、表裏ともに縦書きで書くのがベスト。
年賀状は縦書きと横書き、どちらで書いてもマナー違反にならないが、縦書きのほうが格式高く見える。
上司に出す年賀状を書く際は、住所や宛名を書く裏面、挨拶文を書く表面、どちらとも縦書きで統一しよう。
上司に出す年賀状の書き方マナー③：句読点はつけない
句点には「区切りをつける」、読点には「終止符を打つ」等の意味合いが含まれる。縁起を担ぐという意味で、年賀状での句読点の使用は控えよう。
親しい仲の人との年賀状やりとりで「句読点のマナー」を気にしたことがなくても、上司への年賀状を書くときは、賀詞、添え書きのマナーとともに句読点にも気を配るのが社会人のマナーだ。
「句読点をつけないと読みづらい文章になってしまう……」という場合には、スペースや改行を駆使するなどして、年賀状を読みやすくするための工夫を凝らしてほしい。
上司に出す年賀状の書き方マナー④：自宅は「○○様」、会社は「役職名」
「上司の自宅」へ直接年賀状を送る場合、宛名は氏名のみ「○○様」という形式でOK。会社名や部署名は不要だ。
「転職した元上司にどうしても年賀状を送りたいが、住所がわからない……」という場合、上司の転職先に年賀状を送ることもあるだろう。
上司の転職先や取引先など「会社」へ年賀状を送る場合は、宛名に役職名と一緒に「部長○○様」と書こう。
参考画像のように、名前の右隣には「会社名」「部署名」書くことを忘れないようにしよう。
上司に出す年賀状の書き方マナー⑤：漢字2文字の賀詞はNG
「あけおめ」などといった略語は以ての外だが、漢字2文字の賀詞もマナー違反になる。
マナー違反になる「漢字2文字の賀詞」
「初春」「迎春」「賀正」「頌春（しょうしゅん）」など
「初春」などの簡略化された賀詞は、目上の人が目下の人に贈るお祝いの挨拶の言葉という印象が強い。
上司へのお祝いの言葉としては不適切なので、上司に出す年賀状には「謹んで初春のお慶びを申し上げます」や「謹賀新年」「恭賀新年」などの賀詞を使おう。
上司に出す年賀状の書き方マナー⑥：宛名・添え書きのメッセージは手書きで
宛名、賀詞、添え書……年賀状の全てをパソコンでプリントできてしまう現代。もちろん、一切プリント機能を使わないというのも不便だろう。
もし年賀状にプリント機能を使う場合は、文字なしのプリントで賀詞や添え書きを手書きにすると、温かみのある年賀状になる。
年賀状の添え書き全てを手書きにすると間に合わない……という場合は、新年の抱負の一言だけでも手書きするなど工夫しよう。
プリントの年賀状が増えている今だからこそ、宛名や添え書きだけでも手書きにして、心のこもった年賀状を送り上司に感謝の気持ちを伝えよう。
上司に出す年賀状の書き方マナー⑦：縁起の悪い言葉は使わない
新年はじめの挨拶である年賀状に、縁起の悪い言葉を使うのはNG。
うっかり年賀状に使ってしまいそうになるが、「去年」は「去る」という言葉が忌み言葉であるため、年賀状のNGワードとされている。
「去年」ではなく、「昨年」「旧年」といった書き方をしよう。
年賀状のNGワード例
「滑る」「滅びる」「死ぬ」「枯れる」「衰える」「病む」「失う」など
ネガティブな連想をさせる言葉を年賀状の添え書きに使わないよう、くれぐれも気をつけよう。
上司に出す年賀状の書き方マナー⑧：「家族写真」は家族ぐるみの付き合いがある人に送ろう
家族写真が印刷された年賀状は、上司との関係性を考えてから送るのがベター。
なぜなら「長男が生まれました」などと年賀状で報告すると、お祝いの催促と受け止められる場合もあるからだ。
手間はかかるが、ビジネス上の関係しかない上司には別デザインの年賀状を送ろう。
もちろん、上司と家族ぐるみの付き合いがある場合は、家族写真付きの年賀状が喜ばれることもある。
上司との関係性を考慮した上、自己判断で家族写真付きの年賀状を送ろう。
上司に出す年賀状の書き方マナー⑨：1月1日に届くように投函する
上司などの目上の人に出す年賀状は、元日に届くように投函するのがビジネスマナーだ。
投函期限を過ぎて元日より後に年賀状が届く可能性がある場合、挨拶文の日付には必ず「○○年 新春」などといった書き方をしよう。
また、1月7日の松の内（正月の松飾りを立てておく期間）までに投函できなかった場合は、年賀状でなく「寒中見舞い」になる。社会人の常識として覚えておこう。
1月1日に年賀状が届かなかった場合の注意点
- 挨拶文の日付には「〇〇年 新春」と書く
- 挨拶文の日付に「元旦」と書くのはNG
- 1月7日以降は年賀状ではなく「寒中見舞い」になる
実際に使える！ 上司へ送る年賀状に添える一言メッセージ【文例】
年賀状の基本構成やマナーについて紹介してきたが、一言メッセージがなかなか思いつかずに悩んでいる人もいるだろう。
「年賀状の一言メッセージがどうしても思いつかない！」という人のために、「昨年のお礼」「新年の健康や発展のお祈り」「新年の抱負」「新年のお付き合いのお願い」の文例をそれぞれ用意した。
上司への年賀状を書いていて、添え書きの一言メッセージに困ったときは参考にしてみてほしい。
上司に出す年賀状に使える「昨年のお礼」の文例
【文例】“昨年のお礼”の書き方
- 日頃の親身なご指導に深く感謝申し上げます
- 旧年中のご厚情に心より御礼申し上げます
- 昨年は親身なご指導をいただきありがとうございました
上司に出す年賀状に使える「新年の抱負」の文例
【文例】“新年の抱負”の書き方
- これまでのご指導をさらに活かせるよう努める決意でおります
- 昨年の経験を生かし今年はご期待に応えるべく精進する所存です
- 本年は○○プロジェクトを成功に導くため精進する所存です
上司に出す年賀状に使える「新年のお付き合いのお願い」の文例
【文例】“新年のお付き合いのお願い”の書き方
- 本年も昨年同様ご指導ご鞭撻の程よろしくお願いいたします
- 本年も相変わらぬ御指導のほど宜しくお願いいたします
- 本年も○○部長の御指導を賜りたいと存じております
上司に出す年賀状に使える「新年の健康や発展のお祈り」の文例
【文例】“新年の健康や発展のお祈り”の書き方
- ご家族の皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます
- 忙しい日が続きますがくれぐれもご自愛ください
ますますのご活躍をお祈りいたします
昨年のお礼と新年の挨拶。2つの気持ちを1枚のはがきで伝える「年賀状」。
本記事で紹介した「年賀状の基本構成」と「上司に出す年賀状マナー」を踏まえて、正しい年賀状の書き方で上司に自分の想いを礼儀正しく伝えよう。
失礼のない書き方をした年賀状を出せば、きっとお互いに気持ち良く新年を迎えられるはずだ。
提供元・U-NOTE
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