京都府立植物園は、京都市左京区にある植物園です。

日本で最初の公立植物園として、1924年に開園した由緒正しい植物園。
24ヘクタールの広大な敷地には、約12,000種類もの植物が植えられています。

日本の四季折々の草花を鑑賞できる花壇、熱帯植物が集まる温室など、その見どころは豊富です。

鮮やかに咲き誇る花や定番スポットといった園内の名所を、くまなく園内散策をした筆者目線で紹介します。

周辺の観光スポットと合わせて京都旅行やお出かけの参考に是非どうぞ。

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目次
京都府立植物園とは
京都府立植物園の歴史
京都府立植物園へのアクセス
京都府立植物園の見どころを紹介
 1. 4つの池に囲まれた自然林で癒しのひと時「半木の森」
 2. 日本最大級の温室&子供と遊べる穴場「観覧温室&きのこ文庫」
 3. 英国風のオシャレな花壇「バラ園・洋風庭園」
 4. 桜や紅葉に草花で四季を満喫!「四季折々の景色・花壇」

京都府立植物園とは

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(写真=TABI CHANNELより引用)

京都植物園は、京都市街北部の平坦地に位置する府立植物園です。
東は比叡山や東山連峰、西に賀茂川、北は北山と景観豊かな土地にあります。
1924年に開館した日本で最初の植物園としても知られる観光スポットです。

園内の南側には、四季の草花が鑑賞できる「正門花壇」、バオバブやキソウテンガイといった世界の植物を身近で鑑賞できる「観覧温室」といった見どころがあります。
園内の南側にあるスポットからは、人工的な造形美を感じられるのが特徴です。

園内の北側では、園内唯一の自然林である半木(なからぎ)の森をはじめ、自然な状態で育てられた植物を鑑賞することができます。

日本最大級の温室、24ヘクタールの広大な敷地で育てられる約12,000種類もの植物。
生きた植物の博物館とも言われる植物園です。

京都府立植物園の歴史

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(写真=TABI CHANNELより引用)

京都府立植物園のある場所は、明治時代まで上賀茂神社の境外末社である半木神社、半木の森がある田園地帯でした。
その土地を大正天皇の即位記念の「大礼記念京都大博覧会」のために、京都市が購入したのが植物園創設のきっかけです。
議会の反対があったために博覧会の開催は白紙となり、その代わり購入した土地に「大典記念植物園」を造ることが決められます。

植物園建設を進める中で、古代の山城盆地の希少な植生を残す半木の森は残されました。
2019年時点でも、園内の北半分には自然林である半木の森があり、半木神社も植物園の敷地内にあります。
その後、1924年に有料開園した日本で最初の公立植物園です。

戦後、占領軍が領地した一帯には占領軍の住宅が建てられ、植物園は一時閉園となりました。
1957年になり占領した領地が返還され、1961年に再び植物園が開きます。
それ以降も、1992年に完成した日本最大級の観覧温室をはじめ、見どころが満載です。

京都府立植物園の観光情報

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(写真=TABI CHANNELより引用)

住所 : 京都府京都市左京区下鴨半木町
アクセス : 市営地下鉄烏丸線「北山駅」から徒歩1分、「北大路」駅から徒歩12分
電話番号 : 075-701-0141
定休日 : 12月28日から1月4日
営業時間 : 9:00~17:00(観覧温室は10:00~16:00)

京都府立植物園は、24haもの広大な敷地の植物園です。
観光の際は、広い園内を散策するため、歩きやすい靴を履いていくのが良いでしょう。
小中学生や高齢者の入場が無料となっているため、小さな子供連れの家族をはじめ、幅広い世代の方が利用しやすいです。

年間に日本の公立植物園では最多の90万人以上が訪れる人気スポットですが、敷地が広いためのびのびと過ごすことができます。
園内には森のカフェ、北山カフェという緑に囲まれた食事スポットも完備。
車いす用トイレや平らに整備された道もあり、幅広い世代の方が安心して観光できる植物園です。

京都府立植物園の料金

  • 通常料金 大人200円、高校生150円、中学生以下無料
  • 温室料金 大人200円、高校生150円、中学生以下無料
  • 年間パスポート 大人1,000円、高校生750円
  • 回数券(11回綴り)大人2,000円、高校生1,500円

京都府立植物園へのアクセス

京都植物園は、京都市北部にある京都市左京区下鴨半木町に位置しています。
正門、北山門に加えて、2013年に賀茂川門が設置され、様々な方面からアクセスしやすくなりました。
周辺には地下鉄の駅やバス停がいくつもあり、京都駅からも30分前後で到着できる立地の良さです。

