古き良き横浜を象徴する繁華街として、明治初期から140年以上の伝統を持つ「伊勢佐木町」。
港の風を感じるエキゾチックな雰囲気と、明治・大正以来のレトロな老舗店が建ち並ぶ魅力的な街です。

この街は昔から散歩するだけでも楽しく、大正のはじめには「いせぶら」なる言葉も流行したほど。

最近は「みなとみらい21地区」など新たな繁華街に客足を奪われ、元気がなくなった感を否定できませんが、楽しさはまだまだ健在です。

今回はそんな伊勢佐木町の散策モデルコースと、おすすめ観光スポットをまとめてご紹介します。

新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、臨時休業あるいは営業時間の変更等の措置を取っている店舗・施設がございます。

お出かけ前に、店舗・施設の公式HPやSNS等で最新情報のご確認をお願い致します。

目次
伊勢佐木町とは
伊勢佐木町の名前の由来と歴史
伊勢佐木町の観光&アクセス情報
<伊勢佐木町1~2丁目のおすすめ観光スポット>
 1. イセビル
 2. カトレアプラザ伊勢佐木(旧松坂屋跡)
 3. 不二家レストラン
<伊勢佐木町3~4丁目のおすすめ観光スポット>
 1. 「伊勢佐木町ブルース」歌碑
 2. CROSS STREET
 3. へびや(黒田救命堂)
<伊勢佐木町5~6丁目のおすすめ観光スポット>
 美喜屋 獅子舞工房
<伊勢佐木町7丁目のおすすめ観光スポット>
 子育地蔵尊
<まだまだ健在!伊勢佐木町のミニシアターで名画を楽しもう>
 1. 横浜シネマリン
 2. シネマ・ジャック&ベティ

伊勢佐木町とは

TABI CHANNEL
(写真=TABI CHANNELより引用)

横浜市民の間では「ザキ」の愛称で親しまれている伊勢佐木町。
古くは青江三奈さんのヒット曲「伊勢佐木町ブルース」、またフォーク・デュオ「ゆず」がデビュー前にストリートライブをしていた街としても有名です。

伊勢佐木町は、JR根岸線・関内駅を降りてすぐ、横浜スタジアムと反対側の場所にあります。

繁華街は全長1.4km。
エリア内に1丁目から7丁目まで存在し、関内駅に近い方が1丁目です。

通常1~2丁目の繁華街を「イセザキモール1.2st」、3~7丁目の繁華街を「伊勢佐木町商店街」と呼んでいます。
ちょっと紛らわしいですね。
 

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(写真=TABI CHANNELより引用)

「イセザキモール」は最も伊勢佐木町らしい雰囲気の繁華街。
通常は伊勢佐木町といえば、こちらを指すことが多いです。

明治・大正以来の老舗店舗とチェーン店など、新しい店舗が雑多に混在している空間でもあります。
駅からも近い立地のため、常に多くの人で賑わっています。

3丁目より先に進むに従い、人通りはまばらになって下町風の商店街へと変貌していきますが、この界隈も伊勢佐木町のディープな魅力が感じられるスポットが多彩です。

今回は読者の皆さんに伊勢佐木町を深く知ってもらえるよう、1~7丁目まで隈なくご紹介します。

伊勢佐木町の名前の由来と歴史

伊勢佐木町という漢字の表記、考えてみれば不思議ですよね。
「伊勢崎町」のほうがしっくりしているような気がしますが、実はこの名前は伊勢佐木町の成立に関わった人物名に由来しています。

伊勢佐木町は明治維新以降の区画整理により、明治7年(1874年)に成立しました。
この際、多額の道路改修費用を寄付するなど大きく貢献をしたのが下記3名の商人です。

  • 伊勢 屋中村次郎衛
  • 佐 川儀右衛門
  • 佐々 木 新五郎

    この3名から「伊勢・佐・木」を取って命名されたといわれています。
    他にも諸説ありますが、やはり当地の開発に功績があった人々の名前に由来しているようです。

吉田新田と吉田橋

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(写真=TABI CHANNELより引用)

