楽天カードは一般、ゴールド、プレミアムと3種類発行されているが、それぞれ年会費や還元率も異なる。ここではどれが一番お得か徹底比較!年会費、還元率、年間利用額を考慮したシミュレーション、特典・サービスなどを含めたメリットなどを解説していくので、新規発行や切り替えの際の参考にしてもらいたい。

目次
1,楽天カード3種の基本スペックと審査難易度比較
2,楽天カード3種のポイント還元率比較
3,楽天カード3種の年間ポイント獲得シミュレーション
4,楽天カード3種の特典・サービスの比較
5,楽天カード3種に共通する2つのデメリット
6,楽天カード3種、どれを選ぶのがお得?

1,楽天カード3種の基本スペックと審査難易度比較――3~4種から選べる国際ブランド

ここでは、インビテーション(招待)なしで申し込める「楽天カード」「楽天ゴールドカード」「楽天プレミアムカード」を紹介する。まずは、基本スペックから見ていこう。

基本スペック……いずれのカードにも楽天Edy機能搭載

楽天カード
(一般カード)
楽天
ゴールドカード
楽天
プレミアムカード
国際ブランド VISA
Mastercard
JCB
アメックス
VISA
Mastercard
JCB
VISA
Mastercard
JCB
アメックス
年会費 無料
家族会員無料
2,200円
家族会員550円(※1)
1万1,000円
家族会員550円(※1)
ポイントサービス 楽天ポイント
通常ポイント還元率 1%
ポイント交換対象 楽天グループのサービスの支払いに充当
楽天Edy
ANAマイル
空港ラウンジサービス なし 国内主要32空港+
海外2空港(※2)
国内主要32空港+
海外2空港
プライオリティ・パス(※3)
付帯保険 海外旅行傷害保険
(利用付帯)
海外旅行傷害保険(自動付帯)
国内旅行傷害保険(自動付帯)
ショッピング保険(利用付帯)
追加カード 家族カード
ETCカード
電子マネー 楽天Edy
(※1,価格は税込み)
(※2,年2回無料で利用できる)
(※3,世界1,300箇所以上の空港ラウンジを無料で利用できる)

審査難易度……審査のハードルは全体的に低い

楽天カード発行のクレジットカードは、審査に通りやすいことで知られている。審査通過の条件ではないが、申し込み対象者は以下のとおりだ。

カード名 申し込み対象
楽天カード 18歳以上(高校生は除く)
楽天ゴールドカード 20歳以上、学生不可
楽天プレミアムカード 原則として20歳以上の安定収入のある方
楽天プレミアムカード独自の審査基準により発行

年収条件の目安に関してはネットの口コミ情報になるが、「楽天カード」は100万円以上、「楽天ゴールドカード」は200万円以上、「楽天プレミアムカード」は250万円以上と言われている。年齢が若い場合は、これより低くても審査に通過する可能性がある。

勤続年数については短くても1年以上、「楽天プレミアムカード」なら3年以上はほしいところだ。

2,楽天カード3種のポイント還元率比較――楽天市場で最大7%還元

一般、ゴールド、プレミアムと3種類ある楽天カードだが、楽天のクレジットカードで気になるのは、やはりポイント還元率だろう。

通常還元率1%で実質無期限の「楽天ポイント」が貯まる

通常のクレジット支払いで貯まるポイントは、楽天グループの共通ポイントである「楽天ポイント」。3種類のカードはすべて、クレジット支払い100円ごとに1ポイント(1円相当)が付与される。ポイント還元率は1%だ。

有効期限は最後にポイント獲得した月を含めた1年間だが、有効期間内に一度でもポイント獲得があれば、すべてのポイントの有効期限が延長される(期間限定ポイントを除く)。普通にカードを使っていれば、実質的に無期限と考えていいだろう。

楽天市場でのポイントアップ……一部は期間限定ポイントに

楽天カード発行のクレジットカードは、いずれも楽天市場でポイントアップが適用される。ポイントアップの内容は、以下のとおり。

楽天カード
(一般カード)
楽天
ゴールドカード
楽天
プレミアムカード
楽天市場利用
ポイント
1%
楽天カード利用
通常ポイント
1%
特典ポイント 1%(※) 2%(※) 2%(※)
お誕生月サービス 1%
楽天市場コース
(選択制)
1%
合計 3% 5% 5~7%
※期間限定ポイント