なお、京都駅周辺は車が渋滞を起こすほど混雑するため、アクセスの際は公共交通機関の利用がおすすめです。

バスでのアクセス

【正門】
JR「京都駅」から市バス京都市営バス1・204・205・206・北8系統系統に乗車、「植物園前」下車から5分(所要時間30分)
京阪「出町柳駅」から市バス1系統に乗車、「植物園前」下車から徒歩5分(所要時間15分)
【北山門】JR「京都駅」から市バス来た8系統に乗車、「植物園北門前」下車から徒歩すぐ(所要時間30分)
【賀茂川門】JR「京都駅」から市バス来た8系統に乗車、「北山橋東詰」下車から徒歩すぐ(所要時間30分)

電車でのアクセス

【正門】京都市営地下鉄烏丸線「北大路駅」から徒歩12分
【北山門】京都市営地下鉄烏丸線「北山門」から徒歩1分

駐車場について

京都府立植物館には専用の駐車場が完備されているため、自家用車でもアクセスできます。
駐車場があるのは、3つの門のうち正門のみなので、専用駐車場を利用する際は正門を目指しましょう。
混雑時も十分なスペースがある駐車場は、時間を問わず普通車が一律800円です。

駐車場の横には無料の駐輪場があるため、バイクや自転車の方はそちらを利用しましょう。
北山門や賀茂川門から入る方は、周辺にある有料駐車場を利用すると便利です。
「タイムズ北山第2」、「タイムズ上賀茂第2」といった駐車場が、それぞれの門の近くにあります。

京都府立植物園の見どころを紹介

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(写真=TABI CHANNELより引用)

園内には、創立当初から残る貴重な自然林「半木の森」、日本最大級と言われる観覧温室など魅力あふれるスポットばかりです。
広大な敷地に生息する12,000種類もの植物を眺められる植物園で、一日中観光を楽しみましょう。

1. 4つの池に囲まれた自然林で癒しのひと時「半木の森」

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半木の森 (写真=TABI CHANNELより引用)

園内の北側、北山門に近い場所にある「半木の森」は、下鴨の地に残された山城盆地の原植生がそのまま残されています。
園内唯一の貴重な自然林の中には、アサ科の落葉樹であるエノキやムクノキの古木、シイ、カシ類の常緑樹が混生して生息しています。
5,500平方メートルにも及ぶ広大な森の中を歩いて、森林浴を楽しみましょう。

自然そのままの姿を残す半木の森は、秋になると紅葉の名所となります。
 

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(写真=TABI CHANNELより引用)

周囲を池に囲まれた半木の森では、水辺の景色も鑑賞できます。
池のそばにあるのは、水車や池の景色を眺められる小屋です。

半木蓮池の真横に造られた屋根付きの東屋では、ベンチに座りながら池周辺の景色を鑑賞しましょう。
季節によっては、池一面に浮かぶ蓮の葉を鑑賞できます。
 

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半木神社 (写真=TABI CHANNELより引用)

上賀茂神社の境外末社にあたる「半木神社」は、古くは流木神社とも呼ばれていました。
この一帯はかつて養蚕製紙業が盛んだったことから、京都の織物発祥の地として知られます。
半木神社の神様は織物の神様として親しまれ、植物園の開園後は、植物園の守護神としてこの地を守護しているそうです。

自然そのまま生態系を観察できる森に囲まれた神社は、神秘的な雰囲気を感じられます。

2. 日本最大級の温室&子供と遊べる穴場「観覧温室&きのこ文庫」

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観覧温室 (写真=TABI CHANNELより引用)

目の目に鏡池という大きな池がある「観覧温室」は、日本国内で最大級の大きさを誇ります。
北山連峰を借景に、外観は池に浮かんだ金閣寺をイメージしたという京都らしい優美なデザインです。

延床面積約4,694㎡、高さの最高14.8mという大温室は、景色や生息する植物の異なる8つの部屋に分かれています。
ジャングルのような部屋、サボテンがたくさんの砂漠のような部屋など、部屋ごとに変わる景色を楽しみながら進みましょう。
4,500種類もの植物が展示されているドームの中では、国内初展示となる植物も豊富にあります。
 

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モンキー・オーキッド (写真=TABI CHANNELより引用)

観覧温室内には、沢山の貴重な植物を鑑賞できます。

中でもモンキー・オーキッドは、花弁が猿の顔のように見えるユニークな植物です。
日本でも珍しいモンキー・オーキッドを鑑賞しに、全国から植物好きな方が訪れています。

正式名称ドラクラ・ギガスというこの植物は、ドラゴンや異様な見た目がドラキュラに例えられることからそう呼ばれます。
その他にも、分厚い唇のような見た目で、別名ホット・リップスとも呼ばれる「サイコトリア・ペピギアナ」など、ユニークな植物を鑑賞しましょう。
 

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未来くん広場 (写真=TABI CHANNELより引用)