伊勢佐木町周辺は、かつて「吉田新田」と呼ばれていました。
江戸時代初期、材木商だった吉田勘兵衛によって埋立・開拓されたことにちなみます。

安政6年(1859年)の横浜開港に伴い、吉田新田に橋が架けられ、外国人居留地となったエリアに日本人が立入しないよう関所が設けられました。
これが「吉田橋」のはじまりで、この橋から海側・馬車道方面を「関内」、伊勢佐木町が位置する内陸側を「関外」と呼んだそうです。

関内駅の名称は、その時の名残です。
吉田橋は明治2年(1869年)に日本初の鉄橋として改築され、現在は5代目。
伊勢佐木町の入口に佇み、商店街を見守り続けています。

伊勢佐木町の誕生と変遷

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(写真=TABI CHANNELより引用)

明治7年(1874年)、旧関外に成立した伊勢佐木町は、横浜港の発展とともに飛躍的な急成長を遂げました。
港にも近く横浜の中心部に位置することもあって、映画館や演劇場などの娯楽施設、百貨店などが続々進出し、大正時代初期には国内屈指の大繁華街になったのです。

伊勢佐木町でハイカラな散歩を楽しむ「いせぶら」という言葉もこの頃に流行しました。

松坂屋(野澤屋)や松屋など百貨店や、オデヲン座など映画館・娯楽施設も充実し、昭和の頃までは横浜を代表する繁華街として君臨していました。
昭和43年(1968年)に青江三奈さんの「伊勢佐木町ブルース」が大ヒットし、全国的にその名を知られるまでになったのです。

しかしながら、横浜駅周辺、及びみなとみらい21地区の開発により、昭和後期頃からその地位は急降下。
松坂屋もマルイも、オデヲン座もなくなり、わずかに残った老舗店と新規参入した店舗が共存しながら、商店街を維持し続けています。

伊勢佐木町の観光&アクセス情報

伊勢佐木町の商店街通りは、全長1.4kmほどの距離があります。
1丁目のスタート地点(吉田橋を渡った辺り)から7丁目のゴール地点まで、ゆっくり歩いても15~20分程度です。

この間の移動だけでも変化に富んでいて楽しいのですが、本通りから脇道に入った裏通りや周辺も見逃せません。
少し怪しい場所もありますが、古くからの建物やお店が残っていて楽しい散策を期待できますよ。

伊勢佐木町通りにはユニークな飲食店が数多く出店しており、店舗内での食事だけでなく食べ歩きも楽しめます。
所々にユニークなオブジェや街路樹、記念碑が設置されており、見てまわるだけでも楽しいです。

イセザキモール1.2stは終日、伊勢佐木町商店街は土日祝の午後(12:00~19:00)歩行者天国となります。

住所 : 神奈川県横浜市中区伊勢佐木町1丁目~7丁目

伊勢佐木町へのアクセス

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(写真=TABI CHANNELより引用)

伊勢佐木町のメインストリート・「イセザキモール1.2st」までは、JR関内駅(北口)、横浜市営地下鉄・関内駅より徒歩1分の距離です。
「ケンタッキー・フライド・チキン」の看板が目印の、パチンコ「PIA」ビルのところがメインゲートとなります。

長い商店街のため、エリアによっては関内駅に出るよりも近い駅があるので、こちらを利用して合流する方法もあります。

例えば3丁目通りの場合は、横浜市営地下鉄の「伊勢佐木長者町駅」や京浜急行の「日ノ出町駅」からの方が便利です。
6~7丁目通りであれば、横浜市営地下鉄「阪東橋駅」や京浜急行の「黄金町駅」を利用した方が遥かに近くなります。
 

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(写真=TABI CHANNELより引用)

車を利用する場合、4丁目のクロス・ストリート裏手にある「イセザキモール・パーキング」が利用できます。
日中の料金は1時間=450円で、買い物をすれば1時間無料になる店舗もあります。

しかし、収容台数47台と少ないうえに、場所がわかりにくいことが難点です。

周辺にはコインパーキングが多く存在しますが、相場が1時間600円~とやや高め。
カトレアプラザ(旧松坂屋)など、お買い物すればサービスを受けられる提携駐車場もあるので、ショッピングの予定があれば利用してみましょう。