楽天市場では「楽天カード」が3%還元、「楽天ゴールドカード」「楽天プレミアムカード」が5%還元。「楽天プレミアムカード」は誕生月に+1%となるほか、「楽天市場コース」を選択した上で毎週火・木曜日に楽天市場で買い物するとその分が+1%になるため、最大で7%になる(「楽天市場コース」については後述する)。

ただし、ポイントアップ分で得られるポイントの一部は、有効期限が短く期限の延長もされない期間限定ポイントだ。期間限定ポイントは、楽天グループや楽天ポイント加盟店での支払いには使えるが、通常ポイントと違って、楽天EdyやANAマイルに交換することはできない。

3種類の楽天カードに共通するポイントアップ方法……楽天銀行との連携もチェック

楽天市場での利用以外の、楽天カード共通のポイントアップ方法を紹介する。

・方法1,楽天ポイントカード加盟店の利用でポイント2重取り

各種楽天カードは楽天ポイントカードを兼ねており、街中の楽天ポイントカード加盟店では提示するだけでポイントが付与される。クレジット払いならクレジット利用ポイントも貯まり、ポイントの2重取りができる。

・方法2,楽天カード優待店利用でポイントアップ適用

「楽天ポイントカード加盟店」とは別に、「楽天カード優待店」というものもある。こちらはカード提示だけでポイントが貯まることはないが、各種楽天カードでのクレジット払いによってポイントアップが適用される。

・方法3,引落口座を楽天銀行に設定すると還元率1%アップ

カード利用代金の引落口座を楽天銀行に設定した上で楽天市場を利用すると、1%分の期間限定ポイントが加算される。これによって「楽天カード」のポイント還元率は4%、「楽天ゴールドカード」は6%、「楽天プレミアムカード」は最大8%になる。

・方法4,「楽天市場アプリ」の利用で0.5%分が加算される

楽天市場利用時にスマホの「楽天市場アプリ」を使うと、0.5%分の期間限定ポイントが加算される。

「楽天プレミアムカード」独自のポイントアップサービス……お誕生月と選べるサービス

「楽天プレミアムカード」は年会費が1万1,000円と、「楽天カード」や「楽天ゴールドカードに比べて高額だ。しかしその分、より効率的にポイントを貯められる手段が用意されている。

1つ目が「お誕生月サービス」で、自分の誕生月にクレジットカードを利用することで還元率が1%上乗せされるというもの。「楽天プレミアムカード」を持っている場合、高額な買い物を誕生月に集中させれば、より効果は大きくなるだろう。

2つ目は、楽天グループの特定サービスでポイントアップされる「選べるサービス」という仕組みで、以下の3コースのうち選択したものが適用される。いずれも付与されるのは通常ポイントだ。

コース名 内容
楽天市場コース 毎週火・木曜日に楽天市場で買い物をすると+1%
トラベルコース 楽天トラベルでオンラインカード決済をすると+1%
エンタメコース Rakuten TV、楽天ブックスでカードを利用すると+1%

自分がどの分野での利用が多いかを考えて選ぶといいだろう。

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3,楽天カード3種の年間ポイント獲得シミュレーション ――楽天市場の利用比率で大きく変わる

ここまで楽天カード3種の還元率を見てきたが、それぞれ1年間でどれくらいポイントが貯まるのだろうか?以下の条件でシミュレーションしてみよう。

楽天カードは、年間100万円の利用で1万1,750ポイント獲得

年間利用金額100万円のうち5%が楽天市場利用分だとすると、

  • クレジット利用に対して1万ポイント(1万円相当)付与
  • うち楽天市場利用分は年間5万円、その分については「楽天カード」利用と楽天銀行と楽天アプリ利用で+3.5%還元=1,750ポイント(1,750円相当)付与

    となり、合計で1万1,750ポイントを獲得できる。ポイント還元率に換算すると1.17%だ。

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楽天ゴールドカードは、年間100万円の利用で1万2,750ポイント獲得

年間利用金額100万円のうち5%が楽天市場利用分だとすると、

  • クレジット利用に対して1万ポイント(1万円相当)付与
  • うち楽天市場利用分は年間5万円、その分については「楽天ゴールドカード」利用と楽天銀行と楽天アプリ利用で+5.5%還元=2,750ポイント(2,750円相当付与)

    となり、合計で1万2,750ポイントを獲得できる。ポイント還元率は1.27%だ。

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楽天プレミアムカードは、年間100万円利用で1万3,291ポイント獲得