京都府立植物園は、幅広い年齢層の方が楽しめる観光スポットです。

正門から歩いてすぐの場所にある「未来くん広場」には、滑り台のついた2つの複合遊具があります。
不思議な形をした遊具で遊べる未来くん広場の他に、シートを敷いてくつろげる芝生広場もあり、子供連れの家族が遊ぶレジャースポットとしても魅力です。
 

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きのこ文庫 (写真=TABI CHANNELより引用)

未来くん広場のすぐ後ろにあるキノコの形をしたユニークな建物は、扉を開けると本が入っている本棚です。
「きのこ文庫」とも呼ばれる青空文庫は、子供からはもちろん、SNSに映えると大人からも注目されています。

きのこ文庫には、約3,000種類もの絵本や図鑑が収容されています。
棚にある本を手に取り、近くのベンチに座って読書を楽しみましょう。

4. 英国風のオシャレな花壇「バラ園・洋風庭園」

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バラ園 (写真=TABI CHANNELより引用)

正門を東に歩いて行くと、明るい雰囲気で季節によって様々な花が咲く「洋風庭園」が広がります。
その中でも、ひときわ甘い香りと鮮やかな花で訪れた人の目を引くのが「バラ園」です。
バラ園の中には、約270品種、1300株ものバラが植えられています。

バラの見ごろは、 5月中旬~6月上旬、10月の中旬から11月上旬と年に2回ほどあります。
筆者が足を運んだ6月後半は旬を過ぎていましたが、それでも色とりどりのバラが園内に咲いていました。
見ごろとなる5月の後半には、職員の方がバラ園を案内してくれるバラ祭りが毎年開催されるそうです。
 

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リパブリック・ドゥ・モンマルトル (写真=TABI CHANNELより引用)

「リパブリック・ドゥ・モンマルトル」は、鮮やかな花弁が目を引くバラです。
深みのあるクリムゾンレッドの花弁が、深緑の葉との見事なコントラストを見せてくれます。
近寄るとローズとフランボワーズを合わせたような、甘い香りがふわっと漂ってくる香り高い花です。

季節によって咲くバラも違うため、訪れた時によって異なる景色を鑑賞できます。
 

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沈下花壇 (写真=TABI CHANNELより引用)

バラ園の隣、周囲に比べ、少し低い位置にあるのが「沈床花壇」です。
キリシマツツジ、四季の草花が咲き誇る華やかな花壇の真ん中には、涼し気な噴水が湧き上がっています。
花壇の後ろに見える東山や比叡山と合わせて写真を撮ると、ダイナミックな一枚となるはずです。

沈下花壇には、AAS(全米審査会)とFS(欧州花き種苗審査会)、2つの権威ある団体に認められたディスプレイガーデンがあります。
日本国内では京都府立植物園のみ認定されている華やかな花壇を鑑賞しましょう。

4. 桜や紅葉に草花で四季を満喫!「四季折々の景色・花壇」

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じゃらん (写真=TABI CHANNELより引用)

正門の正面奥、観覧温室の北側一帯には、桜林が広がっています。

見頃となる4月の上旬になると、ソメイヨシノやヤエベニシダレといった桜の花が一斉に咲き誇ります。
園内にある450本もの桜の花は、春の風物詩と言えます。
その他にも、春になると園内にある植物が花を咲かせるため、一年の中でも華やかな景色を鑑賞できるのが魅力です。
 

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じゃらん (写真=TABI CHANNELより引用)

京都府立植物園は、園内の木々が色付く秋には紅葉の名所です。

先に紹介した半木の森にある4つの池沿いには楓が植えられているため、秋になると湖面にもみじが浮かぶ神秘的な景色を眺められます。
紅葉の時期には歩きやすい気温となっているため、広い園内をぐるりと巡って色付く木々を見ていくのも良いでしょう。
 

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四季 彩の丘 (写真=TABI CHANNELより引用)

賀茂川門のすぐそばにある「四季 彩の丘」は、名前通り四季の種類豊富な草木が植えられているエリアです。
水路、池、丘に英国式庭園まであるこの場所では、それぞれの場所に生息する植物を鑑賞することができます。
環境に合わせて、水生植物、有用植物などを植栽してあり、草花を通して四季の変化を感じられる場所です。

レンガ造りの花壇、ツタが絡まったトンネルのような花壇、水辺の植物の展示など、見ていて飽きないバラエティに富んだ展示方法が目を引きます。
 

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正面花壇 (写真=TABI CHANNELより引用)

京都府立植物園内には、その他にもいくつもの花壇があります。

木、石組、丘に続く道の流れに合わせて植物が植えられた北門すぐそばの「ワイルドガーデン」、正門前を彩る華やかな「正面花壇」。
1万株のも優美で美しい初夏の花が植えられた「はな菖蒲園」も見所です。
季節によって見頃の花も異なるため、それぞれの花の見頃に合わせて足を運ぶのも良いでしょう。

提供元・TABI CHANNEL

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