<伊勢佐木町 1~2丁目のおすすめ観光スポット>

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(写真=TABI CHANNELより引用)

関内駅方面から向かって、最初に足を踏み込むエリアが伊勢佐木町1~2丁目、通称「イセザキモール」です。

イセザキモールのシンボル・正面に設置された巨大なウィルカムゲートを抜けると、街路樹が並ぶ開放的な空間が広がります。
最近では雑貨などのチェーン店やファーストフード店の進出が目立ち、都会の繁華街らしい様相を呈してきていますが、それでもどこか懐かしい雰囲気が魅力的な通り。
新しい店舗が増えつつも、昔からのかなり建物が残っており、140年の歴史を持つ街並みを感じられることなのかもしれません。

イセザキモールは24時間全面歩行者天国となっており、のんびりと散策を楽しめるのが嬉しいですね。
 

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(写真=TABI CHANNELより引用)

イセザキモールには街路樹やオブジェのほか、こんなユニークなものまで設置されています。

電話ボックスと思いきや、実は「からくり時計」!
ラッパを吹く人や鍛治職人など、街で働く人たちをモチーフにしており、西洋メルヘンたっぷりの時計です。
「town people」と呼ばれる作品で、1978年(昭和53年)に作られたそうです。

かつては30分ごとに明るい音色を響かせていましたが、残念なことに今では音を鳴らしていません。

1. イセビル

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(写真=TABI CHANNELより引用)

イセザキモールの入口(メインゲート)付近にある、とってもレトロで風格のあるビルです。
竣工は昭和元年(1926年)という100年近い歴史がある建造物で、関東大震災の復興事業の一環として完成しました。

当時は時代の最先端を行くビルで、カフェや洋傘店、高級ネクタイ店のほか、展望レストランやビヤホール、ビリヤード場なども入居し、「横浜の不夜城」の異名通り大繁盛していたそうです。

1945年の横浜大空襲も耐え抜いたイセビルは、テナントこそ大幅に変わりましたが、今でも伊勢佐木町の生き証人として「玄関口」に鎮座しています。
うっかり素通りしてしまいそうですが、間近に眺めると貫禄充分です。

かうひいの南蛮屋

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(写真=TABI CHANNELより引用)

イセビル1階の狭い路地にある、コーヒー豆販売店です。
世界各地から仕入れたコーヒー豆の瓶が、所せましと陳列されている姿は圧巻で、インパクトのある看板とともに目を引きます。

あまり知られていない銘柄や産地なども販売されていて、コーヒーが好きな人は瓶を眺めているだけでもワクワクした気分になれますよ。
 

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(写真=TABI CHANNELより引用)

豆は炭火焙煎にこだわっており、風味豊かな味わいを楽しめます。
コーヒーだけでなく、紅茶やハーブティーなども販売されていますよ。

「いせぶら」の最初の一歩として、ちょっと寄り道をしてみましょう。

かうひいの南蛮屋の店舗情報

住所 : 神奈川県横浜市中区伊勢佐木町1-3-1 第一イセビル1階
アクセス :メインゲートからすぐ
電話番号 : 045-253-1213
定休日 : 水曜日(祝日の場合でも休業)
営業時間 : 11:00~19:00

2. カトレアプラザ伊勢佐木(旧松坂屋跡)

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(写真=TABI CHANNELより引用)

横浜松坂屋といえば、かつて伊勢佐木町のシンボル的存在でした。
伊勢佐木町が繁栄していた昭和の終わり頃まで、休日ともなると多くの買い物客で賑わったものです。

伊勢佐木町で待ち合わせをする場合、この松坂屋か真向いの有隣堂が目印として利用されたほど。

横浜松坂屋の前身は、江戸幕末の元治元年(1864年)に創業された「野澤屋呉服店」です。
明治43年(1910年)伊勢佐木町の現在地に拠点を移し百貨店としての営業を開始、昭和2年には店名を「野澤屋」と改めています。