年間利用金額100万円のうち5%が楽天市場利用分だとすると、

  • クレジット利用に対して1万ポイント(1万円相当)付与
  • うち楽天市場利用分は年間5万円、その分については「楽天プレミアムカード」利用と楽天銀行と楽天アプリ利用で+5.5%還元=2,750ポイント(2,750円相当付与)
  • 「楽天市場コース」適用により+1%、500ポイント(500円相当)付与
  • 誕生月に楽天市場で4,166円分を利用、誕生月サービスとして+1%還元で41ポイント(41円相当)

    となり、合計で1万3,291ポイントを獲得できる。ポイント還元率は1.32%だ。

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楽天カード3種の比較……年会費を考えるとどれが一番お得?損益分岐点を紹介

同じ要領で、年間利用金額の5%を楽天市場で利用しているケースと10%のケースでシミュレーションすると、以下のようになる。

【年間利用金額の5%を楽天市場で利用】

年間
利用金額
楽天カード
(一般カード)
楽天
ゴールドカード
楽天
プレミアムカード
100万円 1万1,750P
(1.17%)
1万2,750P
(1.27%)
1万3,291P
(1.32%)
200万円 2万3,500P
(1.17%)
2万5,500P
(1.27%)
2万6,583P
(1.32%)
300万円 3万5,250P
(1.17%)
3万8,250P
(1.27%)
3万9,875P
(1.32%)
※(カッコ内はポイント還元率換算したもの)

【年間利用金額の10%を楽天市場で利用】

年間
利用金額
楽天カード
(一般カード)
楽天
ゴールドカード
楽天
プレミアムカード
100万円 1万3,500P
(1.35%)
1万5,500P
(1.55%)
1万6,583P
(1.65%)
200万円 2万7,000P
(1.35%)
3万1,000P
(1.55%)
3万3,166P
(1.65%)
300万円 4万500P
(1.35%)
4万6,500P
(1.55%)
4万9,750P
(1.65%)
※(カッコ内はポイント還元率換算したもの)

ここで算出した範囲で、獲得ポイント数と年会費の差額を見ていこう。

・楽天カードと楽天プレミアムカードはポイントの面だけなら「楽天カード」に軍配

「楽天カード」(年会費無料)と「楽天プレミアムカード」(年会費1万1,000円)の獲得ポイント数の価値の差が、年会費の差額を上回ることはない。ポイントのことだけを考えるなら、「楽天カード」のほうがお得だ。「楽天プレミアムカード」のポイント周り以外の特典・サービスを必要としないなら、「楽天カード」を選ぶといいだろう。

・楽天カードと楽天ゴールドカードは年200万円以上ならゴールドがお得

一方で「楽天カード」と「楽天ゴールドカード」(年会費2,200円)の比較では、「年間利用額200万円、うち楽天市場利用比率5%」のケースで獲得ポイントの差が年会費の差額に近づく。年間利用額300万円だと、「楽天ゴールドカード」のほうが年会費の差額以上に多くのポイントを獲得することになる。

楽天市場利用比率10%なら、年間利用額100万円の時点ですでに獲得ポイントの差が2,000ポイントになる。年間利用額200万円なら、確実に「楽天ゴールドカード」のほうがお得ということがわかる。

・楽天カードと楽天ゴールドカードはポイントの面だけなら「楽天ゴールドカード」が勝利

では、「楽天ゴールドカード」と「楽天プレミアムカード」ではどうだろうか?この2枚は年会費の差が8,800円なので、シミュレーションの範囲内ではポイント獲得数で「楽天プレミアムカード」のほうがお得になることはない。ただし、空港ラウンジや付帯保険の面では「楽天プレミアムカード」のほうが勝っているので、実際にはそのスペックが必要かどうかも含めて判断することになるだろう。

ここではシミュレーションの都合で毎月の利用額を均等にしているが、「楽天プレミアムカード」では誕生月サービスで高額の購入を誕生月に集約することで、さらに多くのポイントを獲得できる。

また、旅行の機会の多い人なら「選べるコース」で楽天トラベル利用分が+1%となる「トラベルコース」を選択したほうが、ポイントがより貯まるケースもあるだろう。その場合は「楽天カード」や「楽天ゴールドカード」よりも「楽天プレミアムカード」のほうがお得ということもあり得る。

これらを参考にしつつ、自分の生活で何にクレジットカードを使うことが多いかを考えてカードを選べば、失敗を防げるはずだ。

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4,楽天カード3種の特典・サービスの比較――旅行関連の特典・サービスが充実