横浜を代表するデパートとして順調に成長を遂げ、昭和52年(1977年)に横浜松坂屋の名称変更してからも市民に愛され続けたことは上記の通りです。

しかし、平成を迎えることから業績が悪化、平成20年(2008年)に惜しまれつつも閉館してしまいました。
現在旧松坂屋の跡地は、ショッピングモール「カトレアプラザ伊勢佐木(旧本館)」と「JRAエクセル伊勢佐木(旧西館」)に分かれて営業展開しています。
 

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(写真=TABI CHANNELより引用)

カトレアプラザ伊勢佐木は、旧松坂屋のアール・デコ調装飾を復元したオシャレな外観。
GUやダイソー、眼鏡市場等のテナントのほか、スーパーマーケットや菓子店などが入店しています。

カトレアプラザの名称は、旧松坂屋のシンボルフラワーである「カトレア(ランの一種)」にちなんだものです。

横浜松坂屋といったら、フォークデュオ「ゆず」の存在を忘れることはできません。
ゆずがまだ無名時代、この松坂屋前でストリートライブを行っていたことは伝説的なエピソードです。

2003年の「NHK紅白歌合戦」では、ゆずがこの場所で中継ライブを行ったことも有名です。
松坂屋なき後も、この跡地はゆずの聖地として多くのファンが巡礼に訪れています。

カトレアプラザ伊勢佐木の店舗情報

住所 : 神奈川県横浜市中区伊勢佐木町1-5-4
アクセス :メインゲートから2分
営業時間 : 10:00~20:00(店舗により異なる)

カトレアプラザの正面に位置する有隣堂は、神奈川県を中心に展開する書店チェーンです。

こちらにある店舗は、その有隣堂の本店。
他の書店では扱っていないような専門書や文具に至るまで、品揃えはとても充実しています。
 

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(写真=TABI CHANNELより引用)

伊勢佐木町本店は昭和31年(1956年)に完成。
以来旧松坂屋と並ぶイセザキモールのシンボルとして、地元で広く愛されています。

3. 不二家レストラン

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(写真=TABI CHANNELより引用)

「ペコちゃん」で有名な不二家は、明治43年(1910年)創業の老舗食品メーカー。
ケーキや洋菓子など多くの商品を扱っています。

イセザキモールにある「不二家レストラン」は、そんな不二家のレストラン第1号店として、大正11年(1922年)に開業しました。
今では広く普及しているショートケーキは、この店が初めて販売したそうです。

以来100年近くにわたり、多くの人に愛される美味しい洋食を提供しています。
 

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(写真=TABI CHANNELより引用)

今では飲食店が激増し、あらゆるグルメを満喫することができるイセザキモールですが、それでも不二家は特別な存在です。
昭和の時代に子供だった人にとっては、松坂屋などで買い物をした後の「お楽しみ」だったはず。

不二家レストランでは、ちょっぴり懐かしい昭和の洋食を今でも楽しむことができます。
ペコちゃんを知らない若い世代の人も童心に帰れる、そんな魅力的なお店です。

不二家レストランの店舗情報

住所 : 神奈川県横浜市中区伊勢佐木町1-6-2
アクセス :メインゲートから徒歩5分
電話番号 : 045-251-2105
営業時間 :
11:00~22:00(レストラン)
10:00~22:00(洋菓子販売)

今までご紹介したおすすめスポットは、すべて1丁目にあります。
こちらの小さな横断歩道を渡った向こう側が2丁目です。
 

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(写真=TABI CHANNELより引用)

フードチェーンや居酒屋など、飲食店が集中しているエリアでもあります。

イセザキモールの範囲は、一つ目の大きな道路(横浜駅根岸線)と交差する手前までとなります。
道路越し左手に「ドン・キホーテ」が見えてくる先が3丁目商店街です。

イセザキモールとは違った雰囲気の3~4丁目商店街を散策してみましょう。

<伊勢佐木町3~4丁目のおすすめ観光スポット>

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(写真=TABI CHANNELより引用)

3丁目商店街付近はまだ人通りが多く、イセザキモールの延長といった感じがします。
飲食系の店舗が多く、グルメも満喫できる商店街です。

また、伊勢佐木町は明治・大正時代、演劇や大衆芸能で栄えた街。
その名残がある建物が現存しています。

入口付近のドン・キホーテが入っているビルは、旧「オデヲン座」。
明治44年(1911年)、ドイツ人貿易商・ウェルデルマンが創業した日本初の洋画専門映画館です。
平成12年(2000年)まで現役の映画館として存続していました。

当時のビルがそのまま再利用されていますが、改装されて面影がありません。
 

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(写真=TABI CHANNELより引用)

オデヲン座の右斜め前には、日活直営の映画館「喜楽座」がありました。
「横浜オスカー」として平成14年(2002年)まで営業していましたが、こちらも閉店。

今では「横浜日活会館」の名前そのままに、パチンコやボーリング、カラオケが楽しめる総合アミューズメント施設として存続しています。
 

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(写真=TABI CHANNELより引用)

3丁目商店街から、車が1台通れる程度の車道を渡ると4丁目商店街に入ります。

イセザキモールからこの周辺まで歩くと、雰囲気が一変。
人通りはまばらとなり繁華街のイメージはなくなります。

そんな4丁目商店街にはディープで魅惑のスポットが存在しています。

1. 「伊勢佐木町ブルース」歌碑

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(写真=TABI CHANNELより引用)

伊勢佐木町の名前を全国に知らしめた名曲が「伊勢佐木町ブルース」。
昭和43年(1968年)に青江三奈さんが歌い、「第10回日本レコード大賞」歌唱賞、「第1回全日本有線放送大賞」優秀スター賞を獲得しました。

曲の冒頭にあるセクシーな吐息が有名ですが、これが子供には不健全だと指摘されたことも。

大ヒットした影響で、横浜市営地下鉄「長者町」の駅名を「伊勢佐木町駅」に変更しようという運動にまで発展しました。
結局駅名は「伊勢佐木長者町」に変更となり、現在に至っています。
 

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(写真=TABI CHANNELより引用)

「伊勢佐木町ブルース」歌碑は、4丁目商店街の一番奥の路上に設置されています。
当時のレコードジャケットを模したレトロな看板の前にある、グランドピアノの形をした碑です。
平成13年(2001年)、青江三奈さんの一周忌に合わせて設置されました。

歌唱する青江さんの姿と音譜が描かれており、基台の赤いスイッチを押すと、「伊勢佐木町ブルース」が1分間流れる仕組みになっています。
 

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(写真=TABI CHANNELより引用)

50年以上前の曲なので、若い世代の人は聞いたことがないかもしれんません。
スイッチを押すのは勇気が必要ですが、気になったらどんな曲なのか確認してくださいね。

「伊勢佐木町ブルース」歌碑の情報

住所 : 神奈川県横浜市中区伊勢佐木町4-123
アクセス :メインゲートから徒歩10分

「伊勢佐木町ブルース」歌碑のすぐ近くにもカラクリ時計が設置されています。
鳥が留まった時計台のハンドルを、帽子を被った人が回しているオブジェで、名前は「ベルタワー」。
 

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(写真=TABI CHANNELより引用)

イセザキモールにある時計同様に、今では音を鳴らしていません。
どんな音色だったのか、とっても気になりますね。

2. CROSS STREET

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(写真=TABI CHANNELより引用)

「伊勢佐木町ブルース」歌碑の真後ろにある、テント型のスタイリッシュな建物。
こちらが「CROSS STREET」です。

何の目的で使用されるのか不思議に感じるかもしれませんが、実は音楽を中心としたイベントを開催する多目的スペース。
ドラムスセットやキーボード、各種音響機器を備えた「ライブハウス」のようなものです。
 

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(写真=TABI CHANNELより引用)

「CROSS STREET」の名付け親は、なんと「ゆず」!
伊勢佐木町での路上ライブからスタートした「ゆず」が、新世代のミュージシャンのために命名したそうです。

このライブハウスを通じて、様々な文化・音楽・人を交差(クロス)して、世界に羽ばたいてほしいという願いが込められています。

青江三奈さんや「ゆず」など、音楽にゆかりが深い伊勢佐木町。
この「CROSS STREET」からのニューフェイスを期待したいですね。

「CROSS STREET」の情報

住所 : 神奈川県横浜市中区伊勢佐木町4-123
アクセス : メインゲートから徒歩10分
問い合わせアドレス: rentcs@isezakicho.or.jp

「CROSS STREET」のすぐ裏手は、商店街利用者向けの駐車場・「イセザキモール・パーキング」となっています。
こちらのパーキングを利用する人にとっては、この場所が「いせぶら」のスタート地点となります。
周辺のパーキングと比べて安い価格設定(1時間=450円)にはなっていますが、使い勝手はよくありません。