カード選びでは、確かにポイント還元率や獲得数は重要な要素だ。しかし、それ以外の特典・サービスもしっかりチェックしておきたい。

たとえばクレジットカードに保険が付帯していないため、海外旅行の際は毎回保険会社で保険に加入するとなると、年間の渡航回数や場所によっては損をしてしまうからだ。

楽天カード3種の特典・サービス比較表……すべてのカードに海外旅行傷害保険が付帯

楽天カード
(一般カード)
楽天
ゴールドカード
楽天
プレミアムカード
空港ラウンジ
サービス
国内主要32空港+
海外2空港
(年2回まで)
国内主要32空港+
海外2空港
プライオリティ・パス
(世界1,300以上の
空港ラウンジを
利用できる)
付帯保険 最高2,000万円の
海外旅行傷害保険(利用付帯)
最高5,000万円の
海外旅行傷害保険
(自動付帯)
最高5,000万円の
国内旅行傷害保険
(自動付帯)
最高300万円の
ショッピング保険
(利用付帯)
楽天プレミアム優待 1年間無料
トラベルデスク 利用可
各種トラベル
サービス
海外レンタカー10%オフ
携帯・WiFiルーターレンタル20%オフ
手荷物宅配最大300円オフ
防寒具一時預かりサービス1着10%オフ
楽天カード会員専用ハワイラウンジ
ETCカード 550円(税込) 年会費無料

「楽天カード」に付帯するサービス・特典は、基本的に「楽天ゴールドカード」「楽天プレミアムカード」にもそのアップグレード版が付帯する。これは、「楽天ゴールドカード」と「楽天プレミアムカード」にも同じことが言える。

楽天カードの特徴的な特典・サービス……年会費無料でも海外旅行に便利な保険・サービスが付帯

・特典・サービス1, 最高2,000万円の海外旅行傷害保険(利用付帯)

旅行代金をカード払いにした場合、最高2,000万円の海外旅行傷害保険が付帯する。「楽天ゴールドカード」に付帯する保険も同条件だ。

・特典・サービス2, 各種の海外トラベルサービスを利用できる

海外旅行で便利な各種サービスが提供される。主なサービスは、以下のとおり。

サービス 内容
WiFiレンタル優待 海外用WiFiレンタルが20%オフ
海外レンタカー優待 ハーツレンタカーが事前予約割引料金から
さらに10%オフ
手荷物宅配優待 空港~指定場所間の宅配料金が最大で300円オフ
防寒具一時預かり優待 1着10%オフ
楽天カード
ワイキキラウンジ
「Tギャラリア ハワイ by DFS」
内の専用ラウンジを無料で利用できる
楽天カード
アラモアナラウンジ
「アラモアナセンター」
内の専用ラウンジを無料で利用できる

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「楽天ゴールドカード」の特徴的な特典・サービス ……世界38拠点のトラベルデスクを利用できる

・特典・サービス1,世界38拠点の現地トラベルデスクを利用できる

ゴールドランク以上のカードでは、世界38拠点の現地トラベルデスクを利用できる。トラベルデスクでは、パスポートやカードの紛失といった緊急時対応のほか、レストランやオプショナルツアーの予約、現地観光情報案内などが提供される。

・特典・サービス2,年2回まで国内主要32空港+海外2空港のラウンジを無料で利用できる

国内の主要32空港と海外2空港(ハワイ・ホノルルのダニエル・K・イノウエ国際空港、韓国の仁川空港)の空港ラウンジを無料で利用できる。年2回までと回数が制限されているが、ゴールドカードとしては年会費が安いため、相応の条件と言えるだろう。国内の対象空港は、以下のとおりだ。

新千歳空港 函館空港 旭川空港 青森空港
秋田空港 仙台国際空港 新潟空港 富山空港
小松空港 成田国際空港 羽田空港
(国内線)
富士山
静岡空港
中部国際空港
セントレア
関西国際空港 神戸空港 伊丹空港
岡山空港 米子鬼太郎空港 広島空港 出雲縁結び空港
山口宇部空港 高松空港 徳島
阿波おどり空港
松山空港
北九州空港 福岡空港 大分空港 長崎空港
阿蘇くまもと空港 宮崎
ブーゲンビリア空港
鹿児島空港 那覇空港

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「楽天プレミアムカード」の特徴的な特典・サービス ……世界中の空港ラウンジを無料で利用できる