主要道路からの入口がわかりにくいうえ、周辺は横浜有数の風俗街。
初めて利用する人にとっては手ごわいです。

3. へびや(黒田救命堂)

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(写真=TABI CHANNELより引用)

インパクトが強いストレートな看板文字と、ショーウィンドウに飾られたヘビの剥製が目を引く「へびや」。
「伊勢佐木町ブルース歌碑」と「CROSS STREET」の真向かいにあります。

正式な店名は「黒田救命堂」で、創業大正元年の老舗店です。
主にコブラやハブ、マムシなど毒ヘビの粉末を販売、店舗内で粉末の製造もしています。
 

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(写真=TABI CHANNELより引用)

このお店の特徴は、何といっても入口ショーウィンドウに展示されている「おそろしい」剥製。
木に巻きつくニシキヘビや鎌首を持ちあげたヘビ、不気味なトカゲなどが並び、通行人もギョッとして思わず立ち止まってしまうほど。

店舗の中にも、ヘビや他の爬虫類などのホルマリン漬け標本や剥製が所狭しと並び、とてもミステリアスな雰囲気です。
オオサンショウウオやワニ、センザンコウまで置いてありますよ。

ひと昔前は見学のみでの来店はNGだったそうですが、その理由はホルマリン液が劇薬なので、お客さんにかかってしまわないようにとの配慮からだったとか。
今は店舗を改装したため、店の外からでも様子を見学することができます。
 

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(写真=TABI CHANNELより引用)

コブラやマムシなどの毒蛇は、必須アミノ酸を多く含む優れた健康食品で、体力増進や滋養強壮に抜群の効能があるといわれています。
興味のある人は、勇気を持って店内に足を運んでみてください。

へびやの店舗情報

住所 : 神奈川県横浜市中区伊勢佐木町4-121 黒田救命堂ビル
アクセス :メインゲートから徒歩10分
電話番号 : 045-261-3392
定休日 : 毎月20日(20日が日曜日・土曜日の時は22日が定休日)
営業時間 : 10:00~20:00
料金 : コブラ粉末(お試し用25g)税込み3240円など

<伊勢佐木町5~6丁目のおすすめ観光スポット>

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(写真=TABI CHANNELより引用)

CROSS STREETを通過すると、いよいよ「奥伊勢佐木」のゲートウェイ・5丁目商店街に入ります。
人通りは一段とまばらになり、観光客らしき姿はほとんど見かけなくなります。
心なしか地元の人向けの店舗が多くなった気がします。

上記の写真の右側、オレンジのオブジェ前にある「じゃのめや」は、高級牛鍋店。
明治初期に流行した「牛鍋」を今もなお楽しむことができるお店で、明治26年(1893年)創業の老舗です。
 

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(写真=TABI CHANNELより引用)

それでも伊勢佐木町商店街。
街路樹とアートなオブジェは健在です。

このオブジェは何を表現しているものなのか、気になりますよね。
そんな5丁目商店街で、ユニークなお店を発見しました。

美喜屋 獅子舞工房

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(写真=TABI CHANNELより引用)

最近ではめっきり目にする機会が減ってしまった、お正月の獅子舞。
そんな獅子舞の「獅子頭(ししがしら)」を専門に扱うお店が、5丁目の「美喜屋 獅子舞工房」です。
販売している獅子頭は、桐を原材料に金箔や漆を用いて、全て手作りされています。

大きなサイズで17万円~。
 

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(写真=TABI CHANNELより引用)

もともとは44年間続いた食品店だったそうですが、店主のお祭り好きが高じて、2012年にリニューアルオープンしました。
獅子頭だけでなく、お祭りで使用するお面や太鼓、各種縁起物も販売されています。

自分で獅子頭を作れる「獅子頭手作りセット(6000円~)」も販売されているので、興味のある人はぜひチャレンジしてみましょう。

「美喜屋 獅子舞工房」の店舗情報

住所 : 神奈川県横浜市中区伊勢佐木町5-127-5
アクセス : メインゲートより徒歩13分
電話番号 : 045-315-2112
定休日 : 金曜日
営業時間 : 11:55~19:05

前方にファミリーマートが見えてくる道路の手前が、5丁目商店街の終点です。
 

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(写真=TABI CHANNELより引用)

道路の向こう側は6丁目商店街です。
球型のオブジェを掲げたゲートがお出迎えします。

メインゲートからここまでの所要時間は、およそ15分程度。
 

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(写真=TABI CHANNELより引用)

4丁目辺りから感じられることですが、寂れた雰囲気のなかに何故か懐かしさが漂います。
遠い昭和の頃を思わせるノスタルジックな感覚、そして港町の下町風情!
 

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(写真=TABI CHANNELより引用)

ヨコハマの下町商店街といえば「横浜橋通商店街」。
故桂歌丸師匠が名誉顧問を務めたことのある、とてもユニークな商店街です。
6丁目商店街から道路を挟んで、すぐ向かいにあります。

こちらは常に活気に満ちており、伊勢佐木町とは全く違った雰囲気を味わえるので、時間があればぜひ立ち寄ってみましょう。

<伊勢佐木町7丁目のおすすめ観光スポット>

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(写真=TABI CHANNELより引用)

長い伊勢佐木町通りも、いよいよ最終章。
最奥部・7丁目商店街に突入します。

イセザキモールのメインゲートからは約20分、ここまで歩いてくる観光客や遠方からの買い物客はほとんどいません。
 

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(写真=TABI CHANNELより引用)

商店街の装いも、地元の人向の生活必需品の店が中心となってきます。
「伊勢佐木町の秘境」と思われがちですが、実際には京浜急行・黄金町駅や横浜市営地下鉄・阪東橋駅からは4分程度で到着することが可能です。
 

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(写真=TABI CHANNELより引用)

伝統のある老舗店も健在です。

こちらのお店は、明治35年創業のカニ料理店。
産地直送のカニがリーズナブルな価格で味わえます。

7丁目商店街では、毎月1日と16日、26日に縁日が開催され、普段静かな商店街が活気に満ちてきます。
ストリートライブや出店の出店など、お祭りムード満載です。

この縁日とゆかりが深い「子育地蔵尊」は、7丁目のシンボルでもあります。

子育地蔵尊

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(写真=TABI CHANNELより引用)

商店街の中でひときわ目を引く提灯飾り。
こちらが商店街の人にとても崇敬されている「子育地蔵尊」です。

明治37年(1904年)、富山県出身の僧・奥田眞眼師が、この地に「横浜別院」という寺院を建立しました。
その功徳があってか師に子宝が授かり、その子が丈夫ですくすく育つようにと「地蔵菩薩」を安置したことが「子育地蔵尊」のはじまりとされています。

やがて関東大震災や横浜大空襲といった災難に直面し、子育てだけでなく犠牲者の供養も兼ねた「身代わり地蔵」としての役目も果たすようになりました。

また、商売繁盛や交通安全・大願成就にもご利益があるとされています。

安置されている地蔵尊は、左手に嬰児を抱き、右手に錫杖を持っている坐像。
その地蔵尊を囲むように、閻魔大王や奪衣婆などの「十王」が置かれています。
毎月の縁日のほか、初詣や節分など年間行事が多く行われ、遠方からの参拝者も絶えません。

アロマシート付の御朱印や可愛らしい絵馬も好評。
伊勢佐木町に行ったら、一度足を運んでおきたいですね、

子育地蔵尊の観光情報

別称 : 一六子育地蔵
住所 : 神奈川県横浜市中区伊勢佐木町7-155
アクセス :
メインゲートから徒歩20分
横浜市営地下鉄・阪東橋駅より徒歩4分
電話番号 : 045-252-0355

7丁目商店街を抜けると、伊勢佐木町通り1.4kmの散策は終了します。
 

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(写真=TABI CHANNELより引用)