・特典・サービス1,世界各地の空港ラウンジを利用できる

前述の国内主要32空港と海外2空港を回数制限なく利用できるほか、世界148ヵ国、600を超える都市の1,300ヵ所以上の空港ラウンジを無料で利用できる「プライオリティ・パス」と同等のサービスを受けられる。

・特典・サービス2,楽天市場で送料実質無料となる「楽天プレミアム」が1年間無料

楽天市場利用時の送料分相当のポイント還元を受けられる「楽天プレミアム」(年会費3,900円・税込)が、カード入会から1年間無料で適用される。送料分がポイント還元されるサービスは2,000円以上の購入時に毎月10回まで適用され、送料無料商品の場合はポイントが2倍になる。また楽天トラベル、楽天ブックス、楽天TVでポイントが2倍になる優待も適用される。

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5,楽天カード3種に共通する2つのデメリット――実店舗での割引優待は期待できない

ゴールドでも2,200円、プレミアムでも1万1,000円と他のクレジットカードに比べると、年会費が安く、付帯するサービスを考えるとお得な印象のある「楽天カード」。しかしカードを変更する際などは、今持っているカードと比較して、どういったメリットがあるのかもしっかりとおさえておきたい。

デメリット1,ポイントの用途が限られる

貯めたポイントは楽天グループや楽天ポイント加盟店の支払いに使えるほか、通常ポイントなら楽天EdyへのチャージやANAマイルへの交換が可能だが、そのほかの他社ポイントや航空マイル、ギフト券などへは交換できない。これは、楽天ポイント以外のポイントにまとめたい人や、JALマイルにまとめたい人にとっては利用をためらわれる一因となっている。

また、ジャックスカードやライフカードなど、ポイントの使い道が多種多様なクレジットカードと比較すると、不便さを感じる場面もでてきるかもしれない。

デメリット2,実店舗での割引優待は期待できない

楽天市場を中心に楽天グループのサービスではさまざまな優待やポイントアップのキャンペーンが行われる一方、楽天ポイント加盟店や楽天カード優待店などではポイントアップ以外の優待はあまり期待できない。

セゾンカードなど年会費無料クレジットカードの中にも、そうした優待が充実するものがあることを考えると、その点では少々物足りない印象がある。

6,楽天カード3種、どれを選ぶのがお得?――楽天市場の利用頻度が検討の決め手に

見てきたように、楽天グループの各サービス、いわゆる「楽天経済圏」の利用が多い人であれば、いずれのカードも間違いなくお得なクレジットカードとなってくれるはずだ。「楽天経済圏」で消費が多い、という前提のもと各カードはどんな人におすすめなのか?

「楽天カード」がおすすめな人……楽天Edyを使っているなら

初期費用の負担なく楽天ポイントを稼げるが、ゴールド以上のカードに比べて楽天市場での還元率はそこまで高くない。楽天市場はたまに使う程度で、街なかでは楽天Edyをよく使うような人に向いている。

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「楽天ゴールドカード」がおすすめな人……年1~2回程度の国内線利用なら

楽天市場でのポイント獲得効率が良いことから、比較的よく楽天市場を利用し、年に1~2回程度は国内線を利用して空港ラウンジを活用できる人に向いている。

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「楽天プレミアムカード」がおすすめな人……海外旅行の多い人なら

楽天市場の利用が多く、海外旅行に行く機会も多い人向け。楽天市場でポイントが圧倒的に貯まり、世界中の空港ラウンジを無料利用できるこのカードは日々の生活をお得&少し贅沢にしてくれるはずだ。「楽天プレミアムカード」では年会費がグッと高くなるので、年間の楽天市場利用金額や海外旅行に行く回数などをよく考慮した上で、申し込むかどうか決めるといいだろう。

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クレジットカードの中でも人気の高い楽天カード。一般の楽天カード、ゴールドカード、プレミアムカードと3種類ある中で、どれにするか迷ったら、以上を参考にしてもらいたい。「今持っているカードを変更して楽天カードに変えたいが、実際に使ってみないとわからない……」という人は、一般グレードの「楽天カード」であれば年会費無料なので、まずは「楽天カード」を作り、利用状況を確認しながらゴールドやプレミアムにグレードアップするという方法をとれば、より自分にマッチしたカードを選べるだろう。

執筆・モリソウイチロウ

「ZUU online」をはじめ、さまざまな金融・経済専門サイトに寄稿。特にクレジットカード分野では専門サイトでの執筆経験もあり。雑誌、書籍、テレビ、ラジオ、企業広報サイトなどに編集・ライターとして関わってきた経験を持つ。

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