上の写真は、通りを超えた「富士見川公園」から撮影した伊勢佐木町商店街の入口です。
関内駅側のイセザキモール入口とは、雰囲気が全く異なりますね。

こちらから商店街の散策を開始したら、また違った伊勢佐木町が見えてくるはずです。

<まだまだ健在!伊勢佐木町のミニシアターで名画を楽しもう>

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(写真=TABI CHANNELより引用)

伊勢佐木町はかつて映画の街として知られていました。
通り沿いには多くの映画館が営業し、特に昭和生まれの人たちにとっては、映画を見る目的で伊勢佐木町に行ったことがあるという経験があるはず。

しかし、平成の頃になって閉館する店が相次ぎ、人気があったオデヲン座の「横浜ピカデリー」も日活会館の「横浜オスカー」もなくなってしまいました。
老舗のミニシアターだった「横浜ニューテアトル」も2018年に閉館し、残念なことに伊勢佐木町通りから映画館が消滅してしまったのです。

それでも本通りから少し離れた界隈には、昔ながらのミニシアターが2軒現存しています。
懐かしい昭和の雰囲気を満喫しながら、マイナーな実力派シネマを楽しんでみましょう。

1. 横浜シネマリン

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(写真=TABI CHANNELより引用)

伊勢佐木町2丁目と3丁目の間にある交差点を、長者町方面に左折した場所にあります。
国道16号線と横浜駅根岸道路の交差点近くなので、こちらの方がわかりやすいかもしれません。

横浜シネマリンは、昭和30年(1955年)に開館した伝統ある映画館で、何度も閉館の危機を迎えながら現在に至っています。

レトロな雑居ビルの地下にある映画館は、アットホームで昭和のムードたっぷり。
メジャーな映画館では上映しない、邦画を含む各国のミニシネマを上映しています。

知名度は低くても、質の高い実力派映画が多く見応えたっぷりです。
映画キャストの飛び込み来場もあり、映画好きの人にはたまりません。

横浜シネマリンの店舗情報

住所 : 神奈川県横浜市中区長者町6-95
アクセス :
JR関内駅・京浜急行日ノ出町駅より徒歩5分
イセザキモールより徒歩1~2分
電話番号 : 045-341-3180

2. シネマ・ジャック&ベティ

TABI CHANNEL
(写真=TABI CHANNELより引用)

伊勢佐木町5丁目の裏通りにあるミニシアターです。
ユニークなネーミングですが、「ジャック」と「ベティ」という2つのスクリーンから成っています。

もともとはジャックが洋画専門、ベティが邦画専門だったらしいのですが、今では明確な区別はないようです。
昭和27年(1952年)、米軍飛行場跡に設置された「横浜名画座」が前身で、やはり何度も閉館の危機を迎えながらも現在に至ります。

横浜シネマリンと同様に、あまり知られていない実力派ミニシネマを中心に上映しています。
2スクリーンに対して上映作品が多めなので、作品をハシゴしながら映画三昧の一日を過ごすことも可能です。

また、館内で販売しているパンは、地元・黄金町で人気の「カメヤ」のパン。
名画とともにぜひ味わってみてください。

シネマ・ジャック&ベティの店舗情報

住所 : 神奈川県横浜市中区若葉町3-51
アクセス :
京浜急行・黄金町駅より徒歩5分
横浜市営地下鉄・阪東橋駅より徒歩7分
JR関内駅より徒歩15分
電話番号 : 245-243-9800

明治以降100年以上に渡り、横浜で愛され続けた「伊勢佐木町」。
繁栄を支えてきた店舗が続々消滅するなど、衰退している現状は否定できません。

しかし、古い店と新しい店が共存しながら、これまでにないユニークな商店街として再生しつつあります。

今回、定番のイセザキモールから知られざる7丁目商店街まで縦断しながら、おすすめの観光スポットを紹介しました。
伊勢佐木町に何度も足を運んでいる人でも、今回初めて知ったという場所があったかもしれません。

距離も歴史も長い伊勢佐木町には、そんな魅惑のスポットがまだまだたくさんあります。
さっそく探しに出かけてみませんか?

提供元・TABI CHANNEL